2007年09月01日

「色、戒」、中国では1ヶ月上映延期か…

夜のベネチアで
 夜のベネチアをそぞろ歩き、フォトセッションを行った「色、戒」チームの皆さん。
 別にトニーさん、湯唯ちゃんや王力宏と仲が悪いわけじゃないんですよね。ただ照れ屋さんなだけで。

 ベネチアって、水辺だから夜は冷えるんですかね? トニーは空港でのライトグレーパーカーの下にカーディガンまで重ね着…。何だかこのよれよれっぽい色の抜けたジーンズ、既視感が〜〜。

 お馴染み、台湾聯合報サイトに掲載の、中央社/1日電ニュースによると、オスカー獲得の台湾の映画監督、アン・リーは9月1日、主要な出演者を引き連れて、中国語メディアの記者の取材に臨みました。

 TVBS(香港無線電視集団TVBグループの一員である、台湾の無線衛星電視台)では、情報番組?内でベネチア生中継を敢行したらしい。
 TVBS中継番組トニー
 みみみみ見たかった…_| ̄|○ トニー、相変わらずウィリアム・チョン張叔平好みのチェックっぽい柄シャツを着用してるんですねえ。ウィリアム叔父さんの見立てで購入か?

 さて、アン・リー監督は、これらの取材のなかで、劇中の性愛場面は純粋にストーリー上の必要性から設定したものであり、観客の受容度は考慮しなかったと強調しました。

 彼は、映画の撮影開始前には、俳優同士ではそんなに多くの稽古はしなかったと述べました。俳優たちとはわずかに、映画の内容に合わせてするべきことについてコミュニケーションを取り、むしろ撮影のなかで、どんな動作をするかを共に探し出していったそうです。

 例を挙げると、
 あるベッドシーンで、トニーは力任せに湯唯を壁に押し付け、それからまたベッドに組み敷いたのです。監督は、トニーは湯唯に対して「どうしてこんなに大きな恨みがあるのか」といぶかりました。この1シーンも彼の霊感を啓発し、その後続く動作に変化を与えたのでした。

 (以下、前の記事で書いた、ベッドシーン撮影時には人払いをしたという逸話)

 アン・リーは、ベッドシーンなどを撮影する時には、彼自身も大きなプレッシャーを感じたと認めました。俳優は「持てるものを全て放ち、それから解剖されていく」ように表現しなければならなかったのでした。
 傍らのジョアン・チェンは、3回のベッドシーンを撮影した後、アン・リーは感情移入し過ぎたのか一度頭を抱えて泣き出してしまい、却ってトニー・レオンの方から彼のもとに行って、(肩を?)ちょっと抱いて慰めなければならなかった、と暴露したのでした。

 さらに男女を問わず、基本的に人は獣性を持つ、3回のベッドシーンも重苦しい抑制を経て暴発するものだと言いました。彼は「愛は体得することができる、しかし解釈することはできないものだ」とも言いました。

 また、事実上、湯唯は劇中で(原作者の)張愛玲を演じているのであって、(ヒロインの)王佳芝を演じているのではないとまで言いました。

 トニー・レオンの公認されている最も素晴らしい本領「まなざしで放電できること」について話が及ぶと、彼はトニーには最少のテイクで、できれば一回で演じるように特に要求した、その結果ラストあたりのシーンで「精彩至極」な演技を得られた、トニー・レオンは極めて素晴らしい俳優だと高く評価しました。

 トニーは、ベッドシーンの撮影はとても難しく、事前には何の計画もできない、完全に撮影現場での即興で演じるのだと解説しました。彼は25年間演技を続けてきましたが、今までは一種の楽しみとして演技を捉えてきたのです。だから撮影の時には別に(ベッドシーンだからといって)プレッシャーはなく、最も重要なのは劇中で扮する役柄に対して認識することで「認識が深いほど、容易に(その人物に)なり切れるのです」と言いました。
 香港の記者が無遠慮に「皆とても興味津々なんですが、あなたが服を脱いでヌードになるときは、内心死に物狂いだったですか? ヌードのスタントは使わなかったんですか? カリーナの反応はどうですかね?」と質問した時は、傍に控えていたスタッフが真っ青になって固まったそうです。
 しかしトニーは慣れたもので「別に死に物狂いでもがいてたわけじゃないです、むしろ全部脱いだ時は爽快でした」と、おなじみのはにかみ笑顔で答え、一同はどっと笑ったのでした。
 春風のようななごやかトニー、さすがだ〜〜。

 劇中で最後に登場する、6カラットのダイヤの指輪(中国語で戒指)は、アン・リーの話によると本物であり、しかし現在のマーケットでは到底探せないダイヤなんだそうです。彼らスタッフが、パリのカルティエ本店まで出向いて探し出したものであり、ちょうど1942年に生産されたもので、物語の背景となった1941年にかなり近いということから、この映画に用いることにしたのでした。

 映画の等級については、アン・リーは撮影当時は完全に考慮の外に置いていたと話しました。
 現在、この映画は台湾でもう政府による限定等級に指定されていて、米国でもNC-17の、未成年が見るにふさわしくない等級に指定を受けています。香港にも、映画に対する等級制が設けられています。なので、将来この映画を上映するときには(それらの国・地域では)却ってカットの問題はないのだと言います。中国だけが、まだ等級制が敷かれていないと中国電影局から説明を受けたので、中国バージョンは彼自身が「子供も見られるように」カットするつもりだそうです。「色、戒」は本来なら156分もの長編映画なのですが、中国では30分ほどカットすることになる様子。これは以前、電影局上層部がコメントしたことに合致します。

 その中国での上映ですが、北京晨報の報道によれば、どうも系列上映館の発表しているスケジュールによると、上映開始が当初予定の9月26日から10月26日へ、1ヶ月も延期されそうなのです。
 さらに、同じベネチア国際映画祭コンペティション部門参加作品のジャン・ウェン姜文監督作「太陽照常昇起」が、当初は9月21日からの公開予定だったのに、9月13日に前倒しされそうだ、とのこと。
 この調整は「2大中国語映画の上映時間がかち合わないように、正面対決を避けたのだ、互いに充分な興行成績が見込めるようにして、最大のヒットを狙うのだ」と、映画業界の識者は解説しています。
 この上映延期については、ベネチアにいるアン・リーにはまだ聞かされていないニュースだったそうで、取材時に質問された彼は「しかし、ありえることだ」と肯定したんだそうです…。
posted by nancix at 23:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 「色、戒」特集
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