2007年08月30日

「色、戒」ベネチア・プレス試写の反応は

 第64回ベネチア国際映画祭では、レッドカーペット・タイムにちょうど「色、戒」プレス試写が行われたそうです。これは開幕作品「Atonement/贖罪」(英国)を除けば、もっとも早いコンペ部門出品作品となります。

 出席した捜狐娯楽の記者、[木匪]子さん(女性のようだ)によると、レッドカーペット・タイムとかち合ったにもかかわらず、場内は満席。各国の記者や業界人が、行列を作って入場する盛況ぶりでした。
 さらに、[木匪]子記者はこう鑑賞後の印象をまとめています。
あっけにとられてものが言えません:場内はかたずを呑んでスクリーンに見入る雰囲気だった、特に後半の大きい(長い?)ラブシーンで。

大胆な画面:トニー・レオンと湯唯は両方とも数回、正面からの全裸のシーンがあり、さらに"残酷な恋"(SMのことらしい…)の場面がかなりある。

アン・リー式のユーモア:後半では、アン・リーのユーモアも大いに異彩を放ち始め、場内に数回、笑い声が響いた。

震撼好評:私達は無作為に数人の観衆とジャーナリストに取材を行った。すべての人が口をそろえて褒めた。

 この捜狐娯楽の記者は、この作品がNC-17に指定されたのは、やはりMPAA(全米映画協会)の受容能力が相当高かったからだろう、同時に我々は(この作品が)中国当局の審査を通過するかどうか、ちょっと心配だと述べています。

 ネットで流されている予告編では、ただタン・ウェイ湯唯の背中からのオールヌードと部分的なベッドシーンしか見られませんが、実はそれらは氷山の一角に過ぎないそうです。トニー・レオンと湯唯には数回の正面からの全裸シーンがあり、体位も相当ずば抜けていて、少なからずSMシーンもあり…大胆さにおいては今回コンペティション部門に(「レンブラントの夜警」で)参加しているピーター・グリーナウェイに少しも遜色がない、とのこと。
 つまり、今回アン・リー李安は観客と張愛玲に、超大型の驚きと喜びをもたらした、というのですが…。

 …いやその、張愛玲は必ずしも、性愛場面をたっぷりと描いてほしいと望んだわけではないと……。

 湯唯の"国際銀幕処女作"?は、非常に人々を驚かせるもので、もう観客が予告編で、ある程度のシーンを見たとしても、作品中の彼女はさらに、非常に味わい深いそうです。「その上、我々は中国人俳優がこのように平然と自分の身体をさらけ出せるのを見たことがない、しかも少しも不潔で低俗な感じを与えない」と[木匪]子記者は評しています。

 「色、戒」は過去のアン・リー李安作品とは異なっていて、唯一アン・リーらしいといえるのは「この作品がとても素晴らしい」ということだけ。上映中、場内はかたずを呑んでスクリーンを凝視する雰囲気で、とくに中盤の一大ラブシーンがすごいそうです。
 審査員の一人、ポール・バーホーベン監督(同じNC-17にされた「ショー・ガール」や、ナチスドイツとオランダレジスタンスの間で揺れる女スパイを描いた「ブラックブック」の!)は、鑑賞後「自分は本当に引退してもいい気がしてきた」なんて洩らしたとか。

 後半、アン・リーのユーモア感覚も異彩を放ち始めます。言葉の壁を越えて、場内では数回の笑い声が響いたとか。たとえば愛国学生が「いつ、漢奸の易先生を暗殺するか」を相談している時に、「もうすぐ学校が始まるんだから、もう一回暗殺するなんてできないよ」と口にしたり(易先生暗殺はキミたちの"ひと夏の思い出"、夏休みの宿題かーーっ!)、易先生がすばやすぎるほど素早く車内に飛び込むシーンなどで、場内に笑い声が響いたというのです……うううぅ…確かに予告編でもちょっと笑えた気が…。

 さて、上映が終わるや、[木匪]子記者は周囲のジャーナリストに取材を開始します。「広州日報」の記者は「この映画は相当意外だった。アン・リーがこのような激しい性愛シーンを撮ったのももちろんのこと、湯唯の演技も自分の想像を超えていた」と話します。また日本の共同通信社の上野記者(ちゃんと記事書いて配信してくれーーー!)も同意し「アン・リーの新作は非常に意外だった、しかし相当いい作品だという感じを打ち消すものではない」と話しました。
 数人の西洋の記者は簡単にコメント。「セックスシーンが多すぎる」「確かにアン・リーの過去の作風らしくない、しかしとても楽しめたよ」。

 [木匪]子記者は、記事をこうしめくくっています。「しかし私たちには、賞獲りの点では、あまり多くを期待できそうにないと信じる理由がある。(受賞は)審査員のポール・バーホーベンがまず承知しないだろう。彼が2005年にコンペ部門に出品した「ブラックブック」と比べて、どこが強みなんだ?と」。

 …………nancixが大阪での試写会で見た「ブラックブック」の感想文は、ここ

 これ書いたときは、まさかポール・バーホーベン監督が「色、戒」を審査する立場になろうとは、夢にも思わなかったわ…。

 ……湯唯ちゃんまでが、カリス・ファン・ハウテンのように○っぱいべろーーーーん、開脚ドーーーン、するんですかぁ?(涙目) いやいやいや、そんなはずはないないないない、きっとアジア的"秘すれば、花"なエロチックさを存分に……存分に……トニーの視線、トニーの表情だけでも充分にエロくできるのに……(鼻血)。

 「色、戒」は、30日午後7時(日本時間31日午前2時)に、SALA GRANDEで上映が予定されています。なんと北野武監督の「監督・ばんざい!」のすぐ後。
 午後8時半(日本時間午前3時半)には、PALABIENNALEでも、上映されます。

 果たして、トニーが出席しての場内の反応や、いかに…? ドギマギドギマギ……。
posted by nancix at 15:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 「色、戒」特集
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