そういえばトニー・レオンの名前を一躍国際的に知らしめた「悲情城市」も、ヴェネツィア国際映画祭で1989年の金獅子賞に輝いてやっと、日本での映画ファンの知名度を上げたわけですが。
アン・リー監督最新作「ラスト・コーション/色、戒」も、いよいよ世界三大映画祭の一つに出陣ですよ!
コンペ部門で世界初上映ですよ!

「おぜうさん、せっかくパーマネントしたばかりのおぐしが濡れますよ。この蝙蝠傘にお入りなさい」
「あらご親切なお方、ワタクシこう見えても人妻ですのよ」(嘘の台詞)
ヴェネツィア国際映画祭公式サイト(英語)。
コンペ部門作品として発表時は、作品紹介が「CHINA-USA」となっていて物議をかもし、アン・リー監督がきちんと申し入れて、Taiwanと訂正してもらったようですね。現在はちゃんと直ってます。
製作会社は「出資が米国、ロケ地が中国だったからこんな取り違えが起こったのだろう。ヴェネツィア国際映画祭では監督の国籍を映画の国籍とするのが慣例なのに」とコメントしていますが、中華人民共和国と、国際的には認められていない中華民国の"二つの中国"の問題がまだ解決していないのだと、改めて認識…。
かつての東京国際映画祭でも、"映画の国籍"は再三もめた問題でしたっけ…。中華圏もそうだけど、オランダを舞台にドイツ、フランス、オランダの俳優が共演し、出資はハリウッドと中国の会社、監督はポーランド人なんてことになったら、「映画の国籍」はどーするんですかねえ。
今回のことで、アン・リー李安監督は米国のグリーンカード(永住権)を持ってはいるけれど、パスポートとしては台湾のものを持ち続けていることが判明。台湾パスポートだと「中華民国」を国家として認めていない国・地域にはパスポートだけでは渡航できず、ビザ申請が別に必要など、ややこしくなる不利益があるんだけど、それでも。
いつぞや「アン・リーはもはやアメリカに魂を売った奴」なんて冷たく非難していた日本のアジア映画ライターは、ちゃんとそのことを調べて、彼のルーツへのこだわり、アイデンティティの在り方を、理解していたかしらん。
さて、ちょうど1ヶ月後の8月29日に開幕する、第64回を迎えた今回も、日本では日本からの出品作しか話題にならない(泣)のは仕方のないことですが。
「壽喜燒西部片」…じゃなくて「スキヤ○・ウエスタン ○ャンゴ」、「導演萬歳」…じゃなくて「監○、ばんざい!」、オダジョーや浅野忠信や宮崎あおいちゃんがぞろぞろ参加予定の青山真治監督作品「サッド・ヴァケイション」よりも、トニーの晴れ姿を地上波で見せろ!……と望むのは売国奴並みの大それた野望ですか? ダメかな…浅野忠信やオダジョー中心で、トニーさん霞んじゃうのか…_| ̄|○
審査委員長がチャン・イーモウ張藝謀ですが、めざましテレビが例によってチェン・カイコーと間違って紹介しないか、今から杞憂しているnancixです。
で、トニーさんヴェネツィア国際映画祭行くの? 行くよね? いくら「赤壁」撮影中でも絶対行かなきゃ男がすたるよ! 「世界で最も素晴らしい俳優の一人」と絶賛してくれてるアン・リー李安監督に義理が立たないよ!と案じていたのですが、何しろ「色、戒」製作陣の秘密主義の壁は厚い。
新華網のこちらに、何とヒロインのタン・ウェイ湯唯にはインタビュー拒否されたので、彼女の母にインタビューしたという記者の特ダネが出ていました。

タン・ウェイ湯唯は杭州で生まれ育った"杭州姑娘"なのですが、両親は温州人。テレビドラマを中心に女優業を続けていた娘が「色、戒」オーディションでアン・リー李安監督に見い出されたことをきっかけに、一家は杭州武林路から北京に移り住みました。湯唯の母によると、娘は決して両親にも撮影内容について話さず、守秘義務を守っています。同作品の撮影が上海で行われたときも、両親はあえて娘に会いに行こうとせず、娘が必要とする衣類だけを、郵送で撮影チームに送ったそうです。
近いうちに、アン・リー李安は湯唯とトニー・レオンを伴ってニューヨークにプロモーションに行く予定ですが、もちろん湯唯は単身で米国に行く予定です。この辺り、どこにでもママを伴うチャン・ツイィー章子怡とは異なる親子関係ですね。
今回米国に行くにあたって、湯唯は上海での同紙ルポ記事を自らアン・リー監督に手渡したといいます。その縁で湯唯の母も取材に応じたのかもしれませんが、やはり映画の内容について、娘の今後のスケジュールについては一切話せないとのこと。記者は中国内の配給関係者から、アン・リー李安と湯唯、トニー・レオンがまもなくヴェネツィアに向かうニュースをつかんだのでした。またトニーのマネージメントオフィスの広報担当者から、彼が「赤壁」の製作チームの了解を得て、ヴェネツィア国際映画祭の開幕式に間に合うように休暇を取ったこともキャッチしたそうです。
製作費1000万米国ドル(約12億円)、撮影期間2年、音楽監督は久石譲、出演者のジェイシー・チェン房祖名(ジャッキー・チェン成龍ジュニア)が「王妃の紋章/満城蓋帯黄金甲」の皇子役出演依頼を蹴って出演したと明かしたことでも話題を呼ぶ姜文監督7年ぶりの新作「太陽再次昇起」(元は「太陽照常昇起」だった)、

李康生監督の「幇幇我愛神」もコンペティション部門で競い合い、クロージング作品はチャン・チェン張震とスー・チー出演の「天堂口(ブラッド・ブラザース)」なんですから、受賞はどうあれ、日本でもっと話題にしてほしいですよ、全くねえ。
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余談。「太陽再次昇起」の主演女優で、姜文監督の子供を妊娠・出産したと騒がれたジョウ・ユン周韻って、2001年にトニー・レオンの上海世茂集団濱江マンションCMで、オーディションに受かってトニーの相手役に選ばれた子ですよね…?
下記のようなCM及び雑誌広告の絵柄では、周韻の顔はあまり判別できませんが…。


テレビドラマに出始めた頃と思われる、周韻。同一人物か。

中央戯劇学院卒業だし、CM抜擢当時から何らかの素質はあるんだろうなとは思っていたけど、なんせトニーに釣り合う身長のカワイコちゃんなら誰でもいいような起用のされ方で。その後「月上海」「愛上單眼皮男生」などの中国ドラマに出演していたのか。
この「太陽再次昇起」には「色、戒」で易先生の正妻を演じるジョアン・チェン陳沖も出演してるし…中華圏芸能界、案外狭いなぁ…(汗)
果たして湯唯の女優人生、そして"おんなの一生"は、アン・リー李安に見い出されたこと、トニーとがっぷり組んだことで、今後どう変わっていくのでしょうか……。
仕事のために頑張るのもいいし恋愛は自由だけど、両親を悲しませるようなことだけは、するなよー。