さゆり (下)も無事読破。結局、芸に邁進し伝説の芸妓となった女の一代記じゃなくて、色事の方の苦難話に終始してしまったような…。
時代が戦争中に突入してしまったので、芸を捨てても仕方ありませんけど。
水揚げの相手があんなH態だとは意表を突かれたし、最初の旦那さんへの不満からちょっと顔のいい男と刹那的な関係を結んでしまうさゆりにもあっけにとられたけど。
初桃姐さんも、まんまとはめられて退場〜〜。でも何だか胸がすきません。男同士のビジネスにおける激闘なら、卑劣な悪人が懲らしめられるとすかっとするもんですが、女の職場での暗闘は自業自得とはいえ、暗澹とした思いになります。おカボちゃんも、戦争で女の地獄を味わって可哀想…。ヒロインちょっと鈍感かも…。
さゆりの旦那になりたがる延(のぶ)さん、つっけんどんできついけど、ええお人どすがな…役所広司なら人間味たっぷりに演じて(なんでヒロインはこいつで満足しないんだぁ?)と観客の首をかしげさせるかもしれません。
奄美でのさゆりの危険な賭け、相手が一般ピープルの普通の男だったら、以後は完全に退くでしょ…。彼女といいムードになるたび、あのときの姿が頭にちらついて…なんてことになってなかなかうまくいかないはず。日本人男性にしては、やたら度量が広いです、"会長さん"。やっぱり”会長さん”が”丘の上の王子様”で、延さんが不良ぶる”テリー”でした(^_^;) 会長さんと延さんの決着のつけ方も知りたかった。武者小路実篤の「友情」みたいな一場面が繰り広げられたのだろうか。夏目漱石の「こころ」のKみたいにならないでよかった。
昔、ベッドで何を許しても接吻だけは許さない高級娼婦の話を読んだのは、マンガだったか小説だったか。竹宮恵子のマンガだったかもしれない。ちょっとそれを思い出させる描写もありました。
中年にさしかかったさゆりが米国に移住した理由も、奥歯にはさまったような遠まわしなほのめかしがありますが、そういうことかい。忍従が美徳な時代ならではですね。まあ、西武と西鉄関連の兄弟のような、某ファッションブランドの異母兄弟のようなお家騒動は見苦しく野暮なだけだから…しかしこの展開では、マドンナが出る幕なんてほとんどないじゃないの。彼女が出たがってるという話も聞いたんですが。茶屋の客の一人? 「ゲイシャ」を見下す富豪夫人たちの一人?
やはり、初桃姐さんや豆葉姐さんやおカボちゃんは、日本人以外考えられないというのがnancixの結論。でもピアスの穴が開いてるような現代女優じゃないですよ。一昔前の映画女優さんたち。残念だなあ、乙羽信子や中村玉緒や八千草薫の若くて初々しい頃なら、邦画化だって可能だっただろうに。って顔ぶれが古過ぎ。第一彼女たちが、男の手が長じゅばんの裾を割って…から細かく続く描写を演じるはずがないか。ハリウッド映画ならここぞとばかりに、水揚げの場面や奄美の危険な賭けで、白く長い足の奥が見えそうで見えない美しくもエロチックな描写を続けそう。やらしぃわぁ。
ところで「なあへえ…」という相槌、当時の京都・祇園弁なんでしょうか。神戸人のnancixは聞いたことがおへん。時代の移り変わりとともに絶えた日本語もたくさん出てきて、感慨深かったです。
で、どうしても、絶対に何が何でも、ハリウッド映画化せなあきませんのか…?



いつも楽しく拝見させていただいていますm(__)m
>昔、ベッドで何を許しても接吻だけは許さない高級娼婦の話を読んだのは、マンガだったか小説だったか。竹宮恵子のマンガだったかもしれない。ちょっとそれを思い出させる描写もありました。
映画『プリティ・ウーマン』にもありましたっけ。
こういうのって、洋の東西を問わないのか、それともアメリカ人的なんでしょうか。ジュリアロバーツの役は高級な方じゃなかったですが・・・