2007年04月17日

「赤壁」ユンファ降板騒動に「?」

 信じられない……(T_T)
 信じたくない……(T_T)(ToT)

 トニーが諸葛亮孔明役を降りた時も、同じように呻いたものですが、今回はもっとショックです…。
 クランクインの儀式を終え、いよいよ撮影に入ったばかりの大作映画「赤壁」で、主役の周瑜を演じるはずのチョウ・ユンファ周潤發の降板が決まった、というのですが……。

 とりあえず、公式表明と代役発表は、数日後に製作者側が設定するという「大型新聞説明会」を待つしかありません。

 トニーの降板時と同じく、中国のネットニュースとユンファ側の言い分(情報源は新浪娯楽)は、真っ向から対立しています。
 ネットニュース(製作スタッフ側)では、ハリウッドの製作スタイルにすっかり慣れ切ったユンファ側が、100近く(73という説も)もの要求を提出し、プロデューサーのテレンス・チャン張家振とジョン・ウー呉宇森監督が、到底呑めない、業界の行規に反している、と苦渋の決断を下したといいます。
 その100近くの要求が待遇についてなのか、ギャラやスケジュールについてなのかは不明です。一説によると「満城蓋帯黄金甲」の3倍ものギャラ額(約500万米国ドル=5.94億円!)を、しかも1回払いでとの要求も含まれているというのですが。そして「金城武の役回りに嫉妬」し、作品に対して多くの自分なりの考え方を述べ、脚本を書き換えろとも要求してきた、なんて…。

 もちろん、この作品の契約及び各種保険を担当する米国保険会社はその要求を徹底的に否決し、到底そんな相手とは契約できないからと、ユンファの降板を要求してきたと…。

 信じられない……(T_T)
 信じたくない……(T_T)(ToT)

 「リプレイスメント・キラー」(97)「アンナと王様」(99)の頃は、他のハリウッドスターと異なり、出番が済んでも自分のトレーラーに引きこもるんじゃなくて、出番がなくても撮影を見守り、機材を運んで手伝おうとし、スタッフ皆に分け隔てなく手料理を振る舞ったりしたユンファ兄貴が?

 そしてユンファ側の言い分は「僕はもう金曜の夜には弁護士を通じて正式に降板を申し入れた。降板の理由は、製作側があまりにシナリオをくれるのが遅く、またはっきりとした週間撮影スケジュール表をくれないことだ。このような大作に出演し、また北京語を話す必要があるので、僕は充分に時間をとって準備できるようにしていた。しかし1週間前になってやっとシナリオを渡されても、自分の役柄を巧く演じられるとは信じられない。だから降板するんだ」
 と、何だかトニーがコメントしたのとかなり似たことになっているような…。

 ギャラについては
 「投資側が最初から金額をはっきりと提示していた。後になって彼らが(その金額を)支払えないと言い出して、僕らも要求額を減らした。それから彼らは1作を2部作に変えると連絡してきて、僕も(了承して)ギャラの追加要求はしないことにした。最近、彼らはまたギャラを分割払いにしてくれと言ってきたので、僕はそれも承諾したよ。だから、僕にも彼らがなぜこんなふうに僕を非難するのかわからないんだ」
 「米国の保険会社が僕との契約に同意しないと言うけど、僕は『黄石的孩子』と『黄金甲』を撮影した時もその会社と契約を結んだんだぜ? もしも僕との契約に問題があるなら、前の2作のときはどうして契約できたんだい? だから僕はその言い方には同意しない。僕の契約は確かにハリウッドで西洋の作品を撮影するときと同じ形式で、大量の中国側の資金に関係するかもしれない。(中国の)彼らはまだハリウッドスタイルの契約方法に慣れていないから、『黄金甲』から『赤壁』に至るまで数々の問題が生じているんだ。つまりは、僕はこの件がテレンス・チャンとジョン・ウーとの長年の友情を傷つけることがないよう希望している」
 とのこと。

 しかしチョウ・ユンファのコメントは楽観的すぎるのではないかと、台北の聯合晩報の記事を読んでいると思うわけです。何しろ、出資者の一つ、北京の中影集團とは半官半民の企業。その中影集團が全面的にジョン・ウーを支持しており、配役変更は正しい決定だと強調しているのです。さらに、チョウ・ユンファは職業倫理に反しており、この情況ではユンファが今後中国映画で発展することは到底たやすいことではなく、また10数年マネージャー役を務めてきたテレンス・チャンが再びユンファのために、ハリウッドのよい作品の出演契約を結ぶことはありえない、つまり東西で封殺されて絶体絶命になるのではないか、ユンファは自分でこのような未曾有の事業の危機を招いたのだと糾弾しているのです。

 チョウ・ユンファが「満城盡帶黄金甲」に出演した後、中国側プロデューサーのチャン・ウェイピン張偉平が撮影期間中のユンファ夫妻の態度を強くなじり、あまりの剣幕にチャン・イーモウ張藝謀が二度とユンファを起用しないと表明したことがあったそうです。当時の張偉平の剣幕に、中国メディアも(いつもフランクな態度のユンファ兄貴が、そんな振る舞いを本当にするのか?)と半信半疑だったそう。さらに、張偉平はしょせんは民間企業のトップ。結局はうやむやになったのですが、今回は異なります。

 チョウ・ユンファ周潤發とジョン・ウー呉宇森、そしてテレンス・チャン張家振の特別な関係は、日本人でさえ知っているところ。もしも「男たちの挽歌」シリーズで"マーク"役をユンファが演じなかったら、後にユンファはハリウッド進出を可能にすることはできなかったでしょう。もしもハリウッドにも広く人脈のあるテレンス・チャンがユンファに名だたるハリウッドの映画会社を紹介し、タランティーノなど多くの映画人に紹介しなかったら「アンナと王様」「パイレーツ・オブ・カリビアン3」のような人気ヒット作に出演することはできず、二丁拳銃でドンパチするだけが見どころのB級アクションに数本出てキャリアおしまい、だったかもしれないと聯合晩報は見るのです。そして、まさにこの関係があってこそ、ジョン・ウーとテレンス・チャンが「赤壁」撮影を準備し始めた時に、真っ先に指名したのが運命共同体として長年一緒にやってきたユンファなわけで。

 もちろん、広東人で香港生まれの香港育ちであるユンファが、三国志のあまりにもよく知られた"美周郎"こと周瑜を演じるには、ハードルは高いです。一つには年齢の問題があります。ユンファはすでに50歳を過ぎていて、"赤壁の戦い"当時の周瑜とは年齢が離れすぎている、とネット上でも三国志ファンがカンカンガクガクやっているのは確かです。特に、宿命のライバル?諸葛亮孔明がまだ年齢が近いトニーではなく、より若い金城武になってからは、年齢がつり合わないとかなりバッシングされていたのですが…(特殊メイクと、CGでシワをしこしこ塗り消して、何とかできるんではー?とnancixは楽観視していたのに…)。
 それに最近のユンファには代表作と言えるものがなく(と聯合晩報に書いてある)、脇役でなければ悪役であり、しかしジョン・ウーとテレンス・チャンが絶対にユンファを起用するのだと言い張ったおかげで主役を張れるはずだったのだ、とも。それなのにユンファは好意に応えるどころか契約ゲームに興じたのだと、記者の唐在揚はかなり激烈な批判をしています。
  ジョン・ウーとテレンス・チャンが痛恨の思いで配役変更を決めたその衝撃力は、張偉平の悪口讒言の100倍、1千倍だとも唐在揚は書いています。誰もが、ジョン・ウーらがホラを吹いたりできるはずがなく、報じられていることは全て本当だろうと信じるというのです。さらに重要なのは、北京の中影集団がジョン・ウーへの全面的な支持を表明していることで、その裏にユンファに対する不満があるかどうかはともかく、もしも中影集団に封殺の憂き目をみたら、ユンファの俳優生命にも関わる、それはユンファが予想もしなかったことだろうとも…。

 うわーーーん、ユンファの言い分を全然信じず、中華民国人なのに中国の半官半民企業側の肩を持つのかよーー!(って、両岸問題には関係ないって)

 「パイレーツ・オブ・カリビアン3」のユンファの海賊の扮装が、丸坊主でナマズヒゲで、中国人を醜く描き過ぎていると物議を醸した事件も、中影集団と電影指審査局が「醜くされすぎてはいない」と判定を下し、ようやく6月に中国国内で上映が決定したという話なのに???
 中影集団の機嫌をユンファが損ねたからと、「パイレーツ・オブ・カリビアン3」も上映禁止になってしまうの? 

 さらに。

 ホントなのか嘘なのか、まだ後日にならないと判明しませんが、ユンファの代役には製作サイドで"若い世代に人気のあるスター"を起用したがっていると言われ、すでに基本的には誰にするか決まっていて、ただ公式発表の時期を探っているのだとも言うのです。(ユンファ側が要求を引っ込める可能性もあるのに、決めるの早すぎ!)

 その"若い世代に人気のあるスター"に、東方娯楽(情報源はTOM?北京晨報?)が挙げているのが、ジェイ・チョウ周杰倫です。「満城蓋帯黄金甲」ではユンファの次男役を演じた彼、確かに若い。カラダもダンスで鍛えてあるので、ハツラツとよく動く。

 が……。
 しかし……?

 「赤壁」の撮影期間は8ヶ月とも言われていますよ?

 ミュージシャンとして音楽活動に忙殺され、なおかつ初の映画監督を務めようと意気込んでいるジェイを、今から8ヶ月も拘束できるのか?

 それに、"美周郎"……?(と、いやもっといろいろ容貌について書かれているんだから仕方が無い)もしも有名美人モデルの林志玲との夫婦ぶりを描くシーンがあったら、笑いどころにしかならない…(と、書いてあるんだから仕方が無い)。

 そして、もしもダニエル・ンー呉彦祖なら、ジェイほど圧倒的な若者の支持と人気はないものの(と、書いてあるんだから以下略)、「女帝(エンペラー)/夜宴」「門徒」と出色の演技を見せ、かつ「赤壁」当時の周瑜と、33歳のダニエルなら実年齢も近く、身長186cmと颯爽とした英姿。さらに重要なのは、ダニエルの映画界での口コミは上々で、一緒に仕事をした監督たちは皆彼の謙虚さを称賛するというのです。(トニーだってトニーだって…)
 ただダニエルは北京語水準を高めることさえ注意すれば、周瑜役にぴったりと絶賛されているのですが、はてさて。

 この「泣いて馬謖を斬る」ならぬ「泣いてユンファを斬る」事件と名付けられた出来事を、お先に降板していろいろと言われたトニーは、どんな複雑な思いで眺めているんでしょうか…?
この記事へのコメント
ううう、信じられません。
せっかく、昨日の記事に(記事とは関係ないけど)ユンファの丸坊主貼ったのに…。
三国志、読み始めたのに…。

トニーのみならずも、ユンファまで…。

っていうか、ユンファはそんな悪い人じゃないですよね〜?。
Posted by tomozo at 2007年04月17日 14:31
 本人は、悪い人じゃないのは確かですよー。
 ただTVB時代は女性関係が派手だったり、ドラマに夜昼なくこき使われ精神的に疲れ切った上に恋の悩みなどが重なり、新ドラマ収録開始寸前に失踪して大騒ぎになったり、TVBのトップスターとなるとスタッフから"慢心"を糾弾され、ユンファの代わりにとテレビ局が若手育成を急いで、ぐっと伸びたのがアンディ・ラウやトニーら5人の俳優だったりしたんですが…。結婚してからは、精神的にも落ち着いていたのにね…。
 最近は彼の香港人らしい軽妙さが、中国では通用せず舌禍事件になってしまったり、何だか大変そうだなと心配していたんですが…。
 ワタシはこんな哀しいニュースを読むために、中国語を勉強してきたワケじゃないのに…(-_-;)
 
Posted by nancix at 2007年04月17日 22:42
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まさかの(;゚o゚)>ユンファ降板
Excerpt: トニーの降板で、あれれ?と思っていたら、こんどはどうもチョウ・ユンファが赤壁から降りた(降ろされた?)ようです。制作側は、ユンファが多額の金を要求したとか、無礼なことがあったとか、いろいろいってますが...
Weblog: 香港巡礼協会
Tracked: 2007-04-17 11:56
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