2004年06月08日

「ニューズウイーク日本版」で考えたこと

 「日経エンタテインメント!」を買おうと書店に寄ったのに、気がついたら「ニューズウィーク日本版」6月9日号をレジに持って行ってましたよ。
 特集は「韓国映画を見よ! テレビドラマよりすごい! アジアのハリウッド誕生の秘密」

 …アジアのハリウッドって。誕生って。
 長い間「東のハリウッド」の称号を自他共に許してきた香港の立場は…。
 _| ̄|○

 ええ、別にnancixには香港映画に見切りをつけて韓国映画に鞍替えしようなんてキモチは微塵もないからご安心くだされ。

 トニー・レオンのバイオグラフィーが、いよいよ「花様年華」「2046」同時製作発表にさしかかろうとしてるんだけど、その後すぐに香港台湾を吹き荒れた「韓流」に言及する予定なんで、資料にと思って買ってみたんですよね。そしたら45ページに「2046」のバナー風トニーが周慕雲がまっすぐこっちをこっちを〜〜!!!!!
(1行分、お待ちください)

 はぁはぁはぁ、いくら見慣れていても、不意に目が合うと動揺するわ…。
 カンヌで見たらしいデーナ・トーマスさんによると、「2046」の周慕雲さんは勤め先の新聞社も一時解雇中だそうです。…アンコールワットなんかのんきに観光して切ない回想にふけってるうちに、特ダネ逃したのかしらん。シアヌーク殿下の批判でも書いて干されたのかしらん。女癖の悪さをとがめられたのかしらん。

 妄想休題。

 いや確かにこの特集は参考になったっす。97〜98年のアジア経済危機(通貨危機?)についてこないだまで調べて自分なりにまとめてたけど、韓国ではアジア経済危機まで財閥が映画産業を牛耳り、ビデオの国内配給権まで持ってたんですね。それがIMF(国際通貨基金)が借金まみれの財閥に事業整理を要求、財閥の支配から解放されたおかげでハリウッド式の独立系製作会社が台頭したと。
 だからあんなに百花斉放、題材も多彩な映画が生まれてきたというのか。386世代にだけ注目しててもダメか。

 従来の常識に囚われないアイデアを持つ若者が続々と参入してくれば、その業界は伸びる。IT業界を見ても間違いない。大手映画会社が長年牛耳ってきた邦画界は、人材育成にも事業展開にも失敗し(いまだに寅さんのテーマパークが長年コンスタントに集客できると発想した人の気が知れん)、テレビ界や音楽界から新鮮な映像感覚を備えた人材が輩出されたのと同じなんだな。
 大手から飛び出した映画人らによる新興の独立プロダクションが、意欲的な作品をどんどん作った…というのは、ピーター・チャン陳可辛らがUFO電影人有限公司を、ゴードン・チャン陳嘉上、アンドリュー・ラウ劉偉強らが各自プロダクションを作った90年代香港を彷彿とさせる。でもピーターさんらは製作費の調達と配給ラインに乗せるのに苦労し続け、台湾の御曹司と組もうとしたり試行錯誤を続けたあげく、いったんは飛び出したはずの大手ゴールデン・ハーベスト社の傘下に入るしかなかった。現在の韓国映画人は製作資金をネットも使ってファンドで集めることもできるが、当時の香港映画の資金源は…マフィアだけとは言わないものの、うさんくさい場合も多かったなあ。一時ははぶりのいいマフィアなら絶対鼻もひっかけるまいと思われる惨状だったもんねえ、香港映画界。

 「インファナル・アフェア」シリーズが一段落ついて、一応「江湖」や「頭文字D」など、話題作は続々撮影されているけど"新しいアイデアを持つ若者"が果たして業界に飛び込んで来ているんだろうか。ウィリアム・チャンの後継者、ドイルとは違ったカメラワークで頑張る若者、王家衛でも王晶でもない監督を目指す若者が育っているんだろうか。俳優層の薄さも気がかりだし、そういう人材育成方面も気になるnancixなのであった。フローラン・ダバディーさん書くところの「魂を売らない文化」…香港も育てろよ〜。 あ、「冬ソナで目覚めた熱き商魂」を読んでげんなり。
 ドラマや映画に感動してロケ地巡りまではしても、そういう日本人が韓国企業の携帯電話やサムソングループの液晶パネルまで「買う〜買わせろ売れ〜」と熱くなるかどうか?と首をかしげてしまったよ。
 ペ様の「オロナミンCのCM出演、上戸彩と共演と同じぐらい、何かちょっとね。トニーには「日本ならサントリーと携帯電話メーカー以外のCM話は受けないで! 共演女優は仲間由紀恵以外は却下!」とアドバイスしたい。
 …聞く耳持たないとわかってるけど。

 とか言いながら(トニーがイメージモデルを続けている南京の熊猫携帯電話は、二手(中古)でもいいから香港では買えないもんだろーか?)とネットで情報を探したりもしているnancixなのだった。
 まんまと。中華圏の商魂に魂吸い取られてる。
 いいの。とっくに魂の半分はトニーに吸い取られてなくなってるから(^_^;)

 追伸。花柄ピンクのシャツ姿のウォンビン君…もろ"ニヤけたThe芸能人"してて、誰か何とかしてやってくれ、素材はいいんだからと膝を突きました_| ̄|○
 あーたなら白透けシャツの前3つボタン外しが限度よ…。
 そういえばペ様も全身白だな。日本仕様なんだろうね。
(・e・)
ひよこまーく
posted by nancix at 11:59| Comment(6) | TrackBack(0) | アジア映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
nancixさんの日記を読んで今日本屋さんに行ったら「ニューズウィーク日本版」はすでに新しい号、6月16日号に入れ変わってました。慣れないことはするもんじゃないです。
これから「2046」秋公開に向けていろんなメディアにトニーが潜んでる可能性あり。会社、本屋、映画館、家庭(家庭はいいか)で急に悲鳴をあげたり、心臓発作を起こしたりしないように気をつけねば。
「2046」正面向きのムスッとした周慕雲の写真、トニーファンの間では評判が悪いようですが私はあの写真が危ないです。関係のなさそーな雑誌でいつ飛び出してくるかわからないので油断できない。(笑)
Posted by ぐう at 2008年07月20日 20:01
私も立ち読みしました・・・やはりチャウさんがいきなり出てきましたが、ぐうさん仰るように、あのひねくれ顔で倒れることはありませんでした(^^;) あれは、たぶん一番登場回数が多そうですね、nancixさん、ぐうさん、お気をつけください。私は、執筆中のチャウさんが急に出てきたら、危ないです。
Posted by レイ at 2008年07月20日 20:01
いつもためになる情報、ほんとうにありがとうございます。

今、日本にいないのですが、ひょっとして・・・と思い、本物?のニューズウィークを探してみたら、6/7号を1冊だけ発見!
ちゃんと 2046バナー風、トニーさんをGETできました。

英語のタイトルは”The Pacific Wave”  カンヌで話題になったアジア映画を、1パージでかいつまんで紹介しているだけで、韓国映画がどうこう、という内容はなく、あくまでカンヌでのアジア勢の活躍、という感じの紹介でした。(語学力がないのであくまで推測)
もちろん、例のヤギラ君も名前だけ紹介されてます。
マギーさんのお写真もかっこいいです。
ご紹介ありがとうございました!

(・e・)
ひよこまーく
Posted by grace at 2008年07月20日 20:01
スポーツ・ジムで偶然見つけて、読んだよ。
なかなか興味深い・・・っつうか、
韓流が濁流となって日本に押し寄せたきた感が・・・(嘆)。
この『ブーム』で受け皿が広がりすぎた分、嘆かわしいことも多いが、
膨大な情報が入ってくるようになったのは、喜ぶべきことなんだろうな。

そして、2046バナー風TONYちゃんは、かなり魅力的でした。
早く映画が見たいよぅ。

それにつけても・・・オロナミンCかよ、裴勇俊・・・。
本国でのコーヒーやスーツのCMでのイメージがぁぁぁぁ〜(泣)。
なんか、色物扱いやんか(苦笑)。
他にも沢山オファーがあっただろうに。
どういう基準で決めたんだろう。
ま、崖登ったり、吊橋から転落しかけるヴァージョンじゃなくて良かった。

Posted by K at 2008年07月20日 20:01
韓国って記事中にもあったと思いますが、自国の映画を保護する為に外国映画を規制(クォーター制だっけ?)してるんですよね?アン・ソンギ氏は、これを素晴らしい制度って言うてはったけど、確かにこの規制がはずれるとどうなるか…?今の韓流パワーで力を付け、後進を育てておいたら、そんなに危機感は無いんでしょうか?
最近、何処でもスーパーの有線でもRyuの「冬ソナ」のテーマの日本語版が流れるし、ホンマ日本でも遅れて来た韓流の波が押し寄せて来ています。香港からのウェイブはいつ届く?って待ってても仕方ないんですよね。一人一人出来る事から、地道に香港映画布教を続けても、メディアとタイアップした波には、そうそう勝てませんねぇ_| ̄|○
この頃、某○HKが、韓国の回し者?に見えてしょうがないです・・・

なんかちょっと横に逸れてすみませんm(..)m
Posted by くみ1216 at 2008年07月20日 20:01
 確かフランスでも、自国の文化を守るために、そういう制度を取り入れているはずです。元来「規制」といものは好きではないのですが、金と力にものを言わせてイナゴの大群みたいに襲い掛かってくるハリウッドメジャーに対しては、ちょっと考えてもいいかもって思います。でも、今の日本はコンテンツ産業はがんばってるので、他の外国映画を守るために、ってことになるかも。
 中国もそういう制度を取り入れてるはずですが、香港は別扱いなのかしら、どうなっているのでしょう?
 韓国映画も今の勢いに任せて大量消費されてしまって、ある日ぽいっと捨てられてしまうなんてことが起こらないように願わずにはいられません。

 くみ1216さん、私もそう思いますよ〜>某○HK
Posted by noe at 2008年07月20日 20:01
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/342343

この記事へのトラックバック