2004年04月04日

第23回香港電影金像奨

スピーチするトニー
 nancixにとって、この"香港アカデミー賞"のクライマックスにしてフィナーレは、このトニー・レオンのスピーチでもう訪れてしまったような気がする。
 うまく訳せなかったんだけど、トニーのスピーチは大体こういうものだったそうだ。※香港の友人に大体の内容を教えてもらえたので、4月7日訂正。
 昨年、僕はとても辛い心情を持ってこの授賞式のステージにやって来ました。僕らの香港が、一人のとても優秀な俳優、一人の天王巨星を失ったことが原因です。しかし僕自身について言えば、僕は一人の素晴らしい相手役を、一人のよき友を失ったのです。哥哥(レスリーの愛称)、張國榮さんです。僕は非常に幸運なことに、哥哥と共演する機会がありました。僕は、アルゼンチンに到着した最初の日、「ブエノスアイレス」スタッフと最初のディナーを食べたときに、哥哥がやって来てもうスペイン語を流麗に話していたことを覚えています。撮影が半ばまで進んだとき、哥哥は細菌に感染したため、毎日何度もトイレに行かねばならず、1ヶ月の間、白粥と塩卵しか食べられませんでした。体がひどく弱っているのに、彼は毎日頑固に仕事を続けました。僕は彼のプロフェッショナル精神にとても感服しました。
 僕らは劇中で恋人役を演じるため、哥哥は積極的に僕を食事に誘い、僕と夜通し赤ワインを飲みました。みなさんもご存知のように、彼が酒を飲むことは少なかったのに、です。実は彼は、この作品を撮影する前に、僕と2人の役柄の間の情緒を養いたかったのです。彼と一緒に演じるのはとても安心できました。彼は単に要求をこなすだけではなく、僕を映画に連れていく能力があったのです。僕はこのように素晴らしい相手役をとても惜しみます! 僕の心の中では、哥哥はとても情熱的で、とても真摯な人でした。彼の精神、彼の真摯さは、永遠に永遠に僕の心に留まっています。

 相手役、と訳した「対手」は、共演者とも訳せるけど、単なる共演だけじゃなく、やっぱりがっぷり四つに組める相手、という意味なんだろうなあ…。
 
 そしてトニーは、レスリーの人生において終生のパートナー、唐鶴徳さんに「演芸光輝永恒大奨」のトロフィーを渡した…。
  トニーってば、公開中から何度も何度も繰り返し話してきたし他の人も本に書いてるような「ブエノスアイレス」撮影でのことしか、持ち出せるレスリーとのエピソードがなかったの? メイタワーに住んでいた頃、ご近所さんとしていろんな会話をしたでしょ? 思い出せなかったの? あえてプライベートの話はせずに、俳優としての話だけにしようと決めていたの? だけどさ、もっともっと、レスリーを口を極めて褒め称える言葉は頭に浮かんで来なかったの? もうホントに、他人のことを人前で話すのが苦手なあなたらしいよ…(^_^;)
 だけどね、美辞麗句を並べ立てない分だけ、トニーがどんなにレスリーをプロフェッショナルとして、先輩として敬服していたか、伝わって来るのだ。男の友情、同業者としての共感というものは、そんなふうにしか表現できないものなのかもしれない。

 そんなわけで自慢のようにトクトクと「あるイベントでトニーがやって来た。私は彼の前に立ち上がって、トニー! レスリーのことを覚えているの?!と叫んだ。彼は表情を変えて私を見た」と書いていた大陸の張國榮迷さん、あなたが脅迫しなくってもトニーはあなた以上にレスリーを大事に思ってます。もういじめないでください…(^_^;)。

 日本人にとってとっつきにくそうな「大隻イ老」の作品賞受賞と、娯楽作「ツインズエフェクト」の受賞しまくりは、nancixにとって意外だった。「PTU」「忘不了」で各賞を分け合うものだとばかり思っていた。だけど、日本でも台湾でもない、香港らしいといえば言える結果だ。
 できれば「無間道III:終極無間」に、最優秀編集賞だけはあげたかったな…あんなに斬新で見事な意欲作だったのに…。映画マニアだったら編集技法だけでも目を見張るのになぁ。
 
 

  
posted by nancix at 11:59| Comment(1) | TrackBack(0) | 香港映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
nancixさん、こんにちは。
トニーのコメントを見て、心からの言葉というのはそれだけで人の心をうごかすのだなぁということを、つくづく思いました。広東語がわからないので訳されたものを見るしかないんですが、それでも十分にトニーの心が伝わりました。
Posted by 朝仔 at 2008年10月13日 13:44
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