豆腐花…それは香港で「こんなに美味しいデザートがあったのかぁ!」と歓喜の涙を満面に流した(チャウ・シンチー主演映画「食神」のノリで妄想してくだされ)中華デザート。
ふわふわのプリン状お豆腐に、透明な蜜。基本はそれだけ。「糖朝」などになると、ミニ桶型の容器に入れられてきて「私は飼い葉桶に鼻面突っ込むロバか?」と自問自答したりもする。
蜜豆感覚で、新鮮フルーツなどと一緒に盛られることもある。
しかし豆乳さえよくて、アツアツの作りたてだったら小ざかしい装飾など要らん。
昔、仕事で九龍塘の豆腐専門店に行ったとき、店頭で作りたて豆腐花や蜜入り豆乳を飲み食いできるようにしていた。それこそ一杯飲み屋のように、車で乗りつけるビジネスマン、ビニール袋を提げた近所のおばちゃん連などが群がっていた。あそこの店の豆腐花が最高だったなぁ…。
で、この「インスタント豆腐花」。
作ってみた。
要するに、熱湯を入れてぐるぐる、気泡を作らないように混ぜて、冷やし固めるだけ。
冷蔵庫に入れなくても、氷点下の台所(嘘。実は2℃ぐらい)に、水を張ったボウルに入れて放置しておくだけで、冷たくなってできあがった。
ライチシロップなるものをかける。
食してみた。
粉っぽい味だ。
………ダメだ……これはやっぱり、インスタントだ…。
九龍塘の老舗、いや「糖朝」の豆腐花の足元にも及ばない。
香港がつくづく、恋しくなってしまった。