何せ席が、最後列から数えて10列目ぐらいという甲子園球場アルプススタンド並みの「高み」にありまして。しかも、頼みの綱の巨大モニターは、照明が邪魔して半分も見えやしないのでした。ううう。
席には黒地に赤の「中国電影100」のロゴをあしらった紙袋が置いてありまして、紙袋の裏はSKYLINE MANSION威大金磐花園の不動産広告……ってこれ、香港でなくて上海のマンションじゃないの。ああ、こんなところにも、進む一方の「香港の中国化」が。
中にあったA5ぐらいのフルカラーパンフレットは何かと期待すれば、そのマンションの紹介でした。
……買えるかーっ!
スターの一人ぐらいイメージキャラクターで起用してれば、いい土産にはなったのに。
そして、B5変形サイズぐらいのごく小さいのが、今日の授賞式のスタッフやノミネートされた面々を紹介する、何だかアーティスティックなリーフレットでした。香港のデザイナー、妙なところで凝るんですよねえ。文字小さくて読みにくいってば。
で、式典が終わるまで気づかなかったのですが、手のひらサイズぐらいの小さなビニール袋も入ってました。「Pong Bong Stick」と書かれていて、黄色いビニールに付属のストローで空気を吹き込み、栓をすればスティックになるというもの。協会事務局は、これで満場の観衆に拍手してもらったら、黄色いものが一斉に動いて壮観だ、テレビ映りもいいと期待したのでしょう。
……残念ながら、半数程度の観客しか空気入れてスティックにしてませんでした。阪神ファンにあげた方がよかったですねえ、7回裏には空気栓を抜いて、一斉に空へと……(違うちがう)
詳しい式典の内容及びスピーチは、4月10日に発売予定という、金像奨始まって以来のDVDに字幕がついていることを期待して、ここではダイジェストで感想&観察記を。
ゲストの席順は毎回、年功序列とノミネートの有無で決まるのであって、最前列は大体、90ン歳のショウ・ブラザース創始者にしてゴールデンハーベスト社の重鎮、ランラン・ショウ。そして金像奨協会の偉いさん方や政庁要人が座ります。
2列目の中央近くに、今年はアンディ・ラウ劉徳華が座っていました。同列にセシリア・チョン張柏芝やダニエル・ンー呉彦祖もいたような気がする。
アンディのすぐ後ろ、3列目の中央通路脇に、トニー。わあ、トニーってば通路側の席は、内側の人が立ち上がるたびに自分も立って通さないといけない、落ち着けない席なのに。
トニーの左にカリーナ。カリーナの左にマギー・チョン張曼玉、その左になんと星仔だったのでした。
当然カリーナとマギーの"女のおしゃべり"が、弾むはずむ。ゴシップ誌「3周刊」、これこそ報じなさいっちゅーの。そして星仔にはマギーがしきりと話しかけ、トニーもほとんど聞き役ながら、星仔とはよくやりとりしていました。4人の仲のよさは、他の席にも増して目立ってましたねえ。
残念ながら、アンディはほとんど振り向かない。
もっとも、彼が振り向いたら満場の華仔迷が「うぎゃーーーーーー!」と叫び出すのが解っているから、遠慮したんでしょう。気配りの人アンディ。
レオン・ライ黎明も、入場したとたん観衆が蛍光棒を振り「りよん! りよん! りよん!」コールを始める。……いくら会場が彼女たちの通い慣れた紅館とはいえ、今日はソロコンサートじゃないっちゅーのに…(ーー;) トニーは「華仔! 華仔! 華仔!」「りよん! りよん! りよん!」の、場内を揺るがすすさまじいコールのなかで、芸能活動を続けて来たんだなあ…うるる。
そして手作り電光ボードには「小斎」「斎斎」も。リッチーファン、頑張ってます。
続いてプレゼンターの話題。
脚本賞と新人賞を担当したのは、アンソニー・ウォン黄秋生、そして彼がエスコートして、林志玲が登場。アンソニーさんが北京語使います。うるるる〜あなたもですかぁ…。
で、彼女にこう言ったらしい。「俺もな、台湾金馬奨授賞式見てたぞ。俺にも華仔や偉仔にしたようなラッキーハグハグ"幸福擁抱"をしてくれや」。林志玲、いいわよとうなずく。
するとアンソニーさん、おもむろにジャケットを脱ぐ。これ、彼女に上着を着せ掛けたトニーの真似です。場内爆笑。
ハグハグしてもらってから、アンソニーさん嬉しそうにVサインをアンディ&トニーに見せびらかすのであった。ウォン警司〜お茶目すぎ〜!
で、ここからはテレビにも映らなかったはずのシーン。林志玲の席まで、アンソニーさんが腕を組んでエスコートして送り届けていったのですが、それが中央通路の、トニーらとは反対側の6列目ぐらい。当然帰りにはアンソニーさん、トニーの横を通ります。そのとき、アンソニーさんはさりげなくトニーの肩に手を置いて「よっ、ネタにさせてもらったけど、すまんな。気を悪くせんといてな」というように話しかけたのです。
トニーも「うんいいよ、面白かったよ」とでも言うように、お得意の上目遣いで微笑む。
あああ、ウォン警司とヤンの絆を彷彿とさせるわ……アンディ、すまんな。気を悪くせんといてな。
さて、今年は「中国映画百年」の特集ということで、サイレントムービーから2000年代までの映画のハイライトシーンが映像で流され、若手男女優がステージに突っ立って、ナレーション原稿を読み上げるコーナー「「百年中華電影光輝印記」」が織り込まれます。「沈黙的光輝」としてサイレントムービー、白黒広東語映画などが紹介されるのは珍しくも楽しかったのですが、「抗日時代」だか「革命的風采」だかで中国国歌が堂々と流されたのは、何だか興ざめでした。……全校起立で君が代を強制的に歌わされた神戸での学生時代を思い出して。もちろん、香港人は誰も起立しません"^_^"
新人監督賞のプレゼンテーターレオン・ライ黎明と、「カンフー・ハッスル」冒頭で殺された組長ことファン・シャオカン馮小剛監督も、北京語スピーチです。レオン・ライ、その赤っぽいネクタイは、ファッションセンス的に有りなんですか? 何だか星仔にマギーが訳してあげていたか、スピーチ内容を説明してあげていたようなのは、気のせい? 受賞は…カタカナで書くと何やら卑猥な響きのウォン・チンポー黄精甫でした。確かに新人監督賞をもらうだけあって、若く見えましたぁ。
美術指導賞のプレゼンテーターは、懐かしいチョン・マン張敏とやはり久々に顔を見る気がする女優のジェニー・フー胡燕[女尼]。「狂った果実」のリメイク映画「狂戀誌」に出ていたこともあり、ドイツ人と中国人とのハーフだと聞くフーさん、テレンス・イン尹子維の母親ですよ。入場するとき、そういえば母と息子で揃っていたように思う。
張敏は黒ドレス、胡燕[女尼]は鮮やかなピンクのドレスを実に見事に着こなしていました。香港女優、その美貌と体型維持の努力は見事なり。
二人が北京語で発表した最優秀美術指導賞は、またもや・見事に・ウィリアム・チョン張叔平&邱偉明の「2046」コンビが獲得! しかし、ウィリアムオジさんも不在……代理はカリーナが務めました。「叔平は上海で撮影中です、彼に代わり、みなさんありがとう」とコメント。
ここでCMタイムになったのですが、カリーナがなかなか戻りません。所在無げなトニーさん。するとアンドリュー・ラウ劉偉強監督がカリーナの席を拝借、まずアンディの肩に手をかけて肩越しに何やら話していました。うなずくアンディ。その後、監督はトニーにも肩に手をかけて、いろいろ話しかける。やはりうなずいて聞いているトニー。
もしやもしや、「インファナル・アフェア3」での来日の相談? 監督ー!お願い、トニーに絶対大阪にも同行するように説得してーーーー!と、念じ続けるnancix。
そして服装設計賞も、「2046」でウィリアム・チャン。今度はトニーの右斜め後ろですっくと立った小柄な女性が。黒のパンツスーツ姿だったかな。ジェットトーンの夢見る男たちを支える気丈な女ボス、ジャッキー・パン彭綺華さんが代理で賞を受け取りました。
カリーナが戻ってきたのは、音響効果賞、アジア映画賞の後。それなのに、トニーが入れ替わるようにジャッキー・パン女史と一緒にどこかに行ってしまいます。まだプレゼンテーターの準備には早いと思うんだけどなあ。
「百年中華電影光輝印記」特集、いよいよ時代は総天然色の世界に。ミリアム・ヨン楊千[女華]がピンクのドレスで登場、懐メロ「小城故事」を一曲披露しました。緊張のあまり、途中で歌詞を忘れたんだそうです…女優業も頑張れ〜。
やっとトニーが席に戻りました。何だか3人ぐらい引き連れてのご帰還でした。
さて、ステージには「インファナル・アフェア」シリーズや「頭文字D」のアンドリュー・ラウ劉偉強監督、チャン・チェン張震、その間にはさまって、日本代表鈴木杏ちゃんが登場しました。チャン・チェンが日本語で、鈴木杏ちゃんが流暢に聞こえる北京語でご挨拶。チャン・チェンの日本語、さすがに滋賀県近江八幡市などで長期ロケした甲斐があり、日本語がきちんと文章になってます。鈴木杏ちゃんも、今までの常盤○○、瀬戸朝○らよりよほどしっかり話してました。チャン・チェンが鈴木杏ちゃんの代弁をして「ドウシテ、私ヲ起用シタノデスカ」と聞いても、アンドリュー監督は広東語で「彼女が美人だから」で片付けてしまう。杏ちゃん、2人の顔を見比べてキョトン。でもきっとそのキョトンはあらかじめ打ち合わせての演技です。とってもキュートでした。3人の言語干渉でワケワカメ状態、大いに場内の笑いを取っていました。アンドリュー監督も、結構役者じゃん。
さて、3人で発表したのは最優秀撮影賞。うふふ、5年の苦労の甲斐あって「2046」が獲得しました。これも、ドイルが不在なのよねえ…残念! で、ステージでトロフィーを受け取った小柄な男性が、正真正銘のファイこと黎耀輝ではないかと思うです。「ブエノスアイレス」以来、忘れられない名前になってしまったけど、彼はトニーの役名に名前を使われたことをどう感じているのか…??
視覚効果賞は「カンフー・ハッスル」。助演女優賞は、候補者の1シーンが紹介されるときに最も観客席が湧いたのが、シュウマイことマギー・シュウ邵美[王其]。やっぱりテレビドラマでお馴染みの顔ということで、親近感があるのかなあ。そして受賞したのは、白霊。彼女が立ち上がるや、場内に「オーーーー!」との声が。ブルーカーペット周辺に群がっていなかった大多数の観衆は、彼女の背中を見ていなかったのね。しかし、モニターに彼女のアップが映るといささか失笑…前できちんと切りそろえた前髪が妙なんだもん。まるで中国伝統文様の「唐子(からこ)」みたい。
いよいよ最優秀助演男優賞の発表。プレゼンテーターは海運王の娘にして無事に結婚もしたジョシー・ホー何超儀と、さっき歌手として登場したミリアム・ヨン楊千[女華]でした。二人とも結構アルトボイス。受賞者は、ダニエル・ンー呉彦祖らを抑えて、元華オジサマ! 観客席からは拍手と、すさまじいホイッスルの音が鳴り響きます。どうも「カンフー・ハッスル」男女ファンのみなさんはホイッスルで歓呼を表現する様子で、その後も候補作として「カンフー・ハッスル」が登場するたびに、ホイッスルの嵐が吹き荒れるのでした。うーん、それでは数少ない「2046」ファンは、対抗してワルツでも……って、何で演奏するんだ?
元華さん、ヨッ!と観客に向かって片手を上げて、粋です。でも周星馳らに謝辞を述べスピーチしている間に、みるみる目が潤み声がうるうるし…。だってねえ、同じ「七小福」の中でもジャッキー・チェン成龍やユン・ピョウ元彪は日本でも映画雑誌のグラビアを飾るほどブレイクしたのに、自分はスタントマンとしての下積みが長く、出演作品も「オバケだよ全員集合/霹靂大喇叭」「サイキック・アクション 復讐は夢からはじまる/小生夢驚魂」「アンディ・ラウ&ジョイ・ウォン サンダーボルト〜如来神掌〜」などなど…の、トホホな脇役か悪役。まさか金像奨にノミネートされて脚光を浴びたいなんて考えもせずに、ひたすら地道に仕事してきたに違いないんである。こういう人にスポットライトを当てて顕彰することだって、映画賞の大事な大事な任務なんである。
続いて、今年特別に設けられた"中国電影世界光輝之星"ブルース・リー李小龍への顕彰。6人の黒スーツの男たちがステージに現れた。うち一人は、周星馳? あららいつのまに。後で知ったが、ブルース・リーファンクラブ会長としての登場だったようですね。
最前列からよっこらしょとランラン・ショウ御大が立ち上がり、ステージへ。まだまだ足腰丈夫そうです。もう一人、赤ドレスのふくよかな西洋人女性も登場してトロフィーを受け取った。おお、ブルース・リーの愛娘にして、いまやたった一人の忘れ形見となってしまった、シャノン・リーである。
一時は香港で女性アクションスターとして売り出していた彼女、流暢な広東語と英語で、母リンダの伝言として謝辞を述べたと思う。
続いてのプレゼンテーターは、元華と元秋の「家主夫婦」コンビ。「俺が助演男優賞候補で、おまえが主演女優候補というのは、どうも解せんなぁ」と元華さんが早速ぼやいて笑いを取ってましたわ。元秋さん、多分すまして「当然よ、私はこんなに美女だもの」とか言ってた気がする。
で、子供の頃からみっちりカンフーや京劇の所作の訓練を積んだ二人が発表したのは、最佳動作設計奨=最優秀アクションデザイン賞。「カンフー・ハッスル」の、&「マトリックス」シリーズのユン・ウォーピン袁和平でありました。もちろん欠席、代理の女性スタッフが受け取りました。
編集賞も「2046」を抑えて「カンフー・ハッスル」のベテラン編集者アンジー・ラム林安児さんが獲得。また彼女も欠席で、またまた女性スタッフがトロフィーを受け取りました。
2005年04月02日
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Excerpt: アカデミー賞は現地近くにいるにも関わらず、見逃しまくりでした。が、昨日の香港電影金像奨の結果はきちんと報告しませんと!(笑)近くのなんとかより遠くのなんとかですね。(全然違う)詳しくは"アジアン・パラ...
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トニーと言えばnancixさん!から素晴らしいレポのTB頂いて本当に光栄です。
実は私HERO&IA公開頃、ちょこちょこnancixさんのBBSにお邪魔させて
もらってまして、ファンリストにもHN:○に○すたという名前で載せて頂いてました。
その後不義理をしておりまして、ロム派で時々のぞかせて頂いておりました。すみませ〜ん!
おととい位にもブログを覗かせて頂いたら・・・
nancixさん香港に行かれてたんだ!とビックリしてました。
なんだかご挨拶だけになってしまいましたが、素晴らしいレポありがとうございました。
お粗末ですが私の記事もTBさせて頂きますね!
これを機会にまたお邪魔させて頂ければ・・と思ってます。
何はともあれトニーの受賞 恭喜!
やはり現地でのレポは違いますねぇ。
チーリンとアンソニー氏のエピソードも笑って
しまいました。
こちらからも遅くなりましたがTBさせて
頂く事にします。
数日ご無沙汰していたところに、こんなすごいレポートがアップされていたなんて。しかもトラックバックしていただいて、どうもありがとうございます!遅ればせながら、こちらからもトラックバックさせていただきました。
トニーファンなのですね。おめでとうございます。目の前で受賞の瞬間を見れるなんて、素敵なことでしたね。それにしてもこちら、すごく詳しくて、楽しさや興奮までもが伝わってくるようです。感動〜。
ところでこちらのブログへのリンクを貼らせていただいてもよろしいでしょうか?
それでは、またすぐお邪魔させていただきます!