2004年12月01日

駆け込み「オールド・ボーイ」

image/nancix-2004-12-01T23:55:17-1.jpg  3日に上映終了なので、映画の日に「オールド・ボーイ」をレイトショーで見てきました。
 梅田のTOHOプレックス・スクリーン7は、ほぼ満席でした。若いストリート系カップル率多し。

 原作劇画、連載中に目にしていたはずなんだけどなあ。絵柄が好みじゃなかったんで、全然覚えてないや…やたら観念的なモノローグが多かった気がする。

 まずは俳優から。
 あー、チェ・ミンシクさん、トニー・レオンより1歳下なんだよなあ。見えないよぉ。オジサンなんだけど、確かに単なるオジサンにはない男の魅力がある。つぶらな瞳のせいか? 意外に敏捷な動作のせいか?
 (15年の想像訓練の成果は役に……)で下半身見つめて(立たなかった)としょぼん、は最高にトホホで可愛い!

 ユ・ジテくん…「リベラ・メ」の若造消防士の役どころ、「春の日は過ぎゆく」の繊細演技は、まだ数年前のことなのにぃ。男の子ってちょっと目を離すとすーぐ男に成長しちゃうんだから。シャワーシーンやオールヌードには何の意味が? サービスショット? 背中の下からお尻の上にかけての入れ墨は何の意味が? いろんな役を与えられる度量の広さも、昨今の香港映画界が忘れかけてしまってるもの。ショーン・ユー余文楽君やF4に、どんどんいろんな役を演じさせないと!
 そして昨今の中華映画界に決定的に欠けているもの、それは。

 ロ・リ・ィ・タ。

 透明感があって初々しくてみずみずしくてはかなげで、守ってあげたくなるようなあどけない女の子がいない。
 デビュー当時のジジ・リョンみたいな子が、皆無。
 今のツインズじゃあ、イーキン・チェン鄭伊健より強いし(爆)。
 若手女性歌手が覚醒剤不法所持で逮捕されてるようじゃ、先行きが思いやられる。
 これじゃあロリコン大国・日本にアピールできないよ? ミドちゃんみたいなベッドシーンもOKなタイプ(どうせおっぱいはNGだとしても)を、早急に育成しないと。

 しかし、まさかこんなに要所要所の小ネタが「インファナル・アフェア」の影響を受けていようとは。あれも、これも、あのヒトの最期の場所も。「インファナル・アフェア」の香港公開が2002年12月、「オールド・ボーイ」が2003年11月? 監督は映画評論家でもあるというし、当然、韓国でも話題の映画だからチェックしてたんだろうなあ。どーして誰も教えてくれないのよう。知ってたら試写会に行くか、もっと早く見に行って取り上げてたわよう。言わないことにする暗黙の了承でもあるんですか?
 「素晴らしい企画があったら、ぜひ声をかけてほしい」と手紙で売り込んだというアンディ・ラウ兄さん、了承済みなんですね?

  監禁部屋やラブホテルの壁紙の模様、どうしてあんなにもウィリアム・チョン張叔平テイストなんだろう。時間経過を日めくり的文字板で示すのも、香港製時計で時間経過を示すのが好きな王家衛作品に通じている。左右入れ替えや静止画から動画への滑らかな場面転換テクはMTV風。テンポのよさは、クライマックスまでは抜群。
 あと、監禁解放直後の場所が草原だと思ったら、実はビル屋上…を俯瞰で種明かしするっていうのは「シクロ」で、トニーが変態男をボコボコにするシーンを喚起させた。
 もちろんタラちゃんことクエンティン・タランティーノを筆頭に、映画ファンにそれと気づかせるほど露骨な「好みの映画のパッチワーク」は有りになってしまってる。でもオリジナルが尊いという気持ちも、忘れたくはないなあ。 男の復讐譚は、昔々、レンタルビデオ屋のワゴンセールになってた中古の香港映画ビデオで山ほど見たなあ。邦題が「男」「兄弟」「狼」「野獣」「非情」だらけでどれがどれやら。ベテラン女優イップ・トン葉童さんがまだ新人で、大胆オールヌードを見せた(けど、足手まといになるからと主人公に唐突に絞殺されてしまう)「狼の流儀」とか。チョウ・ユンファ&ティ・ロン主演だけどB級丸出しの荒削り「チョウ・ユンファの非情の街」とか。
 女はジョイ・ウォン王祖賢だろうと誰だろうと容赦なく敵の下っ端の慰み者にされ、男もこれ以上ないほどの屈辱を舐めて、血みどろの反撃に至る。靴舐めも見たことあるかもしんない。「オールド・ボーイ」の”ロリータ”ミドちゃん、監禁部屋の管理人らに襲われなくて不幸中の幸いだったっすよ。

 要所要所に忍ばせている乾いたユーモアと「観客への肩すかしテク」がなかったら、暴力描写と女のおっぱい(もうちょっと初々しいキレイなおっぱいだったらよかったのに…)しか印象に残らない、陰惨すぎる話。クライマックスのミンシクさんのオーバーアクトは、やっぱり生理的に受け付けません…座席に持ち込んだ生ビールが胃にもたれました。はあぁ。
 いやでも、キレイキレイなドラマ見るより、個性的な韓国映画を見る方がナンボかマシです。
 近い将来、トニー・レオンと撮影する有能スタッフや、共演が実現するキャストもいるかもしれないし。

 韓国ヤクザのベーシック・闘魂アイテムは鉄パイプだと、改めて認識。MTV「名字」のトニー・レオンに迫るヤクザさんたちも、鉄パイプ持参でした。みなさん、たかがトニーみたいな優男のために、そんなに無闇に大勢でなくてもと思ったもんです…いやチェ・ミンシクだったら切り抜けられるけど、あのMTVでのトニーはボコボコ・コンクリート詰めor焼却処分間違いなかったですから。
  ただエキストラのみなさん、時々”ミンシクパーンチ!”が当たらなくても勝手に転んで、踏まれなくても勝手に足抱えて痛がってましたけど…ファイティングシーンはやはり京劇>カンフーの流れを汲む香港映画スタッフに任せた方が…。
 

 それにしても韓国…「カル」「リベラ・メ」に続いて、動機の発端は……ですかぁ?
 そういえば「秋の童話」「冬ソナ」でも、一度は登場人物が(もしかしたら、僕らは○○なのかもしれない…)と苦悩してなかったっけか?
 タブーを破りたい潜在的欲望の、表れ?
 奇しくも特別密着取材番組のぺ様の名言が、種明かしに結びついてましたよ。
 「×××同士はそんなことをしてはいけません」
 ほんと、いけません。
 復讐の手口にしても、登場人物の設定を読んだときから、あの関係を利用して、そういうことじゃないかなあと予測できてましたが。
 帰りのエレベーター内でも、男子大学生らが「そーゆーことじゃないかと思ったら、そのまんま! ヒネリなかったやん」と苦笑してました。

 主人公オ・デスが出くわす、ワンちゃんを抱いた冴えないサラリーマンは「人間相手にはボロボロで、話し相手も愛する相手もワンちゃんしかいない」社会不適応者という設定ですか?
 韓国、日本に負けずビョーキだなあ…。病んでる。


 そして、奈良の女児殺害事件の犯人……。
 この映画で、獲物を痛めつけ苦しめる手口を思いついたなんてこと、ありませんように…。
 膨れ上がる欲望を代償行為によって実行に移さず抑制するために、映画やゲームや他の表現は存在するともいえるんですから。
posted by nancix at 23:55| Comment(8) | TrackBack(9) | アジア映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは〜
私も今日、オールドボーイみてきました。
例のショッキングシーン(汗)、いまやってる洋画の○○○○○(いちおう伏字)にも出てきますよね(汗)
どちらも、その場面、予告篇のときからあったので、「勘弁してくれ〜」と思ってました。
Posted by grace at 2004年12月02日 02:10
予告編であのシーンを見たときは「パクりやーん」
と思わずつっこんで。
それが3作続いたので、あーんぐり。

「香港映画なんてだれも見てないだろ、わからんわからん」てか、ハリウッド。
OOOOOは、アクション監督が香港の方だったような記憶が。(パンフがないので定かではないけど)

「今度はあれ、やってみたい」、と監督に思わせる最新のヒット演出なのね。
Posted by 多謝 at 2004年12月02日 18:08
こんばんわ。

めざましテレビのインタビューによれば、チェ・ミンシクさんは1962年6月生まれだとか。
「え〜トニーと同い年〜!?」と大変印象に残りました。

韓流韓流と騒いでいても、俳優さんの基本的なプロフィールもきちんと書かれていないパンフレットって、何なんでしょうね。
nancixさんは前々からお怒りのことと思いますが・・・

しかし、「オールド・ボーイ」鑑賞後に「春の日は過ぎゆく」を見たため、
この主人公(ユ・ジテ)には何か裏があるんではないか、と疑って見てしまいました。
フツーの好青年だったというのに・・・
Posted by アンタレス at 2004年12月02日 18:32
どもども。
洋画のOOOOOって、トムクルの?
3作続くって、どれとどれとオールド・ボーイなんだろう?

アンタレスさん、一応、
Yahoo!ムービー - チェ・ミンシク
http://moviessearch.yahoo.co.jp/detail?ty=ps&id=52878
生年月日 1963年4月27日
をはじめ、韓国芸能人関係のHPを複数回って、1963年生まれだと確かめたつもりだったのですが(-_-;)

http://www.k-plaza.com/star/en_sta_ta010.html
チェ・ミンシク/崔岷植
生年月日/1963年4月17日
デビュー/1981年

http://www.seochon.net/korean_movie/actor/choeminsik.htm
1963年4月27日
(1月20日 or 22日の表記もあり)
ソウル市鍾路生まれ

↓ここでは1963年4月って書いてある?文字小さくて読めないけど。
http://www.cine-pause.com/interview/oldboy.htm

めざましTVでは1962年6月生まれと言ってましたか? それってトニーの誕生日じゃ…?
怒るというより、とほほで脱力なんですよね。
誕生日ひとつをとってもこの有り様では…_| ̄|○
Posted by nancix at 2004年12月02日 22:55
めざましテレビを見た後、私もいろいろサイトをめぐってみたのですが、
1962年6月生まれとしているものは見つけられませんでした。
キネマ旬報社の「男優倶楽部vol.17」では1962年生まれとなっているのですけど。
めざましのインタビューでは、アナウンサー(軽部さん)とチェ・ミンシクさんの年齢の話でかなりの時間を割いていまして、
(録画はしていないので、記憶に頼るしかないのですが、どちらが年上か年下かというような話です)
1962年生まれですとミンシクさんがおっしゃったように思うのです。
もちろん韓国語がわかるわけではないので、字幕にそう表示されたということですが。
軽部さんが、「1963年生まれでないですか?」と問いかけたとき、「そのプロフィールは間違ってますね」といわれたように思うので、
「よく間違われるんだろうか?」とも思い、その点も印象に残りました。



Posted by アンタレス at 2004年12月03日 19:19
 韓国のことは全然知らないのですが、もしや年齢を言う時に満年齢で言うか数え年でいうかの違いがあるとか、台湾のごとく「民国○年」のような年号を使っているとか、日本とは異なる習慣はないのかしら。
 ワタシは日本の数え年さえよくわからない…0歳で生まれて次の正月に1歳と数えるんでしたっけ? 12月25日に生まれたら、たった6日で1歳てか? 1月2日に生まれたら、ほぼ1年後にやっと1歳??

 とにかくお誕生日ぐらいは、正確に知りたいものです。公式サイトのある方なら、正しい表記があるんでしょうけど…。
Posted by nancix at 2004年12月04日 01:22
はじめまして。ミンシクさんのファンでもあるので、韓国の公式サイトを時々ながめてます。
こちらでは1962年4月27日になってるようです。

http://www.choiminsik.net/profile.html
Posted by Bogong at 2004年12月04日 22:42
確かに、お隣の国でありながら、韓国のこと全然知らないです。年号あるのかどうかとか・・・
もっとアジア全体のこと、知らないといけないですね。

Posted by アンタレス at 2004年12月05日 22:19
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