2008年11月11日

金雀餐廰でランチ、星光大道で月に乾杯

 本日も、香港は涼しいです。

 ていうか香港人、いきなりセーターだの革ジャケットだのをしっかりと着込んでいます。
 買ったのか、昨日さっそく買ったのか!
 一方で半袖Tシャツに短パン、素足にビーサンのにいちゃんらも闊歩してるし、もー何が何だかいつなんだか。
 とにかくいい天気で、ベテラン女性教師が「こんなに素晴らしい行山(ピクニック)日和なのに、ワタシはなぜ一日中授業しているのだー!」と、恨めしげに青空を見上げるくらいです。

 学校の多国籍同級生とも、ようやく広東語+英語で意志が通じ合えるようになり、今日は放課後、韓国人小姐2人とランチに行くことにしました。L小姐はトニー・レオン好きだと言ってくれ、W小姐もトニー・レオン・チャオウェイなら知っているということで。
 しかもW小姐は、香港島サイドで、トニーのポスターが貼ってあるシアターレストランを知っているというではないですか。それはチェックしなければ!

 MTRで降りたのは、コーズウェイベイ銅鑼湾。…あら、W小姐はタイムズスクエア時代廣場に向かっているわ。
 幾度も映画プレミアイベントに馳せ参じたタイムズスクエア時代廣場前は、ただいまクリスマスに向けてお色直しの真っ最中でした。何だか白骨みたいな白い樹が林立するみたいなんだけど。
 予感は当たって、W小姐が「ここ、ここよ」と連れて行ってくれたのは、あの「花様年華」「2046」ロケ地として、世界のトニーファンが巡礼を欠かさない「金雀餐廰(GOLDFINCH RESTAURANT)」だったのでした。

 ……シアターレストランじゃないよ…? nancixの聞き違いか?

 でもまあ、トニーのポスターが貼ってあるのは事実だ。

 中に入ると、ちょうどランチタイム真っ最中ということもあり、超満席。少し逡巡したものの、店員がすばやく奥のテーブルと椅子を確保してくれたので、いやーん、マギーとトニーが向かい合ってた壁際の席ーん、なんて四の五の言わずにとっとと座る。

金雀餐廰01
 店内のポスターやスチール写真、健在です。1枚、スチールだか雑誌切抜き拡大コピーだかが増えている気がする。前からあったっけ?

金雀餐廰02
 「2046」のポスターのトニーに「かっこいいわーん♪」とうっとりするL小姐。しかし彼女は「タクヤ キムラ」も好きだという…うむむむ。何年も前の日本のドラマで惚れたというのですが、相手役がとっても可愛い女優だったというだけで、どのドラマかわからないよう。とりあえず3人ともYon-samaは好きじゃないということで意気投合(どういう意気投合なんだ)。

 メニューには、ちゃんとまだ「2046套餐」「花様年華套餐」の2コースが明記されていました。んが、それらは量がもんのすごく多い上に、2000〜3000円はするほど高いので今回はパス。nancixはチキンオムレツ+白飯、韓国人小姐2人はそれぞれステーキ+コーンクリームスープを注文しました……ボルシチの方が美味しいのになあ…でもあの甘さが韓国人の口に合うかどうか解らないので、余計なアドバイスはしない。
 …チキンオムレツはやはり、日本人の予想を上回るでかさ。やはり香港人にエコは無理です。付け合わせは大キュウリ輪切りと小ぶりのトマト輪切り、なぜかポテトチップス。注文してないのに3人ともパンが付いて来た。ししまった、それなら白飯は要らなかったのに。…でもすでに遅し、てんこもりの白飯(もちろん長粒種のタイ米)が運ばれて来てしまった。
 韓国人小姐2人のステーキセットも、やはりデカかった。スリムなのに、2人ともほぼ完食するからすごい。
 口直しに凍檸檬茶を飲んでいて、ふと振り向くと客がほとんどいなくなってるからビックリ。満席になるのも早いが、掃けるのも早いなあ。埋単=お勘定して、店を出るとフロアマネジャーらしきおじさんが会釈してくれたので「最近は王家衛先生は来店されますか?」と聞くと「王家衛導演ですね。いいえ、彼らは最近は来ませんよ。彼らのオフィスが引っ越して以来、見かけません」と返答してくれた。「ああ、そうでしたね、彼らのオフィスは今は○○にありますね」と話すと「あなたはご存知でしたか」とフロアマネジャー。…うわ、ワタシ、広東語で会話して向こうの言ってること解るよ。いつのまに。

 さてさて、おなかいっぱいなんだけど、英語ガイドブックを持ったW小姐が「次はここ、ケーキのおいしい"ZOE"に行こう! 路面電車に乗ろう!」と大張り切り。
 そういえば来港以来、香港島サイドで路面電車に乗ってないです。しかも行き先はトニーにもあれこれゆかりのあるハッピーバレイ[足包]馬地だというので、大喜びで路面電車に乗る。L小姐は路面電車初体験。大はしゃぎで上階最後部の座席を確保するですよ。可愛いもんだなあ。
 L小姐、残念ながら秋学期だけで、広東語学習は打ち止めしないと親御さんが学費を出してくれないそうです。せっかくトニーを介して打ち解けたのに、別れの時は刻々と迫っているのです。

 路面電車は黄泥涌道を通る。案の定、競馬場の向かい側に、瀟洒な白いスペイン風コテージが見えて来て…「ここ、ここがトニー・レオンやカリーナ・ラウやトニーママが来るレストラン『Amigo』! 西洋レストランで、とっても美味しいらしいけど高いの!」と興奮しながら指差して2人に教える。「あなた、ホントにトニーのビッグファンよねえ」とW小姐は苦笑気味。ええ、ええ、ビッグですともー横幅が

 ここらしいと見当を付けた停留所で降りて、スーツのおにいさんに英文の住所表記を見せて「この店はどこですか?」と聞いてみた。「山光道ならあっちだよ」と教わり、英皇駿景酒店([足包]馬地)に近い坂道をどんどん上がる……んが。豪華マンションの1階部分の、ここかなと見当とつけた場所は、シャッターが閉まって貼り紙ベタベタの、売り物件と化していた…。くくくぅ、こないだの灣仔・月、星、日、電気街の「明茶房」に続いて、またもや…。(あとで調べたら、銅鑼湾に移転したらしい)

 やれやれ無駄足だったと黄泥涌道に戻るが、このまま帰るのも何だかもったいない。「ワタシ、ハッピーバレイ、ここが好き」と嬉しそうなL小姐のためにも、のんびりできるカフェとか無いかなあ…。

 「あー! ここはどう?」と、ガイドブックをめくったW小姐が声を上げる。おおっ、彼女が指差しているのは、あの満記甜品ではないか! ハッピーバレイにもあるんだー。
 通りの名前を頼りに信号を渡ってみる。住所表記の場所にあるオープンテラスは…あれれ、「Moon Kitchen」となっていて、BBQチキンだのちょっとしたスナック系のメニューが張り出されているんだけど…奥では経営者一家なのか従業員一同だかが、遅いご飯の真っ最中だし。
 でも満記甜品の名物、マンゴーパンケーキ(正確にはマンゴー果肉と生クリームクレープ包み、だよね)やドリアンパンケーキ(正確にはドリアン果肉…以下同)もあるみたいなので「デザートもある?」とウェイトレスに聞いてみた。「ええ、ありますよ」とのことなので、外のテーブルにつく。ちゃんと満記甜品と同じ品が書かれたデザートメニューを持って来てくれた。うん、楊枝甘露もマンゴープリンもマンゴーパンケーキもちゃんとあるから3つとも注文。W小姐は「アイスクリーム食べたい!」と、もう1品追加。みんなで分けわけだー!
 楊枝甘露、マンゴープリン。マンゴーパンケーキ(2つ)と共に出てきたのは…ん? 芝麻糊(黒胡麻汁粉)を冷やしてバニラアイスクリームを乗せた、太いストローが刺さった飲み物仕立て? 想像と違っていたらしく、W小姐は困惑しながらも何とか平らげていた。

 なぜか政治家の話題になり「私たち、李先生は好きじゃないのよねー」というので、韓国大統領のことか?と見当を付ける。「あなたは? 日本の代表の…誰だっけ? 彼が好き?」と首を傾げるL小姐。TARO…隣国のお嬢さんたちに知名度低いですよ…_| ̄|○
 「TAROね!」というとそれで「ああそうそう」と通じてしまうからすごい。香港人だと「麻生=まーさん」と言わないと通じないんだけど。でも、互いに「李先生は何歳だっけ?」「TAROは何歳だっけ?」と解らない、一般庶民なんである。
 あとは北のキムさんと国民について、もっときわどい話題も出たんだけど省略。「とにかく北韓人は、連れて行った日本人を返すべきだ」とだけはしっかり伝えておきましたが。「拉致」の単語が英語でもとっさに解らないぃぃ。abductionだったか…?

 なごやかムードでまた路面電車に乗り、今度は灣仔のMTR駅前に到着。韓国人小姐とは金鐘駅で「聴日見(また明日ね)!」と手を振って別れ、海を渡って尖沙咀に到着して(そうだ、せっかくだから香港文化中心内のショップで、もう出版されているはずの映画雑誌「香港電影」を探そう!)と思いつく。新世界中心まで地下道を歩き、またさらに気がついて、久々に星光大道を歩くことにしました。

 快晴で潮風がほどよく吹いて、あの4月1日の肌寒さが嘘のように気持ちのいい散歩になりました。相変わらず、中国からの観光客が多いです。トニーの手形を踏んだまま立ち話しないでよ、北京語小姐ーー。わざと「失礼」と脇に滑り込み、手形の写真を撮って立ち退いていただきました。

 星光大道には、何故か韓国式焼きスルメの売店が出来ていて、香ばしい匂いが漂っていました。そして2つのスーベニールショップの片方は完全にジャッキー・チェン成龍アイテムショップと化し、見るべきものは無し。もう一方も客がいなくて冴えない雰囲気でしたが、レジに麗しい「梅蘭芳」に扮したレオン・ライ黎明の表紙を見つけて内心歓喜。首尾よく巻頭特集が「梅蘭芳」の映画雑誌「香港電影」を入手できたのでした。

 香港文化中心内のショップは、何と通利琴行(YAMAHAやKAWAIのような音楽系ショップ)の支店化して、「のだめカンタービレ」の野田恵愛用のピアノ鍵盤バッグはあるものの、映画関係の書籍がゼロになっていたので、結果的には星光大道を通って大正解だったのでした。隣の「香港藝術館」2階の書店の方が、まだ電影関連書籍が英文、中文ともあり、珍しいレトロ香港のポストカードも買えてお役立ちだったかも。
 神戸市民が誇る郷土の画家、小磯良平先生の戦争画「香港黄泥涌高射砲陣地奪取」が、何故か切手と消印入りポストカードになっていて、(さっき通って来たハッピーバレイの黄泥涌道じゃないの!)と複雑な気分で購入。小磯先生、戦意高揚のためと従軍画家として中国などに赴き、戦争画を描かされたことを生涯悔やみ、当時の作品は世に出さないように画集への収録も拒んでおられたように記憶しているので…。

 結局、ポストカード4枚を買って、また星光大道に戻る。
 夕焼けが美しく、ビクトリア湾内を周遊するジャンク型の遊覧船が動き出したので、思わずパチリ。
香港の夕焼

 新世界中心を通り過ぎた辺りに、スターバックスとオープンテラスタイプのパブ「Deck'in beer」を発見。あれえ…いつ出来たんだろう。「地球の歩き方」に「ブルーズ・バイ・ザ・ベイ」と書いてあるところよりも、明らかに東です。眼鏡男子が、店員として1人で奮闘してました。
 帰宅して缶ビールを飲めば1缶5.1香港ドルなのに、ついつい2分の1パイントで28ドルのサンミゲルビールを注文。何だか半炒りの殻付きピーナツをつまみに、まだ満月ではない香港のお月様に乾杯しましたよ。♪月亮代表我的心〜、と。
香港のお月様

 「ブルーズ・バイ・ザ・ベイ」だとビール1杯55〜60香港ドルはするみたいなので、ぐびぐび飲むんじゃ無くて1杯だけ引っ掛けたいときには「Deck'in beer」がお勧めかもしれません。

 帰宅して少し眠って、テレビをつけると米国ドラマ「Cold Case 鐵證懸案=コールドケース 迷宮事件簿」で、第二次世界大戦中の日系人収容所を巡る殺人事件のエピソードをやってましたよ。シーズン5のエピソードなのかな。シーズン5だと、まだ日本では放送されてませんよね?
 62年前の日系男性殺人事件の被害者を演じているのは、どう見ても「キムさん」だったりするんですが…。息子役は小鼻が広くて、どう見てもフィリピン系か南方中国人なんですが…。収容所での日系人夫婦同士の会話も、日本語でなくて英語だったりするんですが…。日系人妻、目鼻立ちくっきりのすんごい美人です。李香蘭かはたまた若い時の岸恵子か若尾文子かというような。収容所でも全然やつれてません。現在の姿は、まるでオノ・ヨーコ…いや、あの。

 戦場での、捨て身のカミカゼアタックを仕掛けてくる日本兵とのすさまじい激闘が、本来は日系人家族と仲のよかったはずのアメリカンボーイをすさませ変えてしまったいきさつは、大いに胸を痛ませましたよ。日本では作れないドラマですね…ていうか、62年前の殺人でも時効にならず、訴え出る原告がいれば加害者を逮捕拘留できるのか…第一級殺人罪には公訴時効はない、んですね。ロス銃撃事件の再審理を思い出させましたよ。

 もう24時間営業の茶餐廰に外出するのも億劫なんで、出前一丁にエノキと冷凍日本帯子=貝?と中国白菜炒めでも加えて夜食にしましょうかねえ…。
posted by nancix at 22:55| Comment(1) | TrackBack(0) | 日々のこと。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 わぁー、きれいな夕空…。
 香港は秋もいいと聞きますが、この時期はいつも忙しいので、連休になっても行ったことはないんです。
 最近の野望は「年華で作ったドレスを着て、金雀餐廳でステーキディナー」なのですが、せっかくドレスを作っても、ついつい金雀に行くことを忘れてしまいます(苦笑)。ついでに行く相手も探さねばって状態です(さらに苦笑)。
Posted by もとはし at 2008年11月12日 23:01
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