2007年05月29日

「三国志」諸書を読書中。

 そんなわけで高校〜大学時代にヨコシマな読み方しかしなかった「三国志」、改めて読み直しております。
 なぜか読書中に、頭の中で勇ましく鳴り響くBGMは、NHK大河ドラマ「風林火山」のBGM(作曲・千住明)…(^_^;)

三国志〈1〉 Amazonマーケットプレイスのユーズド商品で吉川英治歴史時代文庫「三国志」を全8巻まとめて大人買いできたのは嬉しかったなあ。学生時代は図書館でちょぼちょぼ読んだんだけどね。購入した文庫本は表紙が日焼けしたり、古本独特の匂いがしたりするのだけど、まあそれも良き哉、良き哉(どうも文章が文語体になるのは吉川先生の影響。お許しを)。

 学生時代のヨコシマな読み方というのは、ちょうど某アングラ雑誌で…その……美青年諸葛孔明を巡って男たちの争奪戦?が繰り広げられるお耽美小説が連載されている頃で、女子学生同士で回し読みして「…ありえなーい! こんな女性心理そのもので悶え苦しむ孔明なんてありえなーーーい!」「英雄豪傑武将たちのヒゲはどこいったんだー!」「周瑜の亡霊が夜な夜な、しとねに伏す孔明を……なんて、ギャグでしかなーーい!ギャハハハハハッッッ☆」とバカ(照れ)笑いしてたからで、ついでに吉川先生の本も読んだけど孔明の部分ばかり飛ばし読み。やっぱり「辛いかな大丈夫の恋。――恋ならぬ男と男の義恋。」「主君には、彼と起居を共にし、寝ては牀を同じゅうして睦み、起きては卓を一つにして箸を取っておるなど、ご寵用も度が過ぎる」なんてところで笑いが止められず。ひぃひぃ、勘弁してくだされ〜。吉川先生のこの小説の発表当時は、誰もこんな表現を不審に思わなかったですかそうですかー!

 その後すぐに本格的な三国志ブームがやってきて、オジサン向けビジネス雑誌で「三国志に学ぶリーダーの決断力」「あなたの上司は劉備タイプ? 曹操タイプ?」「諸葛孔明の戦略と戦術―三国志にみる人の読み方・使い方 」なんて特集があっても、真夜中に中国テレビドラマ版を見ても、どうしても例の耽美小説を連想して噴き出してしまうのだった。嗚呼なんてヨコシマな…吉川先生、三国志ファンの方々、本当に申し訳ございませぬ。


 エーーー、今回こそはヨコシマ的見方を押し殺し、ジョン・ウー的観点で呉の孫権&周瑜中心に読んでおります。
 おりますがしかし、そうすると1〜3巻の曹操や劉備や呂布の部分が退屈で仕方がない。いやいや派手にコロコロ人の首が刎ねられまくるしどの君主も部下の讒(ざん)言にすぐ騙されるし曹操は行きずりに親切にしてくれた無辜の一家を誤解を元に虐殺するし、劉備玄徳は負けまくるし妻子も軍も全部捨てて逃げまくるし。。。。。ヘ(。>_)ノ
 呂布もバカだし、ふんっとにもうどうしようもねえです、こいつらぁぁぁ!なんだけど。

 2巻「大江の魚」で、呉の太守の忘れ形見、孫策が登場してワクワク。当年21歳の好青年。
 そして年頃も同じくらいの周瑜が、孫策の竹馬の友の若武者として登場!
 「姿風秀麗、面は美玉のごとく」と、吉川先生……あんまり美々しく描写するもんだから、いやーーんそれをトニー・レオンが演じるの?と照れちゃう(はぁと)。
 孫策って、孫策に仕えた諸葛瑾(孔明の腹違いの兄)もそうだけど、果たしてウーさん版映画では登場するのだろうか? 省略されてしまうだろうか?

 3巻後半に、曹操が「実をいうと、予は遠い以前から、關羽の男ぶりに恋しておる。(中略)こんどの戦こそ、日頃の恋をとげるにはまたとない好機」と、諸将に關羽への「恋」を告白するところから、がぜん人間関係が面白くなります。うははははは。

 そして白眉は4巻。
 義兄・劉備への純愛ひとすじ!な關羽に寄せる、曹操の片思いってば。
 ……切ない。(こらこら、ヨコシマな読み方はしないはずじゃなかったのか?)
 ちなみに、広東語の先生(香港人男性)は、三国志の登場人物では關羽がいちばん好きだとおっしゃいます。"単騎、千里を走る"のエピソードの、義理堅いところを尊敬できるからだそうです。さすがは男が惚れる美髯公・關羽
 ただし香港の黒社会と警察が両方とも關羽を祀っている理由はご存知ないそうで…nancixの方が少し知っているかも(^_^;)

 ついに4巻「于吉仙人」から、呉の国が、当年27歳の孫策が、その弟で19歳の孫権が登場します!
 周瑜も竹馬の友・同い年(1ヶ月だけ孫策が兄)の孫策の葬儀に駆けつけます!
 孫策を出さないのであれば、この孫策の葬儀のあたりから、ウーさんの映画版も始まってくれるといいのになあ。
 47歳の劉備が27歳の若き孔明に三顧の礼を取るのも、この4巻です。
 孔明の「語韻の清々しさ」、声があまーーーーい響きの金城クンならきっと表現できそう。
 この4巻356ページから、「赤壁の巻」です!
 弁が立つんだ、周瑜様ってば。
 しかし孫権のもとには、呂蒙、甘寧、張昭ら、多彩な武将・知将がひしめいているので、なかなか周瑜が目立たない。ううむ。
 義兄弟の關羽と張飛が嫉妬するほど、孔明は"寝ては牀を同じゅうして睦"む仲の劉備のはぁとをぐぐっとわしづかみにしているのに、です。(だからヨコシマな読み方はやめろーやめろー)。
 
 5巻にして、呉の大賢と呼ばれた温厚篤実の重臣・魯粛(ろしゅく)の計らいにより、ついに孔明が呉に下り、孫権と対面します!
 チョウ・ユンファが演じるのではないかと騒がれた、黄蓋も出てきたよー。呉の大蔵大臣格の人物であり、徳川家光の時代の天下のご意見番・大久保彦左衛門のような存在だったのね。
 このときの周瑜は呉の水軍を指揮する提督。孫策死去の時と同じく、またしても重大な軍議に加わってない(T_T) 孔明を招いての、劉備に味方して曹操に宣戦布告するかどうかの瀬戸際なのにぃ。孫権、忘れないでもっと早くに周瑜を呼び返してよぉ。
 もっとも、周瑜は政治の場から距離を置いていたおかげで、曹操との不戦論派、開戦派、中立派の国内の意見を全て聞いてから、熟慮の上で孔明と対面できることになったのだけど。
 魯粛と周瑜との激烈な論戦を、げらげら笑いのめす孔明、周瑜の愛妻・小喬を曹操に差し出して国難を救おうと(多分、周瑜と小喬が結ばれた経緯を全て承知の上で)提言し周瑜の憤怒をかきたて開戦にもっていく孔明、ホントに人が悪い……(ーー;)

 ブラインドデート(違う)の第一印象は最悪だった周瑜と孔明。
 孔明の思惑通り、周瑜が呉の諸将を説得して、孫権に開戦を決意させる。孫権に全権を託され呉軍大都督として呉軍を率いることになった周瑜だけど、孔明の慧眼と智慮を恐怖し、いきなり「呉のために、今のうちに孔明を刺殺しちゃえ」と考えるなんて、これもあんまりな短慮だーーー!

 ウーさんは、こんな展開にはしないと、信じたい…!

 でもまあ、3日のうちに10万本の矢を集めてきた孔明に、周瑜は自分の不明を深く恥じ、謙虚に頭を垂れて曹操の大軍を打ち破る手段を教えてくれと請い、互いの計略を掌に書いて一緒に見せ合い、「おお、割符を合わせたようだ」と二人で高笑いするのだからホッとするんだけどね…(*^^*)
 このシーンは絶対にウーさん、省略しないで見せてくれるよね!

 その後も、周瑜の計略は全て孔明に以心伝心、見抜かれまくり…。
 こここ恋のテレパシー……?(絶対に違う)

 「赤壁の戦い」終了後の周瑜は、孔明に翻弄され憤然としてばかりなような…。
 うーーーん、物足りない……。

 5巻まで読み終えると、しばし放心状態…。
 まだ曹操と劉備の決着はついていないんだけど(^_^;)

周瑜―「赤壁の戦い」を勝利に導いた呉の知将 あああ、もっともっと周瑜様を読みたい!
 というわけで、6〜8巻をそっちのけにして、やはりAmazonで購入したこちらの文庫本を読み始めた。
 「周瑜―「赤壁の戦い」を勝利に導いた呉の知将」(菊池 道人著)です。
 OK! 「三国志」正史を大元に、「三国演義」のエピソードも少し加えた程度のこちらの周瑜様なら、トニーが演じてもおかしくないです。
 トニーファンにはお勧めです! 周瑜関係略年表も付いているし!
 孫策と周瑜の幼馴染の愛…もとい情愛や、二人の若武者の性格の違い、
 大喬・小喬姉妹とのほのかな愛の芽生え、父亡き後曹操の魔の手を逃れて流浪の身となった姉妹を保護し、小喬に求婚する経緯、
 晴れて夫婦になれてからも、自分が負けたり死んだりして小喬が曹操の手に陥ちるようなことには決してすまいとの決意…
 と、人間くさい周瑜様が存分に楽しめました。
 小喬も単なるなよやかな深窓の美女ではなく、兵書も読むおてんば娘で、結婚後はなかなかの賢夫人です。
 老将・黄蓋と若き大都督・周瑜の連携プレイも、さらに細やかな心理描写で描かれます。
 ウーさん、この本もぜひぜひ読んで参考にしてくれい!………と願っても日本語の本だから無理だけど(^_^;)

 残念ながら、この本では孔明が…。

 意味ありげな笑いをたたえる、にこりとする、「ふふふふ」と含み笑いをする程度で、表情がなーい…。

 周瑜と「火」の文字を互いの掌に書いていて、意気投合するシーンもなーーい…性格がちと"不気味クン"…_| ̄|○。

 金城クンファンには、お勧めできませんな(苦笑)。
諸葛孔明 時の地平線 5 (5) でもね! 孔明ファン向けならそれこそいろんな本・コミックが出ているし、諏訪緑さんのコミック「諸葛孔明 時の地平線」シリーズだってあーーるじゃありませんか!
 ひょうひょうとした青年孔明、凛々しいしかわいーです。
 ただいま13巻。頑張って読破してくだされ。はーーっはっはっはっは……(1〜3巻しか入手できなかったnancixが言うな)。
 
 
posted by nancix at 23:55 | Comment(5) | TrackBack(0) | この本を読んだ

2007年05月27日

 「色、戒」がヴェネチア国際映画祭の開幕作品に?

 新浪網経由の石獅日報によりますと、ヴェネチア国際映画祭の名物ディレクター、マルコ・ミューレルMarco Muller氏は「色、戒」へ大いなる期待を抱いており、オープニング上映作品に選出したいと表明しているそうです。

 またヴェネチア映画祭にはアン・リー李安監督に加え、トニー・レオンとワン・リーホン王力宏及びヒロインのタン・ウェイ湯唯もプロモーションに駆けつける見込みだそう。

 9月28日に北米でロードショー公開予定の「色、戒」ですが、現在いまだに米国で後期工作=ポストプロダクション中で、中国電影局の審査をまだ受けていません。しかし中国の投資筋のスタッフは「中国と北米での同時公開」の予定を肯定しているとのことで、多分、まあ大丈夫かと……(内心心配)。

 IMdbによると、すでにドイツで10月18日、オランダで11月22日、スペインで12月14日、英国で08年1月4日、ノルウェイでも2月1日に公開が決定している様子で……。

 日本は……?
posted by nancix at 23:54 | Comment(1) | TrackBack(0) | 「色、戒」特集

2007年05月24日

「パイレーツ・オブ・カリビアン3」前夜祭

 そんなわけで「パイレーツ・オブ・カリビアン3」前夜祭字幕版、ネットでチケットをリザーブして、神戸で鑑賞してきました。
嘯風船長ユンファ
 大阪などではコスプレで盛り上がろう!という趣向もあったらしいですが、神戸ではごくフツーのレイトショー。観客は真ん中あたりの15列ぐらいしか埋まっておらず、ちょっぴり心配…。まあ、2館で前夜祭やってたしこの国際松竹でも40分早く吹き替え版が上映されたし、終電の問題もあるしね。

 冒頭で、字幕:戸田奈津子というテロップに、「ロード・オブ・ザ・リング」の経験からして不安感…。
 「Fireーーーーー!」「Fireーーーーー!」「Fire Allーーーーー!」が
 「撃てー!」「撃てー!」「撃ちまくれーー!」
 はいいとして、
 「俺たちは腐った卵」って、何?と案の定、頭の中に???が浮かびました。
 英語台詞は「And really bad eggs. Drink up,me hearties,yo-ho!」だったのかな。
 帰宅してから「英辞郎」でbad eggを検索すると、
【1】腐った卵【2】さえない冗談、下手な演技【3】へまな計画、期待外れ、無益な企て
【4】当てにならない人、やくざ(者)、ろくでなし、悪、悪人、不良、悪党、信用できないやつ、人間のくず、恥さらし
 と出たので、「俺たちゃろくでなし 呑もうぜ、ヨーホー!」でよかったんじゃないの、と。
 あと、cuttlefishと呼ばれていたディヴィ・ジョーンズ船長は果たしてイカなのかタコなのか? cuttlefishだったら甲イカじゃないの?も疑問のまま。他にも吹き替え版を見た方が理解できた部分があったかもしれない。

 時代は英国東インド(貿易)会社がアジアなどとの貿易や交易を独占し、制海権を手中に収めている18世紀。もちろん海賊は目の上のコブ。英国海軍は海賊と関係すると見られる家族や一般庶民を片っ端から捕えて絞首刑に処していた。女子どもにも容赦はしない。
 絞首台に載せられた幼い少年は、しっかりと銀貨を握り締めている。彼は恐怖におののきながらも海賊の歌を歌い始める。処刑を待つ行列からも、唱和する声が…! だんだん大きくなっていくその歌声。少年は処刑され、銀貨は絞首台の下に転がり落ち、遺体は身ぐるみはがされ私物は没収されていく。だが歌声は続く。(実はその歌声こそ、海賊たちに決起をうながす「召集の歌」だったらしい。パンフを読まないとわからなかったけど)。
 平然と死刑執行状にサインし続ける英国東インド会社の実力者、ベケット卿の耳にも、歌声が聞こえてきた。
 ベケット卿は、今まで利用してきたエリザベス・スワンの父、ウェザビー・スワン総督をもはや邪魔者とみなし、部下に密かに始末するように指示を出していた。かつて、エリザベスの婚約者であった元提督のノリントンも、ベケット卿の企みを阻止できない。

 舞台は変わって、シンガポールに。水上に木造建築物が立ち並ぶうらぶれた街。英国軍が街路を駆け抜けるなか、ひそやかに水路を進む一艘の小舟があった。舟を操るのは、中国人水夫姿に変装したエリザベス・スワン。彼女はやがてバルボッサ船長とブードゥー教女預言者のティア・ダルマと合流するが、中華系海賊の連中に捕まり、連行されて武装解除されてしまう。
 一方、水路に潜んでいた海賊のラゲッティ&ピンテル、ギブス航海士らは捕まらずに済み、水路から中華系海賊らのアジト地下に潜入することに成功した。
 アジト内のスチームバスルームで、2人の侍女をかしづかせたシンガポールの海賊頭領、サオ・フェン嘯風船長が一行を待ち受けていた。スキンヘッド、顔には無数の刀傷、雄々しいナマズヒゲを伸ばした偉丈夫だ。
 いまさらしょうがないんだけど、この「嘯風」って、北京語でシャオ・フォン、広東語でシウsiu3・フォンfung1としか聞こえないんだけどなあ。どーしてサオ・フェンになっちゃったんでしょーか? やっぱり北京語ピンインの「Xiao feng」のせいか…それでもシャオ・フェンだよねえ。なぜに「サオ」……?
 ちなみに[風嘯]だと、風が吼えるって意味になるのね。

 嘯風船長はバルボッサらの意図を疑い、エリザベスの美貌と勇気に心惹かれた様子。しかし、「ディヴィ・ジョーンズ船長の"海の墓場"に至るための海図がほしい」「"召集の歌"が歌われた以上、9人の海賊長を召集して"評議会"を"世界の涯て"で開かなければならない」というバルボッサらの話に耳を貸そうともしない。それもそのはず、嘯風船長はジャック・スパロウに遺恨がある上に、すでにアジトに海図を盗みに入ったウィルを捕え、大いに立腹していたのだ!
 絶体絶命の彼らに、地下のギブス航海士らが剣を投げ上げた! たちまち乱闘が始まる。そこへベケット卿の配下である英国海軍が乱入してきた! 乱闘のなか、侍女らは殺されたものの、一行は何とか逃げ延びる。
 嘯風船長の配下の中華系乗組員を雇い(嘯風船長ならともかく、たかが水夫なのに英語が堪能すぎて笑える)、奪い取った嘯風船長の海図により、ブラック・パール号はディヴィ・ジョーンズ船長の"海の墓場"を目指して北へ、北へと航行する。氷の海で凍える一行。「境界を越え」「朝日が沈む時」「緑の閃光」…海図に隠された不思議な言葉に導かれ、ブラック・パール号は何と海の果て、滝のように海水が流れ落ちる「世界の果て」から真っさかさまに落ちていく……奇跡的に船は持ちこたえ、ようやく「「ディヴィ・ジョーンズ船長の"海の墓場"」にたどり着いたのだった…。

 独り、「溺死した船乗りが沈む永遠の墓場」に魂と肉体を縛り付けられたジャック・スパロウは、自分の分身と果てもなく会話を繰り返し、狂気と正気の間をさまよっていた。現れたエリザベスやウィル、バルボッサ船長もにわかに実体だと信じることができず、一緒に出発しようという誘いも断ろうとする。「おまえらのうち4人に俺は殺されかけ、1人は成功した。お前らと船に乗ることなんてできるか?」……言葉もないエリザベス。しかし結局、ジャックは墓場に留まることもできず、一行と共に出発する。
 "海の墓場"から"死の国の海"へ…ブラック・パール号の周囲は、海で命を落とした死人で埋まっていた。亡霊のように現れた無数の小舟のなかに、エリザベスは最愛の父の姿を見て必死に呼びかける。父はベケット卿の謀略で殺されたのだと悟ったエリザベスは、深い哀しみと怒りに浸るのだった。

 死人に満ちた海を見下ろし「海の死人をあの世に導くはずのディヴィ・ジョーンズは、一体何をしているの? 職務放棄じゃないの! 女神カリプソが与えた務めを怠るなんて!」と悲しみ怒るブードゥー教女預言者のティア・ダルマ。その声を聞いたウィルは、かつて、彼女と人間だった頃のディヴィ・ジョーンズに何か因縁があったことを悟る。だが彼女は詳細を語ろうとはしなかった。ただ「彼は自分の心臓を抉り出したことで不老不死の命を手に入れたが、その代わり永遠に海の上を船でさまよう運命になった。10年に1度、愛する女に会うため陸に上がることを許されたのに、務めを怠ったためにあのような怪物に姿を変えられたのよ」と打ち明けただけだった。
 エリザベスは父を殺したベケット卿への復讐を誓い、ウィルはディヴィ・ジョーンズ船長の船、フライング・ダッチ万号と一体化しかかっている父"靴ひものビル"を救いたい。だがエリザベスへの恋は、屈折したものになりつつあった。そしてバルボッサ船長とジャック・スパロウは子どものように意地を張り合い、ブラック・パール号の船長の座を奪い合う。

 実は、嘯風船長は東インド会社のベケット卿と密かに通じていた。ベケット卿はまた、ディヴィ・ジョーンズ船長の心臓を入れた「デッドマン・チェスト」を手中に収め、ディヴィ・ジョーンズ船長とその化け物乗組員、フライング・ダッチマン号を操ってもいたのだ。
 "評議会"会場に向かおうとしたブラック・パール号の一行だが、水を求めて上陸したとある島で、シンガポールからずっと行動を共にしてきた中華系乗組員が突然反乱を起こし、エリザベスが嘯風船長の船に捕えられた。嘯風船長はエリザベスに奇妙なことを口にしながら妖しく挑みかかる。「おまえの中に、女神カリプソが封じられているのでは?」……唇を奪われ必死にもがくエリザベス。そのとき……!

 というわけで、後は映画館でご覧くださーい。
 とにかく、当初スチールが発表された時には、(……またまたディズニー映画はフー・マンチューの古色蒼然としたイメージを引っ張り出すのかよっ! 中華系悪役といえばフー・マンチューとドラゴン・レディしか思いつかないのかよ!)と_| ̄|○したものですが、

 いやいやどうして。

 正直言って嘯風船長の登場から、もはやnancixの頭の中ではこの映画の主演は嘯風船長ーー!

 心臓わしづかみ、嘯風船長、らーーぶ!でありました。

ブログに映画に関連する記事を投稿するとオリジナルグッズをプレゼント!詳しくはコチラ

>>続きを読む
posted by nancix at 23:59 | Comment(0) | TrackBack(2) | アジア以外の映画

2007年05月23日

「パイレーツ3」アジアプレミア生中継

 来日記者会見に続いて、夕方からもBIGLOBE ストリームで「パイレーツ・オブ・カリビアン3 アジア・プレミア」生中継を見る予定に。

 またまた、予定の18:00になっても動画配信が始まらない。
 18:08、ようやく日本武道館2階スタンド席の女性レポーターが現れた。レッド・カーペットイベントについて説明される。ブラック・パール号をイメージした海賊船のセットが豪華そう。
 18:18。ドクロマークの幕?が大写しになる。幕に隠されたステージの両サイドにスクリーンが設けられ、他作品の予告編やCMが流れている様子。
 18:28。ようやくロビーにいる客に、席に着くようにとの場内アナウンスが。
 18:31。海賊船の上に、"深海の悪霊"ディヴィ・ジョーンズ船長のコスプレをしたイカ男が登場!
 「闇が7つの海を覆う時、海賊の最後の宴が始まる。この世界のはてに奴らが集まったのだ。どうか思う存分、宴を楽しんでくれ…」といったナレーションが流れ、コスプレ男は場内をよろよろと練り歩く。女性レポーター、何を勘違いしたかホンモノのビル・ナイだと紹介したけど、んなわけないって。

 そして「レディーース アンド ジェントルメン!…」とナレーションが始まった! ドクロのスクリーンがゆっくりと動き出す。
 18:37、レッド・カーペットイベント開始! まず入場してきたのは、ディヴィ・ジョーンズ役のビル・ナイ!
 入ってきてすぐ、カーペット両脇を埋めた取材陣に捕まってインタビューが始まってしまう。また特殊メイクについて説明させられている様子。あの、ええと、後がつかえるんじゃ…? 
 続いてバルボッサ船長役のジェフリー・ラッシュが。投げキッスなんかしちゃって♪
 そしてついに! チョウ・ユンファ登場! 場内からそれなりの歓声が。
 襟元をくつろがせた黒シャツにブラックスーツと、渋く決まってます。 彼がしっかりと肩を抱いているのは、長い髪を頭の後ろで束ねて垂らし、白サテンのワンピースを着たジャスミン夫人。
 たはー、唯一の妻同伴者だよ。あ、通訳として我らがサミュエル・チャウ周家[王探]さんも同行してます。
 プロデューサーのブラッカイマーも登場。ユンファの隣で取材陣に応じ始めました。音声に広東語と英語が混じって聞こえてくるーー。
 インタビューを終えたビル・ナイが、得意の敬礼ポーズを決める映像に、周さんの通訳する声がかぶったり。
 ユンファの声も少し聞こえてきました。「…楽しいよ、毎日が誕生日を迎えるようだよ」と言っている様子です。近況なのか、撮影当時のことなのか?
 ゴア・ヴァービンスキー監督もインタビューゾーンに。「3作目にチョウ・ユンファを起用した理由は?」と聞かれ、「ある意味、1、2作は西洋的な観念のものだった。3作目は本当の意味での世界的な映画にするべく、アジアからの起用を考えたんだ…」までは聞き取れました。
 にこやかにファンにサインするユンファの姿がちらりと映る。あああ、君たちホントはジョニデのファンなくせにぃ。おねーさんが瞬間移動するから、代わりなさいっっ!

 そして18:51、ようやく取材ゾーンにオーランド・ブルーム登場! 黒ジャケットと白シャツ、黒ベストかカーディガン、黒ボトム。可愛い……スタンド席のファンを見上げてニコニコしてる…。ウインクなんかして「キャーーーッ!」と言わせて喜んでる〜〜。手もちらちら振る〜。インタビューに集中しなさいってば。
 突き出されたマイクに「コンバンワートーキョー! ゲンキデスカ?アリガトー!」とカタコト日本語連発。通訳さんに教わったのか。いじらしいなあ…。

 19:01。あとはジョニデを残すのみ、なんだけど…まだ出てこない。おっ司会進行役が「ご紹介しましょう」とアナウンス始めた。……が、その後が……続かない。どうなってるのか?
 ……。
 「ただいま、セレブの皆さんが到着いたしました」とのアナウンスに続けて、赤青黄色のTシャツで決まり悪そうに出てきたのは、沖縄の「かりゆし58」? ……ジョニデファンがブーイングしないのが不思議なくらいだ。日本人は従順だよねえ。
 その後、相川七瀬、川村ひかる、「サイキック青年団」コンビの北野誠&竹内義和、平野秀朗(ひらのひであき、関西で活躍中の映画評論家。平野さん出世したね…)、コロッケ、テレビ朝日アナウンサー、女優の田畑智子、そしてnancixお気に入りの10代女優、成海璃子ちゃんも黒ワンピで登場! か、可愛い…。
 山田まりあ、雛形あきこ、森口博子、フードディレクターのバーバラ寺岡、りりこ、男性モデル、SHIHOなども次々と登場ですよ。あれれ、新庄剛志はいないのか…。

 19:11。「いよいよ、お待ちかねの方が登場です!」とアナウンスされ、場内大興奮。
 ジョニデが! ジョニー・デップが登場したのでした!

ブログに映画に関連する記事を投稿するとオリジナルグッズをプレゼント!詳しくはコチラ

>>続きを読む
posted by nancix at 22:55 | Comment(1) | TrackBack(0) | アジア以外の映画

「パイレーツ・オブ・カリビアン3」来日会見

 本日は代休なので、朝に大車輪で洗濯や家事を終えまして、ソワソワドキドキ、PCの前に座っておりました。

 我らがユンファ兄貴がジョニー・デップやオーランド・ブルームと共演する、夢のような「パイレーツ・オブ・カリビアン3 ワールドエンド」の来日記者会見を、BIGLOBEのネット生中継で見るためです!
 すでに24日の前夜祭(字幕版)チケットはネットで購入済み。終電ギリギリに間に合うよう、神戸の映画館で。
 ……大変たくさんの空席があったような気がするんだが(T_T) 神戸の映画ファンは封切後でもいいのか、別に。

 せっかく米国ロサンゼルス・アナハイムのディズニーランドで19日(現地時間)に行われたワールド・プレミアでは、ジェリー・ブラッカイマーの応援プロデューサー?とやらでレッドカーペットを歩いた新庄剛志にまんまとしてやられ、スポーツ紙やワイドショーは新庄Only!に塗りつぶされ、無視されたも同然のユンファ兄貴に涙いたしましたが、アジア・プレミアではそうはいかないぜBB(広東語のベイビィ)!
 香港が産み育てた東アジアのスーパースター、チョウ・ユンファを無視なんかしやがったら二挺拳銃と鳩ポッポを抱えて日本橋で海賊盤フル量産だぜ! そんな日も来ようかと、常に我が家の物干し台には仏飯の米粒を蒔いて鳩を飼い慣らしてあるんだぜBB! アジア人なら、ひからびようと米粒を粗末にするな!と意味の解らない意気込みで、ネット中継を超高画質で見ました。

 グレーーート、光ファイバーーーー!

 会場は東京・新宿のパークタワーホールとのことで、520人は収容できるはず。ステージ分もあるから、まあ300人の座席は作れるか。

 正午からのはずの来日記者会見、音声(日本語チャンネル?)を確かめるような声が時折入るだけで、画面変わらず。12:07にやっと映像配信が始まるも、女性レポーターからは会見出席者としてユンファの名前が呼ばれず。一抹の不安がよぎる。ジョニデらより一足先に来日してるはずなのに。トニーにも勝るとも劣らぬジャージ姿で(苦笑)。

 12:16。まだ会見始まらず。会場を埋め尽くす記者の皆様お疲れ様です。
 12:18。ようやく会場が暗くなる。いよいよか!
 司会進行役は某川○ロさんじゃなくて、上品な口調の女性アナウンサーの様子でほっと一安心。同時通訳で行われるとのことで、記者の皆さんはイヤホンをつけているのか。
 しかし、またまた「パイレーツ3」の予告編がステージ左右のスクリーンに映し出される。
緑色Tのユンファ 暗いままの場内。やっとステージに、出席者が入場し始めた。暗黒の帝王?("深海の悪霊"じゃなかったっけ)ディヴィ・ジョーンズ役のビル・ナイ(長身、眼鏡)、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマー(昭和20年生まれ61歳だというのに、見た目が若いので驚く)、そしてチョウ・ユンファ! 来日時のグレージャージ上下とは打って変わって、すっきりした長袖Tシャツは、なんと目にもまぶしい鮮やかな緑色。背景が真っ赤なので、実に映えます。ブラウン系のストレート・パンツを穿いてる。
 続いて主役のジョニー・デップ。グレー系細縞半袖のポロシャツにジャラジャラとアクセサリーを下げ、腰に柄シャツを縛りつけ、色褪せ系ブルージーンズ。「日曜のお父さん」にはとても見えないからトニー・レオンに見習ってほしかったり。長髪に眼鏡。
 その横に、オーリーことオーランド・ブルーム(以下、オーリー)。グレー系ジャケットに白シャツ、ブルージーンズと、プレーンな着こなし。ハンサムは何を着ても映える〜〜。
 そして1964年生まれとトニーより2歳下には到底見えない貫禄のゴア・ヴァービンスキー監督、実はオーストラリア出身、「シャイン」でアカデミー賞主演男優賞を得たバルボッサ船長役のジェフリー・ラッシュと続きます。

 男ばっかり7人。

 すごい、しゅごーい。

 ジョニデの隣が、隣がユンファ兄貴だよー! ほんとにほんとに、ユンファ兄貴だよー!

 彼らの背後を通り、通訳が定位置に付く。ジョニデとオーリーの間になっちこと戸田奈津子。…3も字幕はなっちなのか…(-_-;)

 いやそれより、ユンファの後ろに付いたのは、まぎれもなくサミュエル・チャウ周家[王探]さん! シネマート六本木での亜細亜講座、nancixも行きたかですよ…(涙)。

 さて、会見は彼らの挨拶から。もちろんユンファ兄貴は広東語で挨拶。周さんさえいてくれれば誤訳など心配無し!
 「僕はこのキャストのなかでは新人に等しい。わざわざ緑色のシャツを着て来たのは、皆にフレッシュなものをもたらせられればいいと思ったからです」と、謙虚そのもののコメント。
 年上のユンファ兄貴のその態度に、ジョニデはきっちりと敬意を表してました。続いてマイクを握ったジョニデは、挨拶の冒頭で「僕は今日は緑色の服じゃないけど、次回は緑色を着て来たいと思う」なんてフォローする。
 さらに弟分のオーリーも「僕はジョニーの言うことに何でも同意します。僕も緑を着てきたい…」とか何とか。3段オチか!

 ちなみに英語のgreenには「(人が)未熟の、経験の浅い、世間知らずの」という意味があり、「green and fresh」で、日本で言うところの「青二才の」なんて意味になっちゃうんですよね。いやいやユンファ兄貴、そんなに謙遜することないのにー。しかし、中国語で「戴緑帽」というと、妻や恋人を寝取られ恥をかかされること、あるいは妻に男と駆け落ちされても黙認して、亀のように青い頭をすくめてじっとしている臆病な男のことになるんだが……(^_^;)

 「今朝は公園(新宿の?)を散歩して、いろんなヒトと会話できた」と話す監督、「前回日本にはトランジットでしかいられなくて、一晩成田で過ごしただけだったが、今回は家族と一緒に来られて嬉しい」とすっかり観光客モードのジェフリー・ラッシュ。

 さて、質疑応答がスタートします。
 時間が限られているので「全員に聞きたい」は無しね、と司会進行役が釘を刺していたのですが、後半になってくるともうわやくちゃに。
 やはりジョニデとオーリー、監督とプロデューサーに質問が集中。ユンファ兄貴は無視かーっせっかくのアジアプレミアなのにぃぃぃ!蘋果日報他の香港メディアは出席を拒否されたのかーっ!とハラハラしましたが、ボーダーシャツの男性(ディズニーチャンネルのひと)がちゃんと「アジアから参加の俳優として、ジョニー・デップさんなど、共演者への印象は?」と質問してくれました。

 ユンファの答えは「僕は確かにこのなかで新人なのに、皆さんが家族のように扱ってくれて、とても嬉しかったです」。「開心」という、うれしいの意味の広東語が、ユンファ兄貴にはとっても似合います。心を大きく開いて、ほんわか笑顔で人に接して。

 岡山から来たアイドルユニット?の女の子一人が、せっかく質問できるというのに感激で泣き出して言葉が出ずにどっちらけ…なんて一幕もあり、その仲間?が「特殊メイクにどれだけかかりましたか。えっとぉ、ディヴィ・ジョーンズさんに聞きたいですぅ」と言って場内大爆笑。誰だこんな子を貴重な会見の場に参加させたのは。
 ディヴィ・ジョーンズ役のビル・ナイは「ハイハイ、お子ちゃまは退場!」と怒りもせずに「僕(の扮装)はCGで処理されたので、実はセット内では何のメイクもしていないんだ。ただ、全身に白い斑点をつけて、頭の上にかぶりものをして、ちょっと情けない格好だった。まあ2、3日で誰も僕を茶化したりしなくなったがね。廊下で私と同じ服装の数人…乗組員役のみんなだったんだが…を見たときは、思わずお互いに抱き合って苦労を慰め合ったもんだよ」とうまーーーくフォローして貴重なエピソードを語ってくれましたよ。大人だな、ビル・ナイ。

 そして日本テレビ「ザ・ワイド」の男性が「ジョニー・デップとユンファさんに、プロデューサーのブラッカイマーの手腕について聞きたい」と質問。
 ジョニデはユンファと目と目を合わせ、どちらが先に答えるか視線で譲り合ってから、やっとマイクを取りました。
 ユンファを尊重してくれてるーーーー!
 「ブラッカイマーはセーフティ・ネットのような役割で、どんな時も僕らにヘルプをくれ、励ましてくれた。またトルネードのようでもあり、いろいろなことを巻き起こしてくれたよ」というようなことを話していたと思う。
 ユンファは「アジアの俳優として、起用してくれて感謝しています。ジェリーさんは現場ではいつもカメラ片手に、ハロー! ハーイ!と言いながらフラフラしているだけに見えたが、実は裏であらゆることを手配し決定していて、内外からの様々な要求に応えなければならない。とても大変な役目だ。監督に好きなように撮らせ、チームの士気を高揚させる、非常に困難な任務を果たしていたと僕は見ている」というようなコメントを。

 話しながら、ユンファは一瞬でもテレンス・チャンやジョン・ウー監督のことを思い浮かべなかったかな…(T_T)

ブログに映画に関連する記事を投稿するとオリジナルグッズをプレゼント!詳しくはコチラ
>>続きを読む
posted by nancix at 17:31 | Comment(0) | TrackBack(2) | アジア以外の映画

2007年05月22日

トニーに感激した若手脚本家兼監督。

 ネットサーフィン中に見つけた「ちょっとイイ話」
 パトリック・コン葉念[王探](葉はイップのはずだけど、本名がゴン・パッサム江柏[王探]なので、英語表記の場合はコンとしている様子)さんは29歳の香港人。
 浸會大學歴史学部在学中の19歳で映画批評を始めて映画界に接触し、大学卒業後は新聞の別刷特集の記者を務め、現在では脚本家、映画監督、映画批評家を兼任しています。

 彼は監督最新作「十分愛」の中国公開のために主演女優のステフィー・タン[登β]麗欣(元アイドルグループCookiesのメンバー)を伴って長沙の王府井影城(影城はシネコン)を訪れ、プレミアショーを行いました。
 彼は脚本家としての経歴のなかで、最も忘れられないのは「行運超人」(03)でトニー・レオンと一緒に仕事をした時、彼が脚本をとても尊重し、終始脚本の修正要求をしなかったことだ、と話したそうです。

 97年から映画脚本を書き始めたパトリック・コンは、トニーのほかにもサンドラ・ンー呉君如、エリック・ツァン曾志偉、金城武、スー・チー舒淇らと組んできました。そのなかで最も素晴らしかったのは、トニーだというのです。

 「行運超人」の時、監督のヴィンセント・コク谷徳昭とパトリック・コンとトニーは、3人で約束してレストランに集い、食事をしながらシナリオのシノプシスについて話し合っていました。「僕はもともとトニーのファンなんだけど、この時以前には彼と会ったことがなかったんだ。監督が、トニーとシナリオについて話し合う必要があると言うのを聞いた時には、僕はとても興奮したし緊張もしたよ。彼が僕のシナリオに興味を持ってくれるかどうかわからなかったんだ。僕がシナリオのシノプシスを話した時に、トニーがあんなにとても熱心に聴いてくれるとは思いもよらなかった。さらに意外なことに、彼は演技が素晴らしいだけじゃなくて、僕のシナリオをとても尊重してくれて、徹頭徹尾ここを変えよう、あそこを変えたいとは言わなかったんだよ。僕はトニーの、僕に対する信頼にとても感激したんだ」。

 今回の香港電影金像奨では、ダニエル・ンー呉彦祖に負けて「最優秀新人監督賞」を受賞できなかったパトリック・コンですが、気落ちしてはいません。「ノミネートされただけでも一種の肯定なんだ。僕と呉彦祖とは確かに距離があるけど、僕自身の実力は決して不足していないと思うよ。でも来年は受賞したいなあ」。

 まあ、シナリオと出演者の関係ってホンットにケース・バイ・ケースで、
出演者が演じる側としての経験や感覚から提案してさらによくなっていく場合もあるし、
口出しし過ぎて監督が扱いあぐねてにっちもさっちもいかなくなる場合もあるだろうし、
どうも主演者の好み?主義主張?で(どーーしてこんな展開or結末になっちゃうの…?)と観客が頭を抱える(-_-;)筋になっちゃう場合もあるし、
一概にこうするべきだ!とは言えないですよね。
 トニーだって「インファナル・アフェア」第1作では、自分が提案して「三年又三年、三年之後又三年、十年ロ拉、阿Sir!」って台詞に変えて、結局それが香港で流行語になっちゃったこともある。
 他作品では極力台詞を減らして、自分の仕草や表情だけで伝えるように提言したと聞いたこともある。
 ただこの時は(若くてまだ経験が浅い脚本家に、あれこれ注文をつけるのはよくない。まずは全面的に受け入れて、自信を持たせるべき。もしもひっかかる台詞やプロットがあれば、監督とのディスカッションで現場で練っていけばいい)とトニーが判断したってことなのかな。
>>続きを読む
posted by nancix at 20:36 | Comment(1) | TrackBack(0) | トニー・レオン

2007年05月17日

カンヌ映画祭開幕!他にもいろいろ。

 ネットウォッチングが忙しすぎる(泣)。

 王家衛夫妻が余裕綽々でカンヌ映画祭に出発した反面、
 「投名状」後期工作中のピーター・チャン陳可辛監督と、米国留学中のシュー・ジンレイ徐静蕾さんのそろっての不参加、プロモーション全取り消しはどーしたんだ、
 マギーが審査員として紹介されたときに「歌手兼女優」と紹介されて本人あぜん、
 というのも気になるし、
 映画祭内の「香港之夜」がどさくさまぎれに「中国之夜」になってチョウ・ユンファ夫妻も参加するしチャウ・シンチーの新作「長江7号(仮題)」の何がしかの発表もあるとかいうし、
 もー新作が「HERO 英雄」と紛らわしい「キムタク何で来るの?」(談:北野武)に同感ですよ。どうせ日本のニュースは北野、松本、キムタクの日本勢で固められ中華勢はまったく無視されるの解ってるから、自力でネットサーフィンしないとっっ!

 13日にはいつのまにかトニー・レオンが「傷だらけの男たち/傷城」の韓国公開(31日から)を前にして、韓国メディア向けに香港リッツ・カールトンホテルで記者会見してるし!
 ピンクのカーディガン姿、可愛くてたまりません。でもホンットに顎が細くなって、肌も青白かったと朝鮮日報の記者の印象…生真面目な表情になるとお口も時々Mなのは仕方ないにしても…やつれてますよトニーさん(泣)。「僕も、太陽の下で輝きを放つ瞳のスターになりたいですよ…」と淡く微笑んだって……ううう、いいのいいの、いつも憂愁、倦怠の人なんじゃなくて、時にはオチャメな春風さんになれる人だっていうのわかってるからっ!

 で、「傷だらけの男たち」日本メディア向けの取材も香港であるんですか〜? 金城武クンにお任せしたくても、孔明さんはすでに「赤壁」撮影真っ最中ですよーー。(半ばあきらめムード)

 ところで王家衛の「My BlueBerry Nights」に出演のナタリー・ポートマンの役名、Leslieなんですよね…。
 王家衛………(感涙)。
 カンヌで見た中国人記者によると予想通り「新鮮味無し。いつもの王家衛。『2046』よりマシだけど『花様年華』には及ばない」という評だそうで。……まあ、英語映画第一作だから、手堅くね…。

 画像関連は帰宅してからアップ予定。早出だ! いってきまーす。
 
posted by nancix at 06:07 | Comment(1) | TrackBack(0) | アジア以外の映画

2007年05月15日

ユンファ、"友情出演"を否定

 【続報】 前後しますが、東方網経由での北京娯楽信報の報道によりますと、黄蓋役は、14日午後に中国の俳優・チャン・シャン張山が「赤壁」製作側との正式出演契約を成立させたそうです。何というか、綱渡り状態…。

 この張山という俳優は、CCCVこと中国中央電視台が4年かけて製作、日本でもNHK BSで放映されたことがあり、今ではDVD-BOXになっている1994年度テレビドラマ「三国志(原題:三國演義)」(全84話)で趙雲役を演じたことがあります。
 この「シネマルネサンス」のページで、趙雲に扮した張山の勇姿が拝めます。上から5番目、銀白色の鎧兜に身を包んだ方ですね。
 このヒトとトニーが示し合わせ、衆人の前で言い争い、トニーが激怒したフリして杖で百叩きする(させる?)のか〜〜。
 曹操の"潜入捜査官"にその姿を充分見せ付けておいて「こんな仕打ちをする周瑜には到底付いていけません。寝返ります」と黄蓋が一芝居打つのか〜(だからそれは「三国演義」のエピソードで、正史に基づく『赤壁』ではあるかどうか…?)
 でも孫堅の代から仕えた老将にしては、若く見えるような。あっでも94年のドラマだからこのときから13年経ってるのか。老けメイクすればおかしくないか。

 北京娯楽信報の記者は当初、「赤壁」広報担当の翁さんに問い合わせ、ユンファの「黄蓋」役での友情出演は「可能性大です。『パイレーツ・オブ・カリビアン3-ワールドエンド』の宣伝に香港を出発する前に、チョウ・ユンファが自ら製作サイドに連絡を入れて来て『黄蓋』役で復帰を、と申し入れてきた。しかし協議中で、まだ口約束の段階なので可能性は大であるとしか申し上げられない。劇中で400人以上の武将が登場するのですから、大スターがどこにゲスト出演してもおかしくありません」という証言を得ていたそうです。
 ところが、記者が原稿を書き上げた直後、突然張山が黄蓋役で出演とのニュースが飛び込んできた。すぐに張山のマネージメント会社の華映星國際傳媒集團の広報担当者に連絡を取ったところ「契約成立は事実。チョウ・ユンファがこの役を演じるかもしれないという話は全く知らなかった」との返答。「『赤壁』製作側が流した派手な宣伝なのかもしれません。しかし我々の手元には契約に合意したという証書があります。我々は今日の午後、正式な契約を交わしたのです」という話も聞けたということです。
 広報担当者も記者も、混乱の極みですね…。やれやれ。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
 
 やはりチョウ・ユンファご本人は否定されたそうです〜。
 今朝の香港「文匯報」サイトによりますと、同紙の記者がチョウ・ユンファ周潤發に電話連絡を取ろうとしましたが、もちろんチョウ・ユンファは「パイレーツ・オブ・カリビアン3/ワールドエンド」のプレミア上映に参加するため香港から米国に出発した後。しかし、アシスタントを通じて記者の問い合わせに返答をくれたそうです。
・「赤壁」に黄蓋役で友情出演する、という説については全く知らない。
・ユエン・ウーピン袁和平監督の「周瑜傳」なる映画の出演依頼を受けたという説についても、映画自体「聞いたことがない」。
 とのことで、やっぱりデマかーーーーっ!
 東方日報もユンファ側のアシスタントは否定した、と報じています。ただし「黄蓋」役はいったんは中国のある俳優に決まっていたが、ウー監督が面談して役に合わないと判断、配役発表を保留しているとも。そこからこんな話が出て来たんでしょうか?

 しかし一方、中国の東方網では午前0時半付けで
ユンファがジョン・ウー呉宇森に電話をかけて丁重に契約不成立の行き違いとそれに伴い多大な心労をかけたことを詫び、ギャラ無しでいいから何かお手伝いしたいと涙声で告げ、ジョン・ウーももちろん感動して熱い涙を流し、双方泣きながら和解し、ウー監督はすぐに復帰を快諾し、テレンス・チャンと検討して臨時に参加できる役として「黄蓋」役を選び、しかしこれらは口約束であって本契約成立ではないので、前回の騒ぎを教訓として、大々的に発表しないのだ…
と、まことしやかに伝えているのでした。
 うーーーーーん…香港と中国のメディアの温度差が気になります…。 それに1本の電話で復帰決定って、ジョン・ウー監督が語ったトニーのエピソードを真似て大げさにしたようなでっち上げ方?で、ほんっっっとにもう、何だかなあ…。
posted by nancix at 08:21 | Comment(2) | TrackBack(1) | アジア映画

「色、戒」米国向け予告をちょっぴりと。

 一昨日ぐらいから中華圏でちらほら話題になっているのが、米国FOCUS FEATURESのサイトでアン・リー李安監督の「色、戒」の予告がちょっとだけ見られること。
 サイト上部の「MEDIA」の文字をクリック、続いて表示されるページで「FOCUS REEL」という白い文字をクリックすると、QuickTimeかWindows Media Playerでの動画再生が選べます。

 この動画には、リチャード・ギアと共にアンドリュー・ラウ劉偉強監督作に出演したばかりのクレア・デインズに加え、nancixがよく間違えるグレン・クローズとメリル・ストリープとヴァネッサ・レッドグレープの熟女名優揃い踏みの「EVENING」や、まるで「ドリーム・ガールズ」の深刻版か?と思わせるほどアフリカ系アメリカン業界人らしき人々がいっぱい出てくる「TALK TO ME」、アラゴルン王ことヴィゴ・モーテンセンとナオミ・ワッツ出演、デヴィッド・クローネンバーグ監督作品「Eastern Promises」なども含まれていて、お得感が!(馳夫ならぬ韋駄天ならぬアラゴルンさま、ロシアンマフィアの刺青たっぷり入れすぎ、怖すぎです〜! 何だか昔のクリストファー・ウォーケンを連想する…)

 「色、戒」についてはほんの数秒(7秒?)なんですが、いやこれがワクワクドキドキ胸きゅーーーんのシーンぞろい。

窓辺の裸女
 タイトルバックは、窓辺にたたずむタン・ウェイ湯唯の全裸背中。ああああ、色っぽい…。ここは、この館は、誰の家? 当然寝室でタン・ウェイ湯唯演じる王佳芝をこんなすっぽんぽんにしたのは、トニーの演じる易先生……?

二挺拳銃
 2挺の拳銃を確かめるように手にするのは、王佳芝? 革命を夢見て要人暗殺に向かう、愛国学生の[廣β]裕民? 易先生? チョウ・ユンファ兄貴ではないのは確か。窓外に白鳩の群れも飛んではいないはず。

小悪魔王佳芝
 挑むような上目遣いを見せる、小悪魔・王佳芝。うわ……。

誘惑にのるか易先生
 例によって煙草の煙を吐きながら、その蠱惑的なまなざしをしっかと受け止める易先生。(おっイイ女、コムスメだけど艶女=アデージョ!)と俄然乗り気…?

上海のクラシックカー
 上海の街をゆく、高級車。当然乗っているのは、易先生?

街を歩く二人
 街をそぞろ歩く、2人。おそらく誰かの姿を認めた王佳芝の緊張した横顔には、何らかの決意が…。

素知らぬ顔か易先生
 それに気づいているのかいないのか? どことなく憂愁漂う易先生の表情。肩を並べて歩き続ける二人の目的地は、もちろん運命を分ける宝石店か。

ついに処刑場へ
 ……愛国学生たち、敗るる…! 人里離れた郊外の崖の上に座らされている6人の学生たち。中折れ帽を目深に被り藍衣を着て、煙草の吸いさしを地面に捨てる監視役が、背後に…。人知れず執行される処刑は、まもなく開始されるのか…。絞殺じゃなくて、銃殺なのか…。

凄艶な王佳芝
 凄艶な、やつれた王佳芝のまなざし。泣き濡れた後のような赤いうるんだ目で見やるは……。

愛国学生役の王力宏
 頬に殴られた痕跡を残す、[廣β]裕民。もちろん拷問後。王佳芝を見返すその胸に去来するのは、怒りか無念か諦念か?

王佳芝を抱きしめる易先生
 易先生に背後から抱きすくめられているらしき、王佳芝。愛と憎悪、彼女はどちらに身を任せるのか…?
>>続きを読む
posted by nancix at 00:15 | Comment(1) | TrackBack(0) | 「色、戒」特集

2007年05月14日

「赤壁」に、チョウ・ユンファが"友情出演"?

 どどどど、どういうことなんでしょ(絶句)。
 香港の東方日報が今朝報じた衝撃のスクープ。どこから出たニュースなんでしょう。
 映画「赤壁」は準備段階から今に至るまで絶えず配役を変えてきた。トニー・レオンが諸葛亮孔明を降板した後に金城武が出演依頼を受け、またその後にチョウ・ユンファ周潤發も周瑜を降板し、その後トニー・レオンがジョン・ウー監督を助けて配役問題を解決するために古巣に戻って(周瑜を)演じることになった。なんと、事件は再び振り出しに戻った。昨日ある消息筋は、チョウ・ユンファが部隊に戻ることを了承し、「黄蓋(おうがい)」役で友情出演することに応じたと明かしたのだ。見たところ、チョウ・ユンファは充分にジョン・ウーとの深い友情を重視しているようである。
 (今までの経緯解説は略)
 周囲の多くの努力で、發哥(チョウ・ユンファ)はすでに「赤壁」に戻って親友のジョン・ウーのために特別に、友情出演することになった。彼は「黄蓋」を演じ、撮影期間は3日間だ。その中には、偉仔(トニー)が演じる周瑜との共演シーンがある。「三国演義」のなかで、黄蓋は周瑜にたてついたために周瑜に杖で打たれるのだ。今回發哥の「唔演又演(演じない、また演じる)」は、全て彼とジョン・ウーの間の友情のなせるわざだと信じられる。發哥は昨日すでに「パイレーツ・オブ・カリビアン3/ワールドエンド」のプロモーションのため米国に向かった。

 この記事に、さらに台湾の総合新聞網は「周潤發が製作チームに戻るかどうかはまだ協議中」とし、「チョウ・ユンファがもしも本当にジョン・ウーと再度手を組むなら、皆が期待した完全な結果となる。發哥が再び黄蓋を演じたいと望んだのなら、ジョン・ウーも同意するのではないか」と書きつつも、「赤壁」プロデューサーのテレンス・チャン張家振はこのニュースを否定していると最後にオチをつけています…(泣)。
 ……何なんだよぉぉ……。
>>続きを読む

「My Bluebelly Nights」は東宝洋画系で全国拡大公開。

どうやらカンヌ用らしい公式ポスター
 王家衛作品にしては奇跡的に、もとい無事にカンヌ映画祭のオープニングを飾る段取りになった「マイ・ブルーベリー・ナイツことMy Bluebelly Nights」は、アスミック・エースさんの配給で、東宝洋画系で全国拡大ロードショーになるんですね…。
 2008年公開予定、としかまだわかりませんが。
 タイトルも、原題がそのままカタカナ表記になるだけなんだろーか…?
ノラ・ジョーンズ
(C)Block 2 PICTURES 2006
ニューヨーク州コニー・アイランド。40年以上前からある、何の変哲も無いデリでジェレミーは働いている。最近、ある女性が毎日必ずブルーベリーパイを買いに来る。
彼は密かにその女性に"ブルーベリー"と名づけ、彼女のためにパイを残しておく。
ある日、ひょんなことから、お互い少しだけ過去を明かしあう。そして、ジェレミーは彼女が要らなくなった鍵を預かることになる。
彼女は店に来なくなり、ある時、メンフィスから手紙が届く。
「あなたのブルーベリーパイが世界中で最高!」
ジェレミーはブルーベリーの居所を探し始める…。

監督・脚本:ウォン・カーウァイ/共同脚本:ローレンス・ブロック 「八百万の死にざま」ほか"マット・スカダー"シリーズ
出演:ノラ・ジョーンズ 第一回主演作
ジュード・ロウ 『コールド・マウンテン』『リプリー』
デイヴィッド・ストラザーン 『グッドナイト&グッドラック』『ツイステッド』
ナタリー・ポートマン 『クローサー』『レオン』
レイチェル・ワイズ 『ナイロビの蜂』『アバウト・ア・ボーイ』

2007年フランス=香港/ストゥーディオ・キャナル提供/配給:アスミック・エース
 ということで、てっきり「恋する惑星」フェイ・ウォン王菲&トニー・レオン編と同じく、ノラ・ジョーンズの視点でイケメンのデリ店員が描かれ、彼との出会いや奇妙な恋の顛末が物語られるものだと思っていたら、逆だったんですねえ。

 内容的には単館ロードショー公開(大阪ならシネリーブルや、梅田ガーデンシネマや、懐かしの「恋する惑星」公開館・梅田ロフト下のテアトル梅田で…)でロングランを目論んだ方がよさそうな小品佳作だと思うのですが、さすがにこのキャストなら拡大ロードショーもいけるんだろうか。ていうか、配給権が高かったんで、ロードショー公開しないとモトが取れないんだろうなあ…。クランクイン前の2006年カンヌで、同作の前払印税保証金(MG)の提示額が380万ドル(約4.56億円)だった、これは「超メジャー級の値段」だと、ワイズポリシーの方もぼやいていらっしゃいます。

 まあ、元ネタは「花様年華」撮影中に王家衛が香港のコンビニ勤務のヒゲトニー&客のマギーで撮った"現代編"なんだろうと推測するところで、しかも酔いどれ探偵マット・スカダーシリーズといえばトニーが好きな小説で、ローレンス・ブロックに書いてもらうならまずトニー主演作でしょうが!(T_T)と泣いたマイ・ブルー・ナイツもあったりしたわけですが、こうなったら仕様がない。覚悟を極めましょう。(from 夏目漱石「それから」)いや見ますよ見ます。ジェラシーはちょっと置いといて、見ますです。

 カンヌ映画祭関連のテレビ放映スケジュールは、さすがにMovieWalker編集長ブログが詳しいです。60回記念作品オムニバス「Chacun son cinema(To Each His Own Cinema)」も何とか紹介されないだろうか。松本人志や北野武や河瀬直美監督作品ばっかりだろうか…(-_-;)
 WOWOWの恒例カンヌ特集ページはこちら

 ちなみに@ぴあでは、5月27日(日)に『2007 カンヌ国際映画祭パブリック・ビューイング』ご招待なんてのも企画しているんですね。50組100人が招待されるとか。くぅぅ、クジ運の強い関東の人がうらやましいぜ。
 http://www.pia.co.jp/news/hot/20070510_cannes.html
 応募締め切りは5月17日(木)午前10時まで。

 おっと、会場となるユナイテッド・シネマ豊洲でも、応募受付中。こっちがメインか。
 http://www.unitedcinemas.jp/cannes/index.html

授賞式での、王家衛の勇姿や審査員のマギー・チャン張曼玉のあで姿を見たい方は、急げ!
posted by nancix at 03:19 | Comment(0) | TrackBack(3) | アジア以外の映画

2007年05月13日

五虎将マイナス1?映画「兄弟」製作

 そういえば、三国志でも"蜀の五虎将"(関羽・張飛・馬超・黄忠・趙雲)てのが出てきたんですよね…。

 TVB(香港無線電視)テレビドラマに出まくっていたテレビアイドル時代のトニーが、"無線五虎将"と呼ばれた若手俳優5人の最年少、末弟の位置にいたことはすでに日本でも知れ渡っているはずですが、
 五虎将の一人で最も売れっ子のアンディ・ラウ劉徳華が、トニーを除く他の3人に呼びかけ自ら2千万香港ドルを投じて「兄弟」なる映画を製作することが「赤壁」記者会見と同じ日に明らかになり、ちょっとした波紋が広がっています。
 この映画は6月下旬にクランクインするもので、プロデューサーはベテラン俳優でもあるケント・チェン鄭則士です。監督はピーター・チャン陳可辛と同じくジョン・ウーの下で助監督を務めていたこともある、アンディと親しいデレク・チウ趙崇基(「奇異旅程之真心愛生命」(96)「天有眼」(00)「30分鐘戀愛」(03)など)。出演者は他にイーソン・チャン陳奕迅の名前が出ています。…日本の女性歌手の香港コンサートを観に行ったら3分の1が口パクだったよーと軽い気持ちでコメントしてしまい、大騒ぎになった話題の彼ですよ(泣)。

 他の4人はスケジュールを空けられるとしても、そりゃトニーの出演は「赤壁」のせいで絶対に無理でしょうとわかるのに、メディアは今更ながら、TVB時代の確執を蒸し返しています。2004年9月のアンディの第100回記念コンサートにもトニーだけがゲスト出演せずプレゼントを贈らなかったなど、決して社交的ではないトニーが不義理を重ねたように書かれていますが、当時のトニーは「2046」のプロモーション中で上海、広州、北京、台湾(ここで過労と風邪で寝込む)などを駆け巡っていて、到底駆けつける余裕はなかったはず。それに、90年代にはアンディ・ラウのコンサートに他の3人の先輩と一緒に出演して、SMAPばりのショート・コントを披露したり、アンディの歌をみんなで合唱したりしていたのです。ずぅぅぅぅっと不義理だったように書かれるのは心外。

 アンディ・ラウ、トニー・レオン、そしてケン(ケネスとも)・トン湯鎮業、フェリックス・ウォン黄日華、ミウ・キウワイ苗僑偉の5人が"無線五虎将"と呼ばれ出したのは、どうやら1983年のTVB主催のチャリティーイベント番組「星光燿燿燿勁爭W」で、5人が臨時にチームを組んで、おそろいの真っ赤なラメラメランニングシャツ+タイツ姿で組体操や、横たわるアンディの腹の上で石板を割る荒業などを披露したことがきっかけのよう。
五虎将、体操選手姿に

 TVB芸員訓練班の卒業年度はそれぞれバラバラなのですが、80年代は彼ら5人が、映画界に進出したチョウ・ユンファ周潤發兄貴の穴を埋めるべくテレビドラマで大活躍したのでした。

 YouTubeのこちらは、アンディ・ラウ劉徳華が芸能人としての半生を振り返るMTV「十七歳」ですが、その「星光燿燿燿勁爭W」(83年)の貴重な映像も挿入されています。もちろん、アンディと共演したテレビアイドル時代のトニーも、香港の歌謡大賞番組でプレゼンテーターを務めるトニーの姿もあります。

>>続きを読む
posted by nancix at 04:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 香港映画

2007年05月11日

「赤壁」記者会見に思う

 Chinanewsのこちらで、会見の様子が少しだけ動画で見られました。

 各種の「赤壁」記者会見記事を読んでみて、まあ(ウーさん、以前の台湾での記事では自分が何となくトニーに電話をかけてみたとなってたけど、今回はトニーが自分でウーさんに電話したことになってるよ? どっちが正解?)などと疑問も生じたわけですが、
 やはりウーさんてば情に厚い、♪古い奴だとお思いでしょうが…のロマンチストでドリーマーで、少々この世知辛い現代では苦労するタイプよね…皆でかばって盛り立てなきゃと思わせる人よね…とも感じたり。
ウーさんの理想像となるのか、トニー&金城武

 思えば家族4人でテレビの前に寝そべってブルース・リーだのジャッキー・チェンだのデブゴンだのミニスカートで拳銃をぶっぱなす男勝り女刑事シルヴィア・チャン張艾嘉だのをケラケラと見ていた頃も、
 スクリーンだったかロードショーだったかで毎週のように長髪ジャッキー・チェンとユン・ピョウがアイドルスターとしてカラーグラビアでニッコリしていたときも、何とも思わなかったというかむしろワンパターンに食傷気味だった香港映画なんですが、
 そのnancixのイメージを大きく変えたのがジョン・ウー監督の「男たちの挽歌」でした。
 深夜番組「11PM」でも紹介されたそうですが、残念ながら花も恥じらうというより箸が転んでも笑う関西女は見ていず、へえこの映画、見てみようかなと思わせてくれたのは、京都国際漫画ミュージアムにも創刊号が恭しく展示されていた、某"腐女子養成サブカルチャーマガジン"での「男たちの挽歌」小特集でありまして。

 ポスターのレスリーのオールバック姿が何だか当時好きだったニヒルな日本男優に似ていると思ったのもあって、見に行って脳天かち割られたのでした。

 ………愛が、熱い愛が本当にあるわっっこの男たちっっ!と。
 ジョン・ウー描くところの、スタイリッシュかつ熱いあつ〜い男の火傷しそうな友情に。

 nancixは腐女子仲間と共に、この友情を「男の友情、やましいものは何もない!(…けどちょっとはあるかもしんない)」と言いならわし、愛してやまなかった一人であります。
 男が男の意気に感じ、生き様に痺れ、女は邪魔!いや騎士道精神で敬して遠ざけ生臭い性愛はちょっとあっちに置いておいて、むしろ友情に身を捨て命を賭けるロマンティシズムこそ、スローモーションだの手動ワイプだのサム・ペキンパーや高倉健映画の影響だのには関係なく、魅力に感じたのです。
 「フェイス/オフ」だの「M:i:III」だのでは、そのロマンティシズムはすっかり影を潜めてしまって、残念な思いをしたものです。まあ、あのジャン=クロード・ヴァンダムでさえ「ハード・ターゲット」での登場シーンをあまりにもカッコよく演出しちゃって、さすがはウーさんだったんですが。

 何よりも、ジョン・ウーさんが主要登場人物に成り切ってヒーローに向ける、憧憬の思いが、たまらなかったのです。
 「男たちの挽歌」では、ティ・ロンもしくはレスリー・チョンから、タフで神をも畏れぬマイト・ガイながら、友情と義に厚いマーク哥に向ける、畏敬と歓喜のまなざし。
 「狼〜男たちの挽歌・最終章」では、警察組織のはみ出し者刑事ダニー・リーが、誇り高く頭脳明晰・大胆不敵な一匹狼の殺し屋に向ける共感と親しみのまなざし。
 「狼たちの絆」では、唯一無二の親友であり頼もしい兄貴分でもあるチョウ・ユンファに、弟分としてずっとずっと一緒にやってきたレスリー・チョンが向ける複雑なまなざし。
 それはもう、男女の愛情なんか生ぬるい!と思わせるほど濃く熱く、火花のように弾けて消える、儚くも美しい神聖かつエロティックなもので。

 その美しさが弾けたのは、nancixにとっては何よりも「ハードボイルド 新・男たちの挽歌」でありました。
 このとき、ジョン・ウーさんがなり切ったのは、鑑賞前にnancixが予想した年齢的には弟分のトニー・レオンにではなく、長年の相棒にして分身、チョウ・ユンファにでありました。
 公私共に苦楽を分かち合った親友を目の前で喪ったばかりの警察組織のはみ出し者辣腕刑事が、寂寥の念を癒やさんとするかのように、大胆不敵かつ根はロマンティストの孤独な一匹狼ヤクザ、トニー・レオンに向けたまなざし。
HBユンファとトニー
 その誇り、その意地っ張りぶり、その純粋さ、そのひたむきさ、その孤独の痛み、その若さゆえの過ちと心の揺れ。
 いつかチョウ・ユンファ演じた辣腕刑事もたどったであろう道を、今更に苛酷な情況に身をさらしてたどろうとしている青年に向けたのは、憧憬というより慈愛、教育的指導の厳しいまなざしでもありました。
HB不安げなトニー
 「独りであること、未熟であること、これが私の二十歳の原点である」と、かつて日本の美人女子大生が書いて夭逝しましたが、まさに童顔のトニー・レオンは、若いがゆえの初々しさ純粋さ傷つきやすい脆さ、思わずかばい励まし背中を押し叱咤したくなる未熟さを宿していました。立派な一人前になった男も自分の原点を思わず振り返り彼にだぶらせるほどに(いやもう当時のトニーはとっくに20歳は越してたんですが)。

HB微笑みトニー あんなにも上司に愛され心配されながら(べーつに、関係ないね)と言いたげに振る舞う姿はまさに当時の若者像。他人の干渉を拒みクルーザー内に引きこもり折り鶴を折る自閉的な現代青年。そんな彼の心に入り込んでわしづかみにしていくユンファ兄貴。おかげで地獄の沙汰でトラウマを克服し自信を取り戻し(自分は一体警官なのか人殺しの悪人なのか、誰なのだ)という自己確認の悩みへの回答を自ら得て「俺は、警官だ!」と莞爾と微笑み火の中に消えていく姿は、いつまでもいつまでも心の中に残像として宿り、やがて「インファナル・アフェア」シリーズのヤンへと重なり発展していくのでした。

 それまで、どうもお澄まし美人女優の横でへら〜っとニヤついている優男、のイメージしかなかった(だって当時出回っていたブロマイドがそんなのばっかりだったのだ!)トニー・レオンを、一皮剥いた、男にしたのがジョン・ウー&チョウ・ユンファという人生の先輩だったと思えてならないのです。

 そして、自分も少年期に父を喪い(ウーさんの長らく病床にいた実の父の姿は、「男たちの挽歌」のティ・ロン&レスリー兄弟の父に投影されているのでしょう)、成長過程で父親不在=男の理想像を身近で学べず映画の世界に求めるしかなかった悩める時期を過ごしたに違いないウーさんは、後輩のトニーにも若き日の自分の面影をだぶらせたのかもしれません。「ワイルド・ブリット」で、貧しくても悪に染まることなく社交ダンスに興じていた若き日の自分をモデルにした役を、トニーに演じさせたのですから。プライベートでも、ウーさんは海の向こうから、トニーへ、兄もしくは父親のような、慈愛を帯びたまなざしを向け続けてきたのでしょうか。トニーはひたすら王家衛一派になついてきたというのに。

 うん、香港時代のユンファはウーさんが男としてこうありたかった理想像、トニーは若き日の自分をかなーり美化した分身、なのよ。どっちもウーさんの分身。

 できれば…そのウーさん&ユンファ&トニーで、あの夢をもう一度!ハリウッドではホモフォビアの連中に理解されずできなかった「男の友情、やましいものは何もない!(…けどちょっとはあるかもしんない)」を実現して巻き返そうぜ! 北京オリンピック前に世界を感服させようぜ! と、夢見たかったのは山々ですが……。

 仕様がない。覚悟を極めましょう。(from 夏目漱石「それから」)

 そう、今のトニーは、もはやかつてのユンファ兄貴の立場なのです。
 ウーさんの目となり分身となり理想像を演じ、それぞれに魅力あふれる男たちの群像を描き出す、手がかりとならねばならない立場なのです。

 たとえば、金城武クンとか。
>>続きを読む

2007年05月10日

「赤壁」会見(2)、ジョン・ウーの経緯説明

 この「赤壁」初の記者会見は、午後4時(日本時間午後5時)に北京の「ウェスティン北京 ファイナンシャルストリート」で開催されました。会場内はまるで国際会議場のような厳粛なムードで、警備員が厳重に周囲を巡回するなかで開かれたそうです。

 まずは司会進行役の挨拶から。

 司会:尊敬する各来賓者、各メディア関係者の皆さんこんにちわ。私は映画Web司会者の経緯です。皆さんが「赤壁」初記者会見に来てくださったことを歓迎いたします。国内外の多くの映画・テレビ会社が総合投資し、8000万(人民元)を投じて製作される古装大作「赤壁」は、すでにクランクインしております。この映画はアジア史上前例のない製作スタッフにより、歴史上で著名な「赤壁の戦い」を再現するものです。
 次に、我々はまず本作品の総合プロデューサーである中国電影集団の董事長であるハン・サンピン韓三平さんにステージに登場していただき、ご挨拶をいただきます。

 韓三平:私は非常に嬉しく思います。「赤壁」は私個人も長い間待ち望んできた映画です。3年前、ジョン・ウー監督が我々と「赤壁」を共同制作しないかと提案され、我々もとても喜びました。中国の映画会社は全力を傾けてジョン・ウー先生と力を合わせて「赤壁」を製作します。中国電影集団公司は「赤壁」の製作に全方位からのサービスを提供します。「赤壁」は中国映画市場で最もよい公開時期と最も強大な配給陣容を提供し、この作品の配給がうまくいくように、中国映画のため、中国映画が全世界に討ち入りできるように努力いたします。私はジョン・ウー監督とテレンス・チャン張家振先生に非常に感謝しております。私は中国電影集団公司を代表し、我々と共に「赤壁」を製作する会社に対し、全ての俳優スタッフに対して心からの感謝を申し上げます。ジョン・ウー監督が率いる「赤壁」は、きっと中国映画史上で重要な地位を占める映画として完成することでしょう。「赤壁」の成功を期待します。来賓の皆様とニュース界の友人が本日の記者会見場に足をお運びくださいましたことに、感謝を申し上げます。ありがとう、皆さん!

司会:次に、この映画の製作総指揮を務める米国獅子山公司董事長のテレンス・チャン張家振さんがご挨拶されます。

テレンス・チャン:ありがとう、皆さん。私はただ"感謝"の2文字しか申し上げられません。18年前、ジョン・ウーが私に三国志を撮影するべきだと提案しました。しかし当時は無論、マーケットの情況も悪く技術も成熟しているとはいえない状態でした。今日、私は本当に非常に非常に感謝しております。中国電影集団があり、韓三平董事長の支持があり、お集まりいただいた俳優スタッフの支持で我々は「赤壁」を撮影することができ、我々の願望を達成することができ、私はついにほっと息をつくことができました。次に私はこの映画に投資された11社をちょっとご紹介します。海外からも多くの大企業が投資されています。日本の会社、韓国のShowBox、我々香港の美亞公司の代表、香港スタンダード・チャータード銀行も経済上で我々をサポートしていただいております。及び我々の欧州における配給会社です。私はこれらの会社に感謝を捧げます。

 私は少しお時間をいただき、我々のメインスタッフをご紹介いたします。我々は非常に幸運で、とても強大な創作陣容に恵まれました。代表は脚本家のチェン・ハン陳汗、郭筝です。アート・ディレクターにはティン・イップ葉錦添さん、撮影監督にルー・ユエ呂楽さん、武術指導にディオン・ラム林迪安さん、及び製作主任にフー・シャオフォン胡暁峰さんです。皆さんありがとうございます。

司会:次に本作の監督、ジョン・ウーさんにお願いいたします。

ジョン・ウー:各メディアの友人の皆さんに非常に感謝いたします。この作品は我々がとても長い時間をかけて準備してきたものです。ずっと我々は国内外の投資者に力強く支えていただき信任を得てきました。その他にも多くの中国国内の技術者や関係各位から支持をいただいてまいりました。私が最も感激したのは出演する俳優の皆さんです。彼らは見えないところから、我々にとても大きなサポートをしてくれ、スタッフ全員がとても濃厚な情熱と士気を持っています。よって、我々の撮影は非常に順調に進んでおります。
 クランクインの前後に、我々のこの映画には多くの問題が発生しました。たとえば俳優の問題で、意表をつくような事情が生じました。しかし我々の士気や仕事への情熱には、少しも影響がありませんでした。ですからクランクイン以来ずっと非常に順調です。撮影だけではなく、我々の多くの事は全て期限通りに進行しております。大体14、15日撮り終えましたが、とてもいい感じです。ここで私はスタッフに感謝いたします。中国だけではなく、台湾、香港、韓国、米国、その他の地域から来た人間も、みんな心を一つにして、最大限の努力をして、偉大な貢献をしてくれています。この映画は私にとって非常に満足です。

 その他、私は中国での映画撮影は的確だと感じ、とても安心しております。ここでの専門技術と人情味など、各方面の全てが我々にとても厚い人間の温かさを感じさせるからです。ですから我々の進行も非常に順調なのです。
 むしろこの夢幻の映画は、一つの夢幻の組み合わせと言う方がいいかもしれません。最も優秀な技術スタッフの他に、私がとても嬉しいのは、全ての俳優と協力できることです。これは私が映画を撮影するようになって以来、30年以上映画に携わってきて、初めて得ることができたドリームチームです。私も私の力を尽くして、この映画を素晴らしいものに仕上げます。全てのスタッフ、俳優、投資方と観客の期待と希望に背きません。ありがとう皆さん!

 そして開幕の儀式が行われ、ジョン・ウー監督から「友人の皆さんに私のドリームチーム、主要な出演者をご紹介します」との前置きで、今回の会見に参加した俳優・女優たちの名前が呼ばれて、満場の拍手のなかで彼らが入場したようです。トニーはいちばん最後、トリでした〜。
トニーウー武張震
 トニー・レオン、ジョン・ウー監督、金城武、張震。
 トニー、記者からの無礼千万質問を受けた後のせいか、表情が硬い…(T_T)

 会見(1)の通り、各出演者が挨拶して役柄を紹介しました。するとジョン・ウー監督が突然立ち上がり、ステージの縁まで来て、再びマイクを握ったそうです。

ジョン・ウー:どの俳優も私に対してこんなに礼儀正しいので、私は大変感謝しています。本当にみんなと一緒に協力し合えるのが嬉しいです。ここで、ある事情について私が少しお話したいと思います。我々は一つの歴史物語を撮るだけではなくて、一つの感情について撮っているのです。この感情は国家、土地に対する濃厚な感情のほかに、この映画の中でも、三国志の中で最も重要な精神、すなわち友情です。愛することと、愛されることについてのあの感情です。さらに勇気と堅い決心と団結力を加えます。

 皆さんも関心をお持ちのことと思うのですが、我々がクランクインした第1日目に、ある突発的な事件が発生しました。ある俳優が我々から離れていったのです。それは客観的な要素のせいなのか主観的な要素のせいなのか、今もって私には明らかではありません。私は当時、強烈な挫折感と、一種の失落感を味わいました。しかし一方では私は慰めを感じました。出演俳優らが黙々と私を支持し、あるいは自分自身の口から私と話してくれたのです。皆は依然として私を信頼してくれ、またとても私を支持してくれました。それが私に一つの大家族の温かみを感じさせてくれたのです。
 その日の夜に、突然、一本の電話を受けました。とてもよく知っている声が、彼の配慮と心配を表していました。私に最大の慰めをくれたその相手こそが、トニー・レオンでした。彼は私たちのこの映画の製作がとても巨大で、とても複雑で、その上最も私が愛している一つの作品だと解っていて、少しでも何か手伝いたいと思ってくれたのです。再び戻ってある役を演じることでどんなに忙しくなり、彼の健康状態の回復が棚上げになろうとも、手伝いたいと願ってくれたのです。我々は非常に感動し、私は彼に非常に感謝しました。彼は朋友としての情と真心から、配慮をしてくれたのです。それから我々は脚本グループと検討し、彼に再び戻って我々を手助けしてほしいという望みを感じました。私とテレンス・チャンと全体の投資方は、誠意を持って彼を迎え入れ、周瑜の役を演じてもらうことにしたのです。
固い表情のトニーとウー監督

 トニー・レオンは彼の純粋な友情の観点から私を助けることにしたので、周瑜の役を演じるとは(その時は)思いもよりませんでした。彼も皆さんの多すぎる誤解を引き起こしたくはありません。ただし彼は、自分の健康状態がこんなに重要な役柄と、全体の撮影過程に対処できるかどうか、慎重に考慮したのです。その後、彼は健康の回復を考慮の上で、私たちの招待を受けることにしたのです。
 このような事情が発生したとはいえ、我々の士気、我々の映画製作に対する自信は少しも影響を受けていません。

 当然私がこの話をして強調したいのは、映画の上の友情だけではなく、我々のチームにおける友情です。私はとてもこの友情をいとおしんでいます。これは疑いを挟む必要がないのです。同時に、私への支持に対して、トニー・レオンと全ての俳優に感謝します。私はもしもこの映画が成功するなら、それは舞台上の俳優と我々のスタッフ共通の成功だと考えるのです。

 嗚呼、この話をウーさんがしているときの、トニーの表情が見たかった! 律儀なウーさんは話し終わるや、報道陣に背を向け出演者全員に向かって、深々とお辞儀をしたといいます。TOM娯楽では「トニーは身じろぎもせずに、ただ彼の殺傷力のある微笑を再び浮かべて応じていた」と表現されていますが…トニーさん、テレテレ?

司会:私たちもトニー・レオンがいるのを見て、このようなドリームチームの俳優の力強い支持と投資方の支持があれば、この映画はきっと成功を獲得できると信じます。
 続いて、メディアの皆さんからのご質問を受ける時間です。

 さあ、いよいよやって参りました…「ウインターソング」冒頭近くを見ていただくとお分かりの通りの、中華圏恒例芸能記者による"拷問"…もとい、失礼も無礼も何のそのの、辛口質問&ゴシップ誘導尋問の時間です。一触即発のムードの中で…。
>>続きを読む

「赤壁」会見(1)、出演者の役柄紹介

 ぜぇぜぇ、帰宅しましたよー。
 生中継には全然、間に合わなかったけど、新浪網で出席者が各自自分の役を紹介した内容を文章で紹介したWebページを発見したので、訳してみます。※後日出て来た、他の記事からも加味しました。

 おっとその前に、気になる配役ですが。
 トニー・レオン梁朝偉=やはり、孫権の臣下で武官の周瑜。
 金城武=やはり、諸葛亮孔明。
 チャン・フォンイー張豊毅=曹操。
 チャン・チェン張震=兄の急死のため19歳で呉の君主となり、赤壁の戦いで曹操を打ち破る。後に初代皇帝となる、孫権。
 リン・チーリン林志玲=周瑜の新妻となる小喬。「江東の二喬」と呼ばれ姉の大喬と共に絶世の美女とされた。
 ヴィッキー・チャオ・メイ趙薇=孫尚香、孫権の妹。政略結婚で劉備の30歳近くも離れた妻となる。
 フー・ジュン胡軍=趙雲(趙子龍とも)。
 ヨウ・ヨン尤勇=劉備玄徳。諸葛亮孔明を三顧の礼で迎え入れ丞相とし、赤壁の戦いで曹操軍を破り、やがては蜀の初代皇帝に。
 ホウ・ヨン侯勇=魯粛。孫権に仕える参謀にして戦略家、周瑜の死後は後継者として呉の軍隊をとりまとめた。
 トン・ダーウェイイ冬大為=孫如才または孫叔財(どっち?)。架空のキャラクターか?
 ソン・ジァ小宋佳(小はニックネーム)=麗姫。胡姫とも。架空のキャラクターか?
 ……で、中村獅童は…?

「赤壁」出演者オジサン中心に
 オジサン出演者中心に。胡軍、林志玲、張豊毅、トニー・レオン、ジョン・ウー監督、金城武。
 ……ライトグレーとブラウンとブラックに近いジーンズを合わせる色彩感覚が、メンズファッションに疎いnancixにはよく解らないのですが、トニー的には有りなんでしょうか? 茶系なら茶系、グレー系ならグレー系にまとめて差し色に1色、がnancix的には好みなんですが…??

 トニー・レオン:大家好(皆さんこんにちわ)。僕は周瑜を演じます。当然とても(今回、周瑜を演じることを)期待しています。ジョン・ウー呉宇森監督と、以前一緒に仕事をした時はとても息がぴったりでした。ジョン・ウー監督は僕が非常に尊敬する監督で、以前撮影したのは現代劇でしたが、今回中国の名著を撮影する機会を得られて、非常に興奮しています。僕らの仕事が、摩擦によって新しい火花を散らせますように。

 司会(CCTVの人気女性司会者、経緯さんらしい):ご自分の気質と周瑜の人物的な気質は合うと思いますか?

 トニー:子どもの頃は三国志を読んだことがありませんでした。最近は映画を撮影しなければならないので、読書で(予備知識を)補っています。僕は監督のお考えに、幾つかの要素を加えたいです。周瑜はわりに楽観的で、わりにユーモア感覚があると。僕らは観客に、似たような役柄を見せたくないんですね、ちょっと新鮮な感覚を与えたいんです。

 ……「インファナル・アフェア3」でも、臥底=潜入捜査官のヤン陳永仁を、楽観的でユーモアのある人間として演じたい、類型的な潜入捜査官にしたくないと言ってたじゃないか…トニーってば…発言にバリエーションのない奴だ…(^_^;) 役柄を自分に引きつけて考えるときのキーワードが、どうやらトニーの場合は「楽観的」「ユーモア」らしい…。

 司会:諸葛亮孔明は皆さんもよくご存知の通り、(戦闘の最前線の)千里もの後方で戦略を立てて方策を決めて提案します。今回は金城武が演じるわけですが、このアイドル的魅力と実力を備えた大スターは、我々にどんな諸葛亮孔明を連れて来てくれるのでしょうか?

 金城武:天が与えた機会を洩らしてはいけません。僕もこの映画の撮影のために、幾つかの異なるバージョンの諸葛亮孔明の伝記を読み、異なった描写の「三国志」を読んでいます。子どもの頃は漫画とゲームで三国志に接していました。三国志と三国演義はまた違っていて、中国で以前撮影されたテレビドラマ「三国演義」も見ました。実際、とても多くの異なった描き方があり、一人の人物でもそれぞれ、異なった描写があるんです。僕もどんな方向で演じるのかわからないんです。この人物は本当にとても有名だから。しかし一つの方法があるべきだと思います。

 司会:私たちも歴史上で諸葛亮孔明が三度、周瑜と戦ったことを知っています。今回、偉仔との対戦に当たって、あなたは偉仔に対してどんな気持ちですか?

 金城武:今回、ジョン・ウー監督の「赤壁」での周瑜と諸葛亮孔明の関係は、皆さんがよくご存知の対立的な感覚とは結構違うんですよ。監督の描写によれば、大きなテーマは戦争の善と悪です。英雄が英雄を惜しみ、みんなが団結してこの戦争にあたり、この戦乱をどのように乗り越えてさらによい世界にしていくか、なんです。だから周瑜と諸葛亮の間の情感は、皆さんが見たことがあるような種類のものではないかもしれません。

 司会:金城武がすでにこのシナリオに没頭して、役になりきっていることが見てとれますね。実は多くの歴史に記載されているどの人物にも、異なった方向の理解の仕方があるんです。小説「三国演義」内では曹操は乱世の奸雄であり、史書では政治力に優れた人物です。今回はチャン・フォンイー張豊毅さんがこの役を演じます。次は張豊毅さんにこの映画に対してと、役についての観点をちょっと話していただきましょう。

 張豊毅:シナリオと「三国演義」は大きく異なります。「三国演義」「三国志」及びその他の史書を総合して書かれています。私は元々の曹操への"政治の達人、乱世の奸雄"という評論を、さらに”梟雄”に書き換えたいと思います。

 司会:続いて張震さんに、彼の役について我々に話していただきましょう。

 張震:僕はここでは孫権を演じます。僕は子どもの頃に三国志に触れて(感動して)雷に打たれたようになりました。この映画に出演することになってから幾つかの資料を読みました。監督が僕を孫権に選んだのも道理だなと解りました。僕は読んだ後に、孫権という人物が、物事をさっと決めることができない(優柔不断な)点が、僕自身と非常に似ていることに気が付きました。本の中に描写されている孫権は"碧眼紫髯"(青い瞳に赤いヒゲ?)なため、成長しても一般人と少し異なっているんです。

張震とヴィッキー

 こちらは張震とヴィッキー・チャオ。香港時代劇ラブコメ?映画「天下無双」ではラブラブの恋人役でしたが、今回は兄妹なのねえ。

 司会:監督は彼の解釈についていかがですか?

 ジョン・ウー監督:同意します。

 司会:張震をこの役に起用することについての初志は、どのようなものでしたか?

 ジョン・ウー監督:張震は私が非常に好きなよい俳優です。彼には一種の特殊な気質があり、一種の気概があります。我々の孫権像は本来、勇気があり知謀をめぐらすことができる君子であり、しかし彼はプレッシャーを受けながら生きていて、最後には彼が非常に重要な決定を下すに至るのです。一人の才ある若者が障害を突き破って願望を達成し、成功を収めるに至るのです。ですから私は張震が演じる孫権という役に、とても期待しているのです。>>続きを読む

「赤壁」北京記者会見、10日午後4時から

 新浪新聞中心によると、本日の映画「赤壁」記者会見in北京は、現地時間午後4時(日本時間午後5時)から開始だそうです。
 出席はジョン・ウー呉宇森監督をはじめ、トニー・レオン、金城武、チャン・フォンイー張豊毅、リン・チーリン林志玲、ヴィッキー・チャオ・メイ趙薇ら11人!だそうで。

 くぅぅ、帰宅が間に合わない…すまじきものは宮仕え_| ̄|○

 新浪網ではおそらく、例によって現地生中継やら動画無料配信やらを用意すると思いますので、お時間のある方はトライしてみてくださいませ。URLはここがトップページかな…?

2007年05月06日

6日のテレビは何だか"中華圏デー"。

 何だか6日はテレビが「中華圏デー」でしたね…。

 うちの老父がお気に入りで欠かさず見ているらしい「ダーウィンが来た! 生きもの新伝説」では、野生パンダを満喫。
 トニー・レオンの養女?シャンシャンがいる四川省臥龍自然保護区ではなくて、今回はお隣の陝西(せんせい)省秦嶺山脈が舞台でした。タケノコ食べまくりの野生パンダ、木登りしてオスをじらすメスパンダ、激しくいがみ合うオスパンダ2頭…そして、コロコロした手足の短い赤ちゃんパンダ! 赤ちゃんを抱っこして育てるママパンダ! ……ああ、萌え〜〜〜。
 パンダの鳴き声をこんなにいろいろ聞けたのも、この番組が初めてでした。
 今回の取材には、協力として動物写真家の岩合光昭さんがクレジットされていたと思う。しかし実際の取材には、なんとディレクターとカメラマンのたった二人で挑むそう。昔、同行したローカル番組のグルメコーナー担当班でさえ、照明さんと音声さんとカメラマンとカメラマン助手、何でも係のADさんが一緒だったのに…。
 ちなみにこの番組のエンディング・テーマ「ボイジャーズ〜イースト・ミーツ・ウエスト」は、上海出身の二胡奏者のウェイウェイ・ウーさんとサックス・プレイヤーのケニー・Gの素敵なセッションとなっております。平原綾香のオープニング・テーマ「Voyagers(ボイジャーズ)」も、一度聞いたら忘れられないメロディラインだけど、こっちもいいね。

 午後9時からは総合で、NHKスペシャル 激流中国「青島老人ホーム物語」をみる。
 いやー……もう、見てて哀しく情けなくなっちまったい。
 「養児防老」 =子どもを養って老後に備える。つまり、自分の老後を子どもに面倒を見てもらおうと目論むのは、日本でも中国でも変わらないのね。
 だけど、

 特に、高校まではいい子だったのに、解放政策が進むにつれ浮かれて定職につかなくなり、職を転々とし、老親の資産を食い潰し自宅を乗っ取り、親を追い出し老人ホームに住まざるを得なくさせたドラ息子と、頑固そうな父親の電話での会話。
 こういう、親に依存しっぱなしのドラ息子・ドラ娘を「咬 (口ヘンに肯だったかも) 老族=こうろうぞく」と中国では呼ぶそうな。

 うっ……負け犬で親がかりのnancix、耳が痛い。通信費しか月々の生活費用は出してないし。
 
 取材され録音されているのを知ってか知らずか、イイ年齢した息子は「11時前に起きたばっかりだよ!眠いんだよ」と不機嫌で、自分の子どもを持ってやっと親の気持ちが解ったといいつつ、「そっちにお茶の葉余ってないか? 分けてくれよ。無駄金使うことないもんな」と言い放つ。
 お茶ぐらい、テメェが親に買って送ってやるもんだろーが!
 その息子が現在は何の仕事をしてるかというと、老いた父親は「インターネット・カフェだとよ。いくらもらってるか、食っていけてるのかよくわからん」と腹立たしげに妻に告げる。その妻は、交通事故で体が不自由になり、夫が料理して(何だかソーメンとワカメに見えたけど…?)食べさせてやるものの、衰弱する一方。
 ドラ息子以外に娘もいるんだけど、遠距離バスで時々孫娘を連れて様子を見には来るけど、婚家に病気がちの舅、姑がいるから、自分の親の面倒まではみられない…。
 義父母と自分の息子(肥満からくる糖尿病だ…)の病院の送り迎えで一日が過ぎてしまうと嘆く、うちの叔母を思い出したわ…。

 高学歴共働き夫婦で、妻は企業を巡って講演もする心理カウンセラーで、自分の老いた母を宮殿のような立派な老人ホームに預けるという母娘のエピソードも身につまされた。
 娘夫婦は住みなれた家を去ろうとする母に10万人民元の札束をポンと渡して「ささやかですが、これは親孝行のしるしです」と言い、礼は尽くす。だけど、知り合いの一人もいない老人ホームで孤独に暮らす母の精神分析もカウンセリングもできないってのね? 旧正月も、我が家に泊まらせることもせず、老人ホームの年越しパーティーで一人ポツンとごちそうを食べろってのね?
 無口だった母は窓の外を見つめながら、取材班に、ぽつりぽつりと言う。「中国では何千年も続いてきたことが、今次々と変わっています。 …自分の老後がこうなるとは思ってもみませんでした。 …わたしたちは中国が高齢化を迎えた最初の世代です…明日はどうなるか、私にはわかりません」。
 せっかく、古いものを全て悪とし否定し打ち壊そうとした文化大革命の嵐を乗り越えて生き延び、老後を迎えたというのにね…。
 仕事先まで付いて来た取材班に、車を運転しながら胸中を語る娘。「今は仕事に専念できます。でも、複雑な心境です。…私は、理想的な娘になれなかったのでしょうね…」と涙をみせる。

 何だかねえ…アン・ホイ許鞍華監督の「おばさんのポストモダン生活/姨[女馬]的后現代生活」を見たときも(どーしてこんな希望のないやり切れない結末にしたんだか…。おばさんが智恵を絞って仲間と手を組んで逆襲して、何もかも巻き返す、小気味いい話にすりゃいいものを)とやり切れない思いにかられたけど。
 世知辛くなったのねえ……中国も。
 
 もちろん香港でも共働き夫婦が老親の面倒を看切れず…あるいは香港のゴミゴミした空気の悪い環境から救おうと老親をカナダに移民させたものの、…なんて問題は多々あるわけで。
 90年代、高級住宅地・九龍塘の通い慣れたUFO電影人製作公司への道すがら、こないだまでけばけばしいラブホテルだった建物がそのまま「護老院」の看板を掲げて老人ホームに鞍替えしていてあっけに取られた記憶も甦る。
 元ラブホテルの、窓の無い"エセ宮殿"で一生の最後の日々を過ごすご老体もいれば、"屋上屋"と呼ばれる、台風で吹き飛びそうなビル屋上のバラックで独り暮らしを続け、ある日ひっそりと孤独死を遂げる老女もいる。一方ではトニー・レオンのしっかり者のママのように、海辺の豪邸で何匹ものワンちゃんに囲まれ、メイドに家事全般をしてもらえ、金銭的には何不自由なく、母の日にはトニーもトニー妹一家も集まってペニンシュラでお食事できる老人も…それが日本以上に格差社会の香港なんだなあ、とかねがね思って来た。
 そういうご老人たちのエピソードも、充分映画の題材になるだろうに、現在の香港映画界は若者に受けることしか考えられないのだな。ひところの邦画と同じだ。"辛気臭い物語にスポンサーがつくかっ"てわけなんだ。

 いっそ犬童一心監督作品「死に花」(04)のリメイクでも計画すりゃいいのになあ。海外を忙しく飛び回る子どもたちに不本意ながら老人ホームへ入れられ、規則規則で窮屈だと嘆く元気な老人5人組が、ひょんなことからとてつもない大金を得る計画を立てて頑張る話なんて。その金で気楽に自由気ままに暮らせる、理想のグループホームを建てよう!なんてね。往年のカンフースター勢ぞろい+サモハン・キンポー洪金寶やユン・ワー元華さんあたりが老けメイクして。
 彼らの失踪に慌てふためき助けようと奔走する老人ホームの館長にジャッキー・チェン成龍でも特別出演してもらってさ。


>>続きを読む
posted by nancix at 23:55 | Comment(1) | TrackBack(0) | 日々のこと。

2007年05月03日

「赤壁」10日に北京で国際記者会見

 またまた台湾「聯合新聞網」本日付の記事から。いよいよ、映画「赤壁」は北京で国際媒体記者会、つまり記者会見を開き、ジョン・ウー呉宇森監督、トニー・レオン梁朝偉、金城武、チャン・チェン張震、(香港の東方日報によるとさらにチャン・フォンイー張豊毅とフー・ジュン胡軍も)、リン・チーリン林志玲、アカデミー賞受賞者で美術監督のティム・イップ葉錦添が出席するそうですよ。

 会場は北京金融街威斯汀大酒店こと「ウェスティン北京 ファイナンシャルストリート」。北京国際空港から車で45分、故宮と天安門広場に近い、2006年開業の5つ星ホテルです。

 相変わらず、孫権の妹、孫尚香役のヴィッキー・チャオ・メイ趙薇の方が、この作品でスクリーン・デビューを目論む小喬(周瑜の妻)役の林志玲よりも出番が多い、台詞が多いと騒ぐ中華圏マスコミ。いやそんなことより、ちゃんと正確なキャストとあらすじを聞いてくれーと切に願うのであった。

 そういえばトニーとはコミカル時代劇「天下無双」(02、未)以来の共演になるヴィッキー、ちゃんと休暇をとって馬術や武芸の練習に励んでいるそうですよ。「天下無双」ではトニーの妹でチャン・チェンと恋に落ちる男装のじゃじゃ馬娘だったけど、今回はどんなヒロインになるのかな?

 

2007年05月01日

中村獅童、「赤壁」に甘寧役で参戦か?

 5月1日はジョン・ウー呉宇森監督63歳の誕生日だったんですねえ。
 撮影現場では、スタッフやキャストにささやかにお祝いされているんでしょうか?
 お元気で63歳を迎えられたことは、喜ばしい限りなんですが……。

 が……。

 うーーーん、うーーーん、熱出そうだ…。

 以前からささやかれていた「日本の企業も出資するのだから日本人俳優も『赤壁』に出演するかも」という噂、何度か候補に挙げられていたのは渡辺謙と中村獅童で、
 どうせなら「風林火山」で野性味溢れる好演を見せてくれている内野聖陽か、
 花屋の政役で「必殺仕事人」に出ていたときは「おいこら、ウドの大木!」と口の悪い京都映画撮影所のベテランスタッフに呼ばれていたのが嘘みたいに円熟味を増す一方の、柳生十兵衛=村上弘明でも候補にしてくれ!と危惧してきたのですが…。

 かつてジョン・ウー監督がきっぱりと「中国を舞台にした中国人の物語なのだから、中華圏以外の俳優は使わない」と表明してくれ、内心拍手喝采しておりました。
 ところが、この土壇場になって香港「東方日報」 が、中村獅童が東呉の猛将「甘寧」役で出演する、とスッパ抜いたのはどーいうわけよ。
 4月初旬に報じられたときは、元ネタが東京スポーツ(しかも"韓国の人気女優チョン・ウソンも出演"なんて書いておる…男優だよ!)とそれを丸写しした台湾蘋果日報なんで、かなーり眉ツバだと思っていたのですが、こうして役名まで報じられると…。

 しかもこの「甘寧」、トニーが演じるはずの周瑜と非常に縁が深い存在。不良青年の頭領として"かぶいて"派手に暴れ回ったあげく、孫権のもとに身を寄せ、周瑜と呂蒙の連名で推薦してもらったおかげで、孫権は旧臣と同じように取り立てることにしたというのだもの。
 そして甘寧こそが「天下二分の計」を提言、周瑜に随行して、危機に陥れば周瑜に助けてもらい、またご主人様の孫権が急襲されれば奮戦して敵を食い止め、曹操の宿営に夜半の奇襲をかけるなど大活躍するんですよねえ。後半生では周瑜よりも呂蒙との因縁が深いんだろうけど…。その人となりと一生の詳細はWikipediaでどうぞ。

 そりゃ中村獅童といえば「ピンポン」(02)で香港のサム・リー李燦森と共演したことも、「恋人はスナイパー 劇場版」(04)で中国人の范火清役を演じたことも、「SPIRIT/霍元甲」でジェット・リー李連杰と対決したことも、あるといえばある。
 いつのまにか、某企業の映画部門に移籍してたんですね…?
 そういえば先日見た「ゲゲゲの鬼太郎」に、小雪も中村獅童も出演してました…。

 でもなー、いまの獅童は、まず地道に国内でのキャリアを積むべき時期でしょうよー。
 歌舞伎のほうもまだまだまだまだ精進しなきゃいけないし、ドラマや多彩な舞台劇にも出演した方がいいと思うよー。何ヶ月も中国でロケに参加してる場合かー?
 東方日報には「SMAPの某メンバーが王家衛の『2046』に出演したために注目されたが、ふたを開けてみればたった7分程度の出演だった記憶も新しい。日本のメディアは今回も獅童が脇役に甘んじることになるのではないかと心配している」なんて、東スポの辛口記事を引用して余計なお世話なこと書いてるけど、脇役で当然じゃないかーーー! 三国志なんだから!!!! 甘寧が主役の三国志なんて有り得るぅ? 変に主役扱いされると、またトニーが日本でだけ霞んでしまうーーー!(暴言)。
 それに、夜の六本木でのように、中国で泥酔してかぶいちゃったら、それこそ国際的醜聞になるよー?

 こういうタイプの猛将こそ、それこそ中国の俳優さんにいくらでも候補者がいそうなものなのに、どうしても何が何でも出資した日本企業のごり押しで日本人を加えなきゃダメなんでしょーか、ウー監督…(泣)。やめよう、やめましょう。日本からの資金を引き揚げられても、我々日本人ファンが募金活動……到底追いつかないか…。

 ちなみに中国最大手の投資企業「中国電影集団公司」が運営中の「赤壁」サイトには、中村獅童の名前は一切見当たりません。…まあ、トニーの画像がアップされ紹介されるのも遅かったんだけどさ。(なんでトニーの画像はこんなに古いものを…(^_^;))

「赤壁」カンヌのマーケット部門でセールス

 「赤壁」も、第60回カンヌ国際映画祭のマーケット部門に出されるんですね…。

 すでに欧米への配給権販売は、米国Summit Entertainmentが権利を獲得していて、カンヌで積極的に各国に売り込む計画だそうです。
 このSummit Entertainmentは、潜水艦サスペンス映画「U-571」(2000)や「サハラ」(05)、「パフューム-ある人殺しの物語-」(06)「DOA:デッド・オア・アライブ」「バベル」(06)などのディストリビューターとして知られる会社。製作会社としては「エビータ」(96)、「バニラ・スカイ」(01)、「Mr&Mrs.スミス」「ブラザーズ・グリム」(05)などでもクレジットされています。
 今回のカンヌ映画祭では、特設ブースで積極的に「赤壁」の各種権利をセールスする予定で、もちろんキャストの欧米への目玉はトニー・レオン梁朝偉となるわけですが…。

 トニーはまだ正式に「赤壁」撮影に加わっていないものの、もうこの「赤壁」の成否の鍵となる人物として国際的に注目されている、と元ネタの台湾「聯合新聞網」は報じています。しかし本来、この「赤壁」が欧米で最も興味を持たれた理由は「ジョン・ウー呉宇森、チョウ・ユンファ周潤發のゴールデン・ペアが再び手を組む!」ことにあったわけで、ユンファの降板により欧米ではこの映画製作の成否を危ぶむ声ももちろんあったわけです。製作チームは急遽、一度は出演辞退したトニー・レオンをキャストに迎え入れ"黄金の陣容"のイメージダウンを避けようと図りました。トニーが出演した「HERO 英雄」(02)は、実は北米でなかなかの好成績を収めており、欧米での観客動員力は他のメインキャストよりも高いと見られているのです。しかもトニーはカンヌ影帝でもあり、そういうわけで「赤壁」インターナショナルバージョンの販売における主力選手と化しているのです。
懐かしの「HERO」青残剣さま
 懐かしの「HERO 英雄」の青残剣さま。

 しかし「HERO 英雄」が欧米で注目されたのは、もちろんジェット・リー李連杰やドニー・イェン甄子丹の剣戟、チャン・ツイィー章子怡という当時売り出し中だったエイジアン美少女戦士キャラ、チン・シウトン程小東によるワイヤーワークや古代中国の軍陣の壮大さによるところが大きいとnancixは密かに思っているのですが、さて欧米でどれだけの映画人や観客がトニー&マギーが繰り返した曽根崎心中ならぬ"滅亡趙国心中恋の道行き"に心打たれたのか…?
「HERO 英雄」英語版DVDジャケット
 なんせこれ↑が、複数ある英語版「HERO 英雄」DVDジャケットの1つなのですから…トニーはいずこ…_| ̄|○。

 まあとにかくSummit Entertainmentは「赤壁」をとても重要視していて、今年のカンヌ映画祭のマーケット部門の主力商品の列に加えようとしているそうです。その他の同部門の主力商品というと、ロマン・ポランスキー監督がイタリアで撮影した、やはり歴史劇である「ポンペイの四日間」(ロバート・ハリス原作の歴史スリラー)、ジョディ・フォスターと「リトル・ミス・サンシャイン」の子役アビゲイル・ブレスリンが共演するファンタジー映画「Nim's Island」(20世紀フォックス配給)などとなります。

 まだまだ撮影中の「赤壁」、いったい映画祭ではどのように宣伝するのでしょうか。トニー抜きの、風景や現在撮影中の曹操らの剣戟・戦闘シーンなどをちりばめたラッシュフィルムを上映するのか、トニーが周瑜姿に、金城武クンが諸葛亮孔明に扮したスチール写真だけでも展示するのか…。
 誰か日本人映画関係者が、頼むからこのブースを訪れてレポートしてくれーーー!と絶叫したい思いなのですが…。コネもつてもない…_| ̄|○
△TOPへ