2007年04月30日

周潤發、取材に応えコメント

 ジョニー・トー杜[王其]峰監督作品「文雀」の撮影現場に出現し、カメラをジョニー・トー監督に誕生日プレゼントとして進呈したりスタッフ&キャストと記念撮影したり、「僕の妻をあんまりいろいろ取り沙汰しないでよ。妻の出発点は僕を保護することで、そのために懸命に裏方の仕事に取り組んでいるんだ。もしも彼女の夫がチョウ・ユンファでなかったらしないでもいい苦労をさせられてるんだ。契約を取りまとめるのは大変な仕事なんだよ?」と弁明したり、

 28日早朝4時ごろ、香港・セントラル中環「皇后碼頭(クイーンズ埠頭)」に現れ、天星碼頭スターフェリー埠頭への尖沙咀東行きフェリー乗り場への統合のため、4月25日に利用停止となった埠頭とその周辺をやはり自分のカメラ(木製4×5インチカメラのようです)で撮影し、市民に気さくにサインし2ショット写真を撮ったり、「埠頭保存・取り壊し反対!」と、政府への抗議のために座り込み運動を繰り広げている市民に「私たちの短編映画に出てくださいよ!」という直訴を受け、笑って「ここに来たことこそ、運動への支持だよ。もしも君たちが本当に埠頭の保存に成功したら、君たちこそが英雄さ!」と励ましたりしている、
 香港市民にとってやはり"我らが發哥"でありますが、
座り込み少女とユンファ

 結局台湾で撮影される「孫中山」に、当初予定されていた金城武の代わりに出演するという話はほぼ否定され、「孫中山」は現時点では様々な要素が未解決で、製作をストップしているのですね。
 そして香港のフルーツ・チャン陳果監督の新作にユンファ兄貴が出演の噂もあるし、「獨自等待(独り、待っている)」のディアン・エンDayyan Eng伍仕賢監督(台湾出身で父は中国人、母は米国人の男性監督)が、ぜひ次は正式にユンファ兄貴と映画を撮りたいとラブコールを送ったりしています。

 そしてとうとう、メディアのインタビューを受け入れ「赤壁」降板でジョン・ウーとの友情に影響があったか?とずばり聞かれてしまいました。
 ユンファの答えは「友情への影響はないよ。みんな、事実について論議しただけだ。僕らはつい最近も電話で話をした。お互いにコミュニケーションを取れれば、何でもないんだ」。
 また、降板に対して惜しいと思うか?と聞かれると、ユンファ兄貴はこう切り返すのでした。「もしも君が僕にインタビューできなくて、第二候補にインタビューすることになったら、君は惜しいと思うのかい?」
 「この作品が撮れなくても、他の作品があるということですか?」と聞き返されると、ユンファ兄貴は「そうだ。この作品がダメなら別の作品を撮るよ。とてもたくさんの映画を撮れるさ。どうして惜しいのさ?」とさらりと答えるのでした。
 「他人が、あなたが悪いんだと言うのは怖くありませんか?」と聞かれると「悪いさ、僕が悪かった。全部僕の過ちだ。僕が、この仕事をうまくやれなかったんだ!」ときっぱり認めてしまうのでした。
 ユンファ兄貴……本当の本当は、自分のなかでいろいろ葛藤する部分や誰かに言いたいこともあっただろうに、ぐっと胸にしまいこんで……男らしいぞ……その心意気こそ、漢だ!(感涙)

 そしてメディアが「トニー・レオンがあなたに代わって周瑜役を演じることを、どうみますか?」と尋ねると、ユンファ兄貴は「好、他做得比我好多o拉……(いいね、彼がやれば僕よりもよくできることが多いよ)」とおっしゃってくださったというのですが………(T_T)(T_T)

 いや、ユンファ兄貴ならばこその、よくできることはとっても多々いろいろあると思ってるんですが!

 その言葉をエールとして深く胸に刻んで、トニーが誰に何をどう言われようともこの仕事をやり遂げるよう、ファンもトニーの愚痴(暑くて死にそう、カツラが蒸れて嫌だうっとおしい、ご飯が口に合わない、もう香港のおうちに帰りたいよぉ)をたとえどこかで読んでも(何愚痴ってんだこらー! 頑張らんかーい!)とディスプレイ越しにお尻を叩き続ける(無理)ことを、ここに誓いますです。兄貴〜〜〜!(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)
 

2007年04月29日

今年のウォン・カーワイ王家衛は一味違うぞ!?

 今年のウォン・カーワイ王家衛は、一味違うぞ!

 96年、「恋する惑星」「天使の涙」の巧妙な宣伝戦略により、日本のファッション関係者やモード系学生や広告代理店社員やCMディレクターらが「いやぁおまえ、ウォン・カーワイの映画見た? 見たみたみた? カッコいーよなー! ドイルいいよドイル! あれ俺たちもやりたいよねー!」と話題にしていた(推定)頃に、タケオ・キクチとのコラボレートで撮影されたショートムービー「wkw/tk/1996@7’55”hk.net」が11年ぶりに映画館で上映されるというニュースも喜ばしいけど(nancixはWOWOWで放送された時のをダビングしてもらってこっそり保有、しかし8分バージョンだっけか?)、
 六本木だけか…_| ̄|○。

 第60回カンヌ映画祭のオープニング上映作品に英語作品「My Blueberry Nights(My通称、ワタシのブルーベリーな夜)」が選ばれたことも喜ばしいけど、
 何より安堵させてもらったのが"第60回を記念し「映画館」をテーマにした3分間の短編映画を、世界25ヶ国35人の著名監督に依頼する"という映画祭事務局の企画作品も製作進行中というニュース。
 最近nancix的にはスクープ連発に思える、台湾「聯合新聞網」が、その王家衛作品の一端を報じました。

 この短編映画の主演は残念ながら?トニー・レオン梁朝偉でもチャン・チェン張震でもなく、「サウンド・オブ・カラー 地下鉄の恋/地下鐵」(03)で七変化の"地下鉄天使"クンを演じたViter・ファン・チーウェイ范植偉。
 こちらでも、彼の最新台湾映画出演作についてご紹介しましたっけ。

 ファン・チーウェイ范植偉はジェットトーン澤東とマネージメント契約を交わして、もう5年になるのだとか。27歳かあ。やっと主演ですよ、3分間の短編とはいえ。
 英語タイトルはやたら長いぞ。「I Travelled 9000 Kilometers To Give It To You」。
 「僕は9000キロを旅して君にこれをあげる」とでも訳せばいいのだろーか。

王家衛短編の1シーンより

 何と今回の脚本は、美術監督として名高いウィリアム・チャン張叔平叔父さんが手がけますよ。長年の親友をどしどしこき使ってくれますよねえ、王家衛ってば(^_^;)
 
 9000キロメートルの距離の感覚をかもし出すために、チーウェイくんは喜び勇んで飛行機に乗り香港に馳せ参じたとか。
 ……だけど画像では、明らかに列車に乗ってますよね。ミステリートレイン「2046」号?(^_^;)

ヒロインは、これもまた王家衛のミューズの一人、マギー・チョン張曼玉ではなく「晩9朝5」(94)で上半身ヌードも辞さず、大胆な性愛シーンを演じ台湾金馬奨では最優秀助演女優賞を得たチャン・ヨーリン張睿玲。「裏街の聖者/流氓醫生」(95)では大病院の看護師ながら、トニーの誘いに簡単に応じてベッドイン、リチャード・ギアのLD一緒に見てたり。「2046」でも、トニー扮する周慕雲の誘惑に応じて彼の部屋に入り、ベッドを激しくギシギシいわせあえぎまくって隣室のチャン・ツイィー章子怡を苛立たせた、あの台詞のないナイトクラブホステス役も演じました。ツイィーとの視線バトル、怖かったよね(^_^;) 
 今回は、ファンくんとの年齢差で「姉弟恋」なんて揶揄されています。でも思い返せば「恋する惑星」でも金城武クンは、ミステリアスな年上の大人の女・ブリジット・リン林青霞に興味津々で近づいてたし、「ブエノスアイレス」のチャン・チェンも、年上の男・トニー・レオンに興味津々だったし。「2046」のチャン・チェンも、年上の女カリーナ・ラウに恋焦がれてしまってたし、トニー・レオンは年齢不詳ながら姉のようにギャンブル指導するコン・リーになぜか心惹かれたし…。"無理めの年上"に憧れる青少年ってのは、王家衛の隠れたモチーフなんだよね。メインテーマは足フェチだけどね(爆)。

 まあ、誰が何をして誰に何をあげるにせよ、物語は映画祭実行委員会の規定では、映画館で発生しなければならず、3分間でどう9000キロメートルの距離を描くのか、2人の恋のてんまつはどうなるか、期待したいところです。

 5年前のファン・チーウェイ范植偉クンは「最愛の夏/黒暗之光」(99)「きらめきの季節/美麗時光」(01)などで将来を大いに嘱望され、王家衛が率いるジェットトーン・プロダクション澤東製作公司と10年間の長期マネージメント契約を結んでいました。カリーナ・ラウ劉嘉玲は彼の出演作を見て「昔のトニーを連想させるわ」とコメントして応援。当時の彼は自信満々に「トニー・レオンを目指して、並び立てるように頑張ります!」とコメントしていたそう。
 しかし待ってもまってもチャンスが来ず、ようやく「サウンド・オブ・カラー 地下鉄の恋」でトニー・レオンと少し共演できただけ。しかも王家衛は製作総指揮を務めただけで、監督は香港のジョー・マー馬偉豪さんでした。今回がファン・ジーワイくんにとって、初の王家衛作品主演となるのです。

 王家衛ネット追っかけを自認するもとはしさんも(●ェ●。)さんウォッチャーのgraceちゃんも他の皆さんも、そういうことだから安心したまえ、ハッハッハッハッ。

 …あれ、ちょっと待って。他の中華圏監督のニュースと異なり「無事に完成してフィルムを送付済み、5月20日の映画祭会場での上映を待つばかり」という話題じゃないみたいだな。

 安心するにはまだ早い、かもしんない。ハッハッハッハッ(ごまかし笑い)。
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2007年04月28日

小ネタあれこれ。

 世間様は「大型連休」開始だそうですが、nancixはこのン十年来、この時期こそが表稼業が超多忙…。本日も5月1〜3日もフル出勤です。むきーーーーっ
 なので、いつもの4日分の業務を休憩無しでこなして疲れ果てた本日は、小ネタをいくつか。

・ゴールデンウイークなので、と早めに出た「週刊文春」5月3・10日GW特大号、「阿川佐和子のこの人に会いたい」のチャン・ツイィー章子怡と阿川サンの対談目当てに買ってみた。
 阿川サンは「初恋の来た道」や「グリーン・デスティニー」「LOVERS」の話は聞いてくれていたが、「2046」の話は皆無。もちろんトニーのトの字も無し。
 ツイィーの中では「2046」は消したい過去なのか? 香港電影金像奨の最優秀主演女優賞ももらったのに…_| ̄|○ 阿川サンだって、トニーと対談したことあるのに……。

・そのチャン・ツイィー主演の「女帝(エンペラー)/夜宴」のイメージソングを"女王"松任谷由実が手がけたそうな。
 しかも書き下ろし曲ではなく、なぜかアルバムに収録されていなかった「人魚姫の夢」という在りモノの曲だとか…(ユーミンの公式サイトでは新曲と紹介されてるけど、未発表曲というべき?)。
 ユーミンといえば、そりゃ「ひこうき雲」「卒業写真」には随分とお世話になったし「♪どうしてどうーしてー 僕たちはー」をカラオケで歌ったことなど、おセンチな思い出もあるにはあるんですが(オフコース派で女性シンガーではどちらかといえば中島みゆき派で、暗くてわるかったな!と一人ですねてみる)、やはり「インファナル・アフェア」日本プレミアで、アンディ・ラウ、トニー・レオン、ケリー・チャン、エディソン・チャンが揃った記念すべき舞台挨拶途中にいきなり登場し、歌手仲間としてのアンディとの仲を見せつけ、アンディとトニーに熱狂する客席を何となく白けさせた印象がまだ尾を引いているんですが…。
 本当にほんとうに素朴な疑問ですが「女帝(エンペラー)」の客層とユーミン支持層って、重なるんですかぁ?
 「インファナル・アフェア」シリーズで「ワタシ、イメージソング歌うわっ!」とユーミンが言い出さなくて、本当によかった助かったと改めて胸をなでおろす…(-_-;)。

 このぶんではチョウ・ユンファ周潤發&コン・リー鞏俐&ジェイ・チョウ周杰倫(&いつも涙目のリウ・イェを忘れないで…)の「満城蓋帯黄金甲」も、日本公開時に音曲危うし。ジェイの歌、ぜひプッシュしてくだされー! 消さないでくだされー!

・神戸の花隈(はなくま)に長年住み「花隈隠者」と呼ばれたという、日本画家の村上華岳を取り上げるというのでテレビ大阪で「KIRIN ART GALLERY 美の巨人たち」をフルで見てみた。以前はエプソンがスポンサーだった気がするのに、いつの間にかKIRINに変わったのね。
 そして、エンディングで気が付いた。オープニング・テーマ曲「ビューティ・オブ・ジ・アース」は、あの「インファナル・アフェア」シリーズや「頭文字D」「傷ついた男たち」「SPL 狼よ静かに死ね/殺破狼」の音楽監督を務めた作曲家で音楽プロデューサーの、香港のコンフォート・チャン陳光栄先生その人だった!
 陳先生〜いつのまに日本のこんな仕事を請けてたんですかーーー! 「インファナル・アフェア」でのテレビ東京つながりですかー?
 プロフィールにイーキン・チェン鄭伊健や陳小春の名前が無いのがいまいち解せないんですが…。特に若き日のイーキンには、歌唱指導も相当なさったはずなのに…。
 とにかく日本との繋がりがあってよかったよかった。
 村上華岳については「製作は密室の祈り」という言葉が心に残りました。アン・リー李安監督も「色、戒」を編集しながら、祈っておられるのだろうか…。
 余談ですがどうも華岳の描く美人は、松本零士が描き続ける美女に似ているような気がします。付けまつ毛バチバチで映画「ドクトル・ジバゴ」(65)の薄幸のヒロイン、ララをベースにしたメーテルやクイーン・エメラルダスと、アルカイックスマイルのエイジアンビューティーとは、ちょっと違うようですが…。
 今回、華岳の有名な「裸婦図」が、実は西洋でよく描かれるモチーフ"レダと白鳥"を踏まえていて、裸婦の足元には実は白鳥を描こうとした下絵が残されているという逸話が紹介され、そうかやはり東西のミクスチャーで創り出された美女像だったのだなあ、と何となく勝手に納得した次第。ちなみに"レダと白鳥"の白鳥は、好色なゼウスの化身。無邪気な人妻にまんまと近づき誘惑し押し倒すために白鳥に化けるなんて、酷い神である。
やはりアジアには、美女の素足をちらっと見たせいで空から落っこちる仙人みたいな可愛い男の方が合ってる気がする…。

・25日ごろから、トニー・レオンの英語総合ファンサイト「tonyleung.org」が閲覧できなくなり、心配しております。
 この表示のされ方だと、利用してきたレンタルサーバーが突如サーバー運営事業を止めたとか、独自ドメイン利用継続料の払い込み手続きが遅れているとか、そういう事情ではないかと思えるのですが…。
 サイト管理人は米国在住の中華系アメリカンのキャリアウーマン(技術系のはず)、現在フォーラム管理を引き継いでおられる方は香港と海外を往復している有能なキャリアウーマンなもんで、両方とも超多忙なのは間違いなく。昨年のフォーラムのプログラムの、セキュリティ強化のためのバージョンアップ作業のために手こずってた時はともかく、何らかの理由でサイトを閉鎖するなら、きちんと事前に予告されるお二人のはずですし。
 来週になっても復活されないようなら、以前控えておいたメールアドレスに「どうされましたか?」というメールを送ってみようかと思いますが、アドレスが変わってたらお手上げだなあ…。
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posted by nancix at 23:55| Comment(2) | TrackBack(0) | トニー・レオン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月26日

「かちこみ!〜」こと「龍虎門」吹替版鑑賞

 昨夜は突然の残業指令で、字幕版の「かちこみ! ドラゴン・タイガー・ゲート」(以下、龍虎門 )を観ることが叶わず。
 やむなく代休の本日午後、吹き替え版を見てきました。神戸では上映が27日までなので。

 ……観客、4人(泣)。

 でも、映画開始前にロビーに置かれた液晶テレビで「傷だらけの男たち」予告編を堪能することができ、内心嬉し涙に暮れましたですよ。
 館内での予告編は、こないだもこの映画館で予告を見た"ターゲット一人に、殺し屋が殺到"という、香港ジョニー・トー映画のパクリのよーな西洋アクション映画と、某都知事の特攻隊映画のものだけで、がっかりでしたが…(岸恵子さん、やはりモンペ姿でもモダン過ぎます…)。

 さて「龍虎門」といえば、香港漫画之父…というより分業制コミック・プロダクション経営者兼実業家のトニー・ウォン・ユッロン黄玉郎氏(帳簿、決算書類などの偽造罪で入獄経験も有り)による35年来発行続行中の香港オリジナルコミックであり、いつ香港に行っても街角の雑誌スタンドで必ず薄っぺらいフルカラーの最新刊を売っていて、いわば米国のマーベルコミックスのようなもの。総合マンガ雑誌に連載されているわけではありません。
 その時々の明星をモデルに表紙を描く「古惑仔」シリーズは時々買ったものの、汗臭そうで絵柄がイマイチださくてやたら効果線だらけの「龍虎門」は、1冊も買ったことがありませんでしたよ。

 実はこの「龍虎門」、前身を「小流氓(小さなチンピラ)」と申しまして1970年創刊。主人公のウォン・シウフー王小虎と、柔道家でもある仲間のセッ・ハッロン石黒龍は14歳、兄のウォン・シウロン王小龍は17歳という設定だったそうです。社会の底辺であえぐ小市民の味方をし、強きをくじき弱気を助ける義侠心あふれるチンピラたちを描いた初期の絵柄は「龍虎門非官方網(アンオフィシャルサイト)」で見ることができます。

 たとえばこんな絵柄だった様子。
初期コミック龍虎門

 ……手塚治虫や石森章太郎というより、貸本漫画の丸っこい絵柄だ…_| ̄|○。
 ……キャラクターは全員、ブーツカットじゃなくて、パンタロンだ…しかも色使いがサイケ…_| ̄|○_| ̄|○。

 そして驚いたことに、主人公の王小虎は、家族を探しに中国大陸から香港にやって来た中国人という設定なのです。
 当時の香港なら、"大陸から来た貧乏人、田舎者"と差別される対象、いじめの対象になって不思議ではない設定です。そんな彼は四小将と呼ばれる少年らと出会い、闘いを通じて仲間となっていく。映画版でアンガールズが吹き替えなければ誰も気にも留めなかったであろう、メガネ君や光頭星クンらが四小将です。
 そこに悪人が次々と現れ、彼らを窮地に追い込むが必ず逆襲して死闘の末に最後には勝つ、とまあ、少年ジャンプやヤングジャンプやヤングマガジンで延々と連載を続けているあのコミックやこのマンガみたいなもので。
 さらに意外なことに、強大な敵役の「チュン(くさかんむりに全)灣十五狼」の首領、大狼王は実は、日本で最も勢力あるヤクザ組織Y…じゃなくて日本の犯罪邪教集団「羅刹教」の流れを汲む者であったのです。そこで主人公たちは、なんと香港を飛び出して日本に"遠征"するんですよ。Gメン'75の丹波哲郎御大に協力してもらったんでしょうかそれともインターポールに?

 当時の物語で三大悪役の一人とされたのが、羅刹教の教主・火雲邪神――そうです、吹替版で「シブミ」と呼ばれていた、あのマスクにマントの怪人だったのです!

 ……ん? すると、あのシブミは日本人か! 日本ヤクザなのか?

 龍虎門の面々と火雲邪神の死闘は、なんと200数冊を超えてもまだ決着がつかず、さらに火雲邪神と組む強敵邪教集団が現れます。それこそが韓国白蓮教

 白蓮五魔と呼ばれる魔人の一人が、実は火雲邪神の父親であり、白蓮教教主の東方無敵なんてのも出現………って、あれ? 白蓮教って、中国に南宋代から清代まで存在した宗教じゃなかったっけ。確か「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱」に出て来たよーな。それに東方無敵……。金庸の武侠小説「笑傲江湖」の日月教教主・東方不敗からパクったな! 「機動武闘伝Gガンダム」のマスターアジアも東方不敗だっけな……(^_^;)

 白蓮教を倒し終えると、主人公の王小虎と石黒龍たちは再び日本で火雲邪神を追い、そこでまたもんのすごく邪悪な陳傲雲(王小龍を殺してしまうほど!)という敵役に遭遇し、彼を追って一同は今度はタイへ……。
 陳との死闘のなかで、王小虎は「降龍十八腿」という必殺技を繰り出し、さらに石黒龍が「摧心錐」という必殺技で追い討ちをかけ、ついに彼らは兄貴分の仇を討つのです!!!!!

 とまあ、キリが無いほどあちこちに行っては、風を吹かせ雷を落とし海を荒れさせ土埃を舞い上げて、彼らは闘い続けるわけですね。環境破壊ハンターイ。地球温暖化を防ぐにはLOVE&PEACEで彼らの死闘を止めよう! おーーっ!

 ……まあとにかく。

 その間に、丸っこいキャラクターだった王小虎らはどんどん劇画チックになり、香港における池上遼一ブーム(「クライング・フリーマン」「傷追い人」など)にも多大な影響を受け、まさにドニー・イェン甄子丹兄貴やニコラス・チェー謝霆鋒、ショーン・ユー余文楽らのようなランニングシャツやTシャツ+青ジーンズが真によく似合う胸板の厚い足長の……。
 もとい、キャラクターに似せてドニー、ニコ、ショーンが造型されたんでしたっけ。
「龍虎門」海外用ポスター
 Adapted From the most popular Hongkong Mangaですよ!
 「Manga」がすっかり世界に通用する英単語の一つに…天上の手塚治虫先生がお知りになったら、何とおっしゃるか…(ハラハラと涙)。

原作のタイガー王小虎
 こちら↑が最近の原作の王小虎。
 髪型…パーマかけてるのか?
 ニコラスバージョンの方が兄と似ているんじゃないかな。

原作のドラゴン王小龍
 兄の王小龍がこちら↑。ドニーさん、かなり似せてます。雰囲気出してます。

原作のターボ石黒龍
 金髪なだけで、ショーンバージョンとは似ても似つかない、原作の石黒龍。
 
 もともと香港アクション映画は、劇画やアニメ、ゲームという日本の誇るサブカルチャーと、すこぶる相性がよろしい。
 日本の劇画「クライング・フリーマン」も日本ではOVAとしてアニメにしかできなかったけど香港で「紅場飛龍」「浪漫殺手自由人」(90)など映画化されたし、
 四大天王(レオン・ライ黎明本人は除く)が売り物だった禁断のカプ○ン無許可学園映画化「超級学校覇王」(94)も、実に楽しかった。カ○コンによるジャン=クロード・ヴァン・ダムやラウル・ジュリア、カイリー・ミノーグまで出演の実写映画より、よっぽど。
 ジャッキー・チェン成龍も「シティハンター/都市獵人」(92)で、香にハンマーで追いかけられる冴羽遼のギャグシーンまで嬉々として再現してたしね。(悪乗りしたのか例のゲームの春麗コスプレまでやっちゃうジャッキーのこの珍作、シティハンターファンにもジャッキーファンにも不評ですが…)
 「欲望の街 古惑仔」シリーズ第1作目も、イーキン・チェン鄭伊健や陳小春ら実写キャラのアップが一瞬にして劇画の止め絵になるところで、香港の観客らは「おおっ」と歓声を上げていましたよ。nancixは思わず拍手しそうになったくらいです。
 荒唐無稽なキャラクター造型も俳優たちが大真面目に真剣に再現してくれるところ、劇画原作だからってミョーにツボの違うところで誇張しすぎた演出をしたり、物語に手を抜いたりしないところが、日本の凡百のコミックスの映画化とは異なるんでしょうね。「どろろ」とはワケが違うのだよ、ワケが。
 もっとも日本でも「のだめカンタービレ」など、「少林サッカー」以降、大真面目に抵抗無しにマンガの1シーンを再現してくれる世代の俳優らが出てきましたから、今後に期待ですが…(一応「ゲゲゲの鬼太郎」は観に行く)。

 まして、もうあなた方は存在自体がアニメ美形キャラそのものよ!と言いたいニコラス&ショーン、
 トニー・レオンと同い年でその引き締まった体型維持できてそこまで動けるって、凄い努力してるんですね…と涙しそうになるド兄さん…いやドニー兄貴ですもの。

 アンガールズだの某テレビ局アナウンサーだのアゲアゲヌード着ぐるみシンガーだの大嫌いなK田ボクサーを投入しなくたって、こちとら楽しんでやるわい!と、日本での宣伝戦略にゲンナリでありまして、こんなに観に行くのが遅れたわけですが。

 本日は残念ながら、吹き替え版でしか鑑賞できませんでしたが、けっこうこれも堪能できましたよ。
 「HERO 英雄」では残剣さまの声、「花様年華」で周慕雲役を担当した小杉十郎太さんが、弟の王小虎(タイガー・ウォン)から実質主役を奪ったも同然の王小龍(ドラゴン・ウォン)担当。
 小杉さんの重低音がまことに、ドニー兄貴のしなやかなのにパワフルな必殺技と、ニヒルな「恋というのじゃないけれど…私は抱かれてみたかった…」の男と女の複雑な心理にふさわしく。
 小杉さんの声だと、ドニー兄貴はあまりカンフー・ナルシストっぽく聞こえないんですよねー。いやもうこれだけカッコよくて声渋いんだから、多少の自信は有って当然でしょう! ブルース・リー李小龍以上に「いらっさーーーい」ポーズを繰り返し取っても許されるでしょうマトリックスのキアヌよりは!!!と思えてしまうのです。

 ニコラスとショーンの声は、まさにアニメキャラ声。いかにもって感じで、まあ合ってると思いますです。タイガーって正義漢で兄貴分としてリーダーシップ取れるキャラ、実は「龍虎門」の正統な後継者の一人…ってだけで、従来のアニメ主人公と同じく個性はないんだよねー。そりゃターボ・節句…じゃなくてセック(ほんとは石だからセッで、クは発音しない)の方が屈折があって紆余曲折があって、演じるには面白い個性的キャラだと思う。続編ではぜひともニコ&ショーンの個性の違いとそれでも力を合わせる男の友情やましいものは何もない!(でもちょっぴりあるかもしんない…)の意気に感じるところを掘り下げて描いてほしいっす!(ダメ?)

 眞鍋かをりさん、意外にあの気丈ながら、しんねりむっつりした薄幸の美女の羅刹女ことローザ役に合ってました。
 ドン・ジェ童潔ちゃんだと、ちょっと違うんだけどなあと心配してたんですが。

 上海電影集團公司、北京保利博納電影發行公司、香港のレイモンド・ウォン黄百鳴が率いる東方電影發行有限公司の中港合作、なので、中国ロケもかなりあります。

 物語の骨格は、nancixが家族が川の字になって寝転んでテレビで見ていた頃のジャッキー・チェンほかのカンフー映画のセオリー=お約束を、きちんと踏襲してましたよね。
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posted by nancix at 23:55| Comment(4) | TrackBack(3) | 香港映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月25日

 「色、戒」はヴェネチア国際映画祭でお披露目か

 アン・リー李安監督はただいま、ニューヨークで「色、戒」のポストプロダクション(編集・映像処理作業)の真っ最中。もしも支障が何もなければ、9月開催(正確には8月29日〜9月8日予定)の第64回ヴェネチア国際映画祭に出品し、その後9月28日に中国・香港・台湾と米国で同時上映!と、台湾の「総合新聞網」が本日報じました!

 もしも映画祭で好評なら、全力で来年のゴールデン・グローブ賞とアカデミー賞ノミネートを目指すとのことで、ももももしやトニー・レオン梁朝偉が、世界の名だたる男優たちとオスカーを競うなんてことは…? いやいや、外国語映画賞にノミネートされるだけでもしゅごい、しゅごーーい!

 2月に上海でクランクアップした「色、戒」ですが、アン・リー監督はすぐにニューヨークの勝手知ったる編集室にこもって編集作業を開始。2ヶ月余りで第一編集バージョンを完成させなければならないとか。そこで、トニー・レオン、ジョアン・チェン陳沖、 タン・ウェイ湯唯、ワン・リーホン王力宏らに、来月アフレコ作業に参加するために時間を作るように、すでに通知したそうです。

 ……来月? 5月?

 「赤壁」撮影に、トニーが遅れて加わるのも、5月初旬とか報じられてるのに?

 大変です(泣)。分身の術を使うしかないのでしょうか、トニーさん。
 いっそアン・リー監督が「赤壁」撮影場所の近くにレコーディングルームを築城して……いやいや、木下藤吉郎(豊臣秀吉)の一夜城じゃないんだから…。

 アン・リー監督は完成までとにかく地味に、情報を出さないで慎重に作業を進めているのですが、簡潔な短編小説を素材にしている割りには映画は2時間前後の長さになる見通しとのこと。

 「グリーン・デスティニー」以来7年ぶりのアン・リー監督による中国語映画とあって、世界中の映画人が興味しんしん。イタリアのヴェネチア国際映画祭とローマ映画祭の2大映画祭がすでにこの「色、戒」の上映を打診しており、なかでもヴェネチア映画祭の名物ディレクター、マルコ・ミュレール氏(2004年からディレクターに就任、マーケット機能の充実を図る)が、積極的に「色、戒」を招請しているそうです。何しろアン・リー監督の前作「ブロークバック・マウンテン」は、第62回(05)ヴェネチア国際映画祭で最高栄誉の金獅子賞を獲得していますから、「色、戒」がヴェネチアを選ぶ確率はかなり高いんだとか。トニーにとっても「悲情城市」が第46回(89年)の同映画祭で金獅子賞に輝き、一躍国際スターの仲間入りするきっかけになった、ゆかりある映画祭ですしね…。

 ただ気になるのは2006年の第63回で、中国のジャ・ジャンクー監督作品「長江哀歌/三峡好人」(7月7日シャンテシネなどで公開予定)が金獅子賞を受賞していること。2年連続で中国語映画を選んでくれるのかいな、と不安がよぎります。コンペ部門に出品されるのか、マーケットで世界各国に幅広く売るといいよという招請なのか…続報を待ちたいです。
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2007年04月23日

出演の中国女優が語る「色、戒」撮影現場

 さて、ヴィヴィアン・ウー郎君梅ら、現代中国とハリウッドのはざまでもうまくやっている華人映画人もいるんだなと納得したところで、アン・リー李安監督の最新作「色、戒」撮影現場を経験した中国女優・スー・ヤン蘇岩さんの談話を、ネットの「TOM 娯楽」で見つけたので、ちょっとご紹介。
 残念ながら、彼女がトニー・レオン梁朝偉と絡むシーンはなかったのかな…談話にトニーは出てきません、あしからず。

 このスー・ヤン蘇岩さん、サミー・チェン鄭秀文とレオン・カーファイ梁家輝、フー・ジュン胡軍出演の「長恨歌」(未、東京国際映画祭で上映)にも、ヒロインの女学校時代からの親友役・蒋麗莉役で出演した中国女優です。nancixの目から見ても、劇中の彼女はかなり当時の上海女性の雰囲気を醸し出していて好演だったと思えました。
「長恨歌」での蘇岩と梁家輝
 上海の女学生に扮した蘇岩さんと、レオンはレオンでもイエテルの方のレオン・カーファイ梁家輝。
 蘇岩さんがとっても小顔に見えま〜す。

 実際、この映画での彼女は高く評価され、昨年は「長恨歌」によって第25回香港電影金像奬と、第12回香港電影評論学会大賞では最優秀助演女優賞にノミネートされました。「長恨歌」原作者の女性作家、ワン・アンイー王安憶には演技をとても気に入られ、彼女の書いた本を送ってもらったとか。米国の雑誌「Variety」でも紹介されたことがあるそうです。

 うーん、でも自分でちゃんと書いているというblog「三岩両語BLOG」で、ほとんどスッピン!の彼女を見ると……化粧映えするタイプなのかなあ、と思ったり。
 9月5日生まれというから、現在31歳?には、とても見えない若々しさだけど。
 
 山東省濟南市生まれの彼女は、山東藝術學院戲劇繋表演本科に在学中の93年に、18歳になったばかりで学校推薦を得て、チャン・イーモウ張藝謀監督の「活きる/活着」(94)に、看護師役で出演したこともあります。その後、無事に山東藝術學院を卒業。中国のテレビドラマで活躍すると同時に「愁眉笑臉」(98)「相伴永遠」(2000)など、数本の中国映画に出演してきて、順調にキャリアを積んだ女優なのです。
 彼女が最近出演した映画「結婚七年」(07)は、オーストラリアの映画祭(ブリスベン国際映画祭か?)に出品されたそうです。

 テレビドラマ版「舞台姉妹」の出演契約をした後だったために、彼女が 「色、戒」の撮影に参加できたのは、わずか10日間のみ。しかし彼女は他の映画撮影よりもずっと疲れた、と話します。

 「なぜなら、アン・リー監督の要求は非常に厳格なもので、細部にわたってとても苛烈な要求をされました。ですから私たちはみんな、いいかげんに済ませる勇気はとても出なかったのです。
 この映画では、ヘアメイクの時間がとても長かったんです。毎日3、4時間はかかりました。俳優の造型の上では、アン・リー監督は何も目新しいような変化は起こさず、ただ前世紀の30年代オールド上海の感覚を再現しようと努力したのです」

 ハリウッドでも有名な監督が今回とった撮影方法について、蘇岩はこうも語ります。
 「今回、アン・リー監督は、彼がハリウッドでも組んできたスタッフを連れて来ていました。何が(中国映画界での撮影と)変わったかというと、仕事への態度です。まずみんな非常に真剣でした。しかし一緒にいる間の雰囲気はなごやかで、打ち解けたものでした。普段、撮影のない時間には、スタッフのうちの米国人の録音技師がヨガの本を読むのが好きで、私も一緒にヨガの練習に熱中したんです。私はヨガのポーズをして彼らに見せたんですよ。みんなは仕事上でも互いに励まし合っていました。アン・リー監督は、俳優に演技について意見を言うときには、いつも細い穏やかな声で話すんです。でも彼の語気はしっかりとしていて、意見を堅持します」。

 記者に役柄の決定について尋ねられると、彼女はこう応えました。「『色、戒』のなかでは私の役は出番がとても少ないのです。当時、(所属)会社は(この映画への出演を)少し躊躇していました。いまの私の状態なら、1作の映画のなかで大黒柱的な役を演じることもできるからです。でも最終的に私はやはり、参加することを選びました。主な原因は監督にあります。私自身、非常にアン・リー李安監督が好きだったのです。今回は彼と一緒に撮影ができる機会を得られ、彼の仕事方法を体感することができ、仕事上で大きな収穫を得られました」。

 10日間の短い期間でしたが、彼女は「撮影を通して、私にはやり遂げられたものがあった」と断言します。「アン・リー監督の仕事中の状態が、深くふかく私に影響したのです。その上彼は、私個人に対しても助けてくれ、演技の指導もしてくれ、私にとって収穫はとても大きかったです。ある日などは私一人を特別に残し、私に演技について語ってくれました。それは私自身にとっては、とても大事で重要なことだったのです」。
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2007年04月22日

お買い物ユンファと東西映画界事情

 とりあえず、突然長いオフタイムが取れてプレッシャーから解放された気分なのか、
 夜7時ごろ、灰色のスポーツウェアに身を包みスニーカーを履きキャップを被った、完全な"休日のパパ"スタイル(*^^*)で、ユンファ兄貴は一人でぶらぶらと香港の九龍城(かなり下町の住宅街)の市場に姿を現しました。
 彼は市場の常連客なので、各店舗の店主も一般市民も「發哥(ユンファ兄貴!)」と、気軽に呼びかけていたといいます。
買い物中ユンファ
 香港の街中でお買い物するチョウ・ユンファ周潤發兄貴。

 香港で見た「満城蓋帯黄金甲」では(……老けたなぁ…(T_T)でもよくぞここまで、自己チューで歪んだ心の帝王の役作りをしたなあ)と内心涙しつつ喝采したものですが、すっかり若返って見える…。

 香港市民は80%の敬意と20%の好奇心で、彼を眺めていたようですよ。中には市場に入る前のユンファ兄貴に、自分の携帯電話カメラをかざして「2ショット写真お願いします!」と頼む市民も。ユンファは笑顔で応え、自分でその市民の電話を手に取り、ふざけて自分を撮影したりしていたそう。
 また子どもが「サインくだしゃい」と頼むと、ユンファ兄貴は気さくに応え「勉強、頑張るんだぞ!」と子どもに言い聞かせてから、市場に入ったのでした。

 ユンファ兄貴はまずは魚屋に向かい、エビやカニ類を1袋買いました。店主が生きたカニを調理している間、彼は外の雑貨店にも入り、海鮮料理に使う調味料を調達。また顔馴染みの店主や常連客と冗談を言い合ったりして立ち話を続けたのでした。
 まだカニの調理が終わらないので、ユンファ兄貴は店の隣の惣菜屋台を覗き、店頭で調理中の各種の煮物や炒め物の香ばしい香りを嗅いでしばし楽しみました。そして1箱16香港ドルの惣菜を二種類選び、2箱で30ドルにしてもらってアツアツをお持ち帰り。代金を払う前に店主と値引きの掛け合いをしましたが、もちろん店主はユンファ兄貴が冗談半分で「まけてくれー」と頼んでいるのを解っていて、2箱に目一杯惣菜を詰めてやり、彼が自宅に帰ってゆっくりと食事できるように取り計らったのでした。
鼻くんくんユンファ

 ユンファ兄貴の食欲旺盛なこと、また街角でフランクに話しては笑っていたことで、取材陣は彼が最近の一連の騒動に少しも影響を受けず、人生を笑って楽しく過ごしていることを悟った、と書いてありますが、意識的なデモンストレーションなのでしょうか…? 明らかに芸能記者に尾行され撮影されているのに気づいてますが。

 そしてこの海鮮の手料理と惣菜、夫人と二人で食べたんでしょうか…?

 こんなフランクでゴーイング・マイ・ウェイで庶民的なユンファ兄貴が、なぜ「赤壁」契約に対して強硬になり一方的に悪者にされるハメになったのか…本当に合点がいかない(泣)。

 匿名スタッフが語ったという、契約条件のなかに「撮影現場ではウー監督と台詞担当者以外は一切、ユンファと口を利くな。違反した時はすぐに降板する」なんて条件が本当にあったのか誇張が過ぎるのか解りませんが、誰も口を利いてくれない、きけない職場なんて楽しいですか? よほど「満城蓋帯黄金甲」(日本公開予定)の撮影現場で何かあったんでしょうか。持ち前のサービス精神で冗談口を叩いたら現場に居合わせた誰かから漏れ、芸能記者がそれっとばかりに悪く書きたてたんでしょうか…?

 ところで、華商報の記者はハリウッドと中国映画の両方にまたがって仕事をしてきた、事情通の何人かに今回の件にちなんだインタビューを敢行しています。東西合作の現在がわかりちょっと興味深かったので、はしょってご紹介。

 インタビューされた一人は、懐かしの女優ヴィヴィアン・ウー郎君梅。「ラスト・エンペラー」で清朝最後の皇帝・愛新覚羅溥儀から離れていく、泣きそうな顔の第二夫人を演じましたね。その後彼女は渡米して「ミュータント・ニンジャ・タートルズ3」「天と地と」(93)などに出た後、「ジョイ・ラック・クラブ」「宋家の三姉妹」(97)のような文芸作品にも出演。「宋家の三姉妹」以後、中国映画界での仕事に重点を置き始めたとのこと。最新作は29日から公開予定の米中合作映画「紅美麗/Shanghai Red」(07)で、ドラマ「デスペラートな妻たち」でヒロインの一人スーザンの元夫役を演じたリチャード・バージと、香港のケニー・B鍾鎭濤と共演。監督はOscar L. Costo。ヴィヴィアンはこの映画の製作プロデューサーも務めています。
ヴィヴィアン・ウーとリチャード・バージ

 ヴィヴィアンによると「紅美麗」もハリウッドスタイルで製作・撮影し、どのキャストもハリウッド俳優と同じ待遇だった、またハリウッドから上海にやって来たCosto監督も、撮影監督らも、撮影チームもハリウッドの標準的な映画撮影時と同じ扱いだったといいます。

 また記者はヴィヴィアンに紹介され、この作品の別のプロデューサー、台湾出身で現在は北京で仕事をしているスン・ワイクォン孫維均にも電話インタビューしています。
 ヴィヴィアン以上に業界に詳しい孫維均によると、俳優へのギャラの支払いは、ハリウッドでも出演契約を交わした後に、支払いを開始します。まずはギャラの2割を手付金とします。俳優が撮影を始めてから、またギャラの3割を支払います。撮影が峠を越し半分辺りまで撮り終わった時に、さらに3割を払います。撮影が無事に終了した後、最後の2割を支払うのです。
 もしもユンファ側が「ギャラを一括払いで、撮影開始前に支払ってくれ」と要求したとすれば「それはユンファ側の製作チームに対する不信の表れでしかない、普通は俳優がそのような要求をするはずがない」と孫維均は言うのです。映画撮影には莫大な資金が動きます。俳優が撮影前にそのような多額のギャラを取ってしまえば、映画撮影に大きな影響を及ぼすのです。

 またユンファが「満城蓋帯黄金甲」で、出資会社の北京新画面影業有限公司社長のチャン・ウェイピン張偉平プロデューサー(「HERO/英雄」でも製作総指揮したんですね…忘れてた)と組んだとき、張偉平はユンファが宿泊地(ホテル)を出発した時間からを就業時間としてギャラ請求したことに、とても不満を抱いたと報じられています。
張偉平と張藝謀
 長年の盟友、チャン・イーモウ張藝謀監督と、病院薬剤師から不動産投資や航空、食品業などで成功し、映画製作に転じた経歴を持つ張偉平です。

 孫維均が記者に説明したところによると、ハリウッド基準では、俳優の1日の就業時間は8時間が標準で、また週休2日制なのだそうです。しかし一般的に言って、この俳優の「就業時間」は楽屋やメイクルームに入ってからで計算されます。宿泊地から計算し始めるのは、不合理といえないだろうかと、記者は疑念を明らかにしています。
 トニーとマギー・チャン張曼玉が「HERO/英雄」撮影で、ロケ地まで自転車で仲よく"通勤"していた時間は、まさか就業時間とはいえないでしょう…。もしも俳優の宿泊地がスタジオやロケ現場から車で2時間離れているなら、その移動中の2時間まで就業時間に含められるものなのでしょうか?
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posted by nancix at 16:03| Comment(0) | TrackBack(0) | アジア映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月21日

やっと帰国、楊麗娟。

 香港電影金像奨の前後も、まだ香港にいたんですね…。

 不仲な両親の口論から逃避するようにアンディ・ラウ劉徳華に耽溺し、学校を中途退学し自宅に引きこもり、仕事にもつかないでファンレターばかり書いていたという中国・蘭州の女性ファン、楊麗娟とその母のことです。
 4月12日に父親の遺体を引き取り火葬にし、号泣しながら簡単な葬儀も済ませた2人。「アンディ・ラウに二人きりで会って1時間半は話し合うこと、サイン入りポスターをもらうこと、アンディに父の遺灰の前でぬかずいてもらうこと」の3カ条を実現しないうちは、絶対に香港から離れないと言い張っていたようです。
 しかし、中国人民として香港滞在を許される期間は、虚しく過ぎ去りました…。

 4月20日、母娘は荷造りをして、香港で自殺した父の遺灰を大事に抱き、サムソイポー深水[ミ歩]の安宿「銀星賓館」を引き払い、ある新聞社(宿泊代も出したという廣州日報か)がレンタルした自動車に乗って、中国行きの汽車の出るホンハム紅碪カ駅に向かいました。某新聞記者の付き添いで香港からまずシンセン深[土川]に汽車で入り、また安宿を探して一泊し、飛行機に搭乗して故郷の蘭州に向かうのです。
 香港入りしたときとほとんど同じ服装の母娘(その茶色いニットセーター、暑くないのか…?)はホンハム駅ロビーで、香港滞在中、連日のように群がりぞろぞろくっついてきた報道陣に手を振っていたといいます。無理難題もさんざん言って来たし弁当を投げつけたり、食べかけのモノを記者に向かって吐き散らしたりもしたけど、いざ別離となると、情が移ったんでしょうかね…。
 しかし、故郷にはすでに住み慣れた自宅はなく、あるのは借金の山ばかり。今後の生活のめどは何ひとつ立っておらず、帰国の飛行機代2000人民元も、ある玄学家の援助に頼ったといいます。どこまでも他人のお情けにすがり行き当たりばったりの母娘です。

 何はともあれ、この物騒なご時世ですから、アンディが無事でよかった。
 母娘が生きるか死ぬかの瀬戸際に自分たちを演出しないでよかった。

 蘭州に戻れば、だんだんメディアからの取材申し込みも減り、いっそう精神的支柱であった父親の不在が身にしみて感じられるでしょうが、
 公共機関の適切な援助を得て、生活を立て直せるように、単純労働でもいいから仕事に就いて借金を少しずつでも自力で返していけるよう、祈るしかありません。
 
 アンディだって、中国甘肅省瓜州縣の山奥のロケ地で厳戒態勢のスタッフに守られ、盗み撮りしようとあがく大勢のパパラッチらに呆れながらも、撮影に打ち込んでいるんだしね…。
posted by nancix at 00:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 香港映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月20日

「傷城」、マスコミ試写会24日から開始

 エイベックス・エンタテインメントからプレス関係者に、以下のような案内文が出たそうです。(一部略)
 マスコミ試写は、4月24日から6月22日まで。
 アカデミー賞最優秀作品賞受賞作『ディパーテッド』に続きハリウッドでリメイク決定!

 『インファナル・アフェア』シリーズの監督・スタッフと、『インファナル・アフェア』『HERO』のトニー・レオン、『LOVERS』の金城武主演、世界待望の豪華コラボレーションで放つ最新作。
 すでにレオナルド・ディカプリオ主演でハリウッドでリメイクが決定した超話題作がいよいよ日本上陸!


─傷ついた二人に愛を呼び戻した、殺人事件。─

 すべての点が線で結ばれたとき?真犯人の本当の目的が何かを知ることとなる。
 過去に深い傷を負ったベテラン刑事ヘイ(トニー・レオン)。ヘイの元部下で恋人を自殺へと追い込んでしまった私立探偵ボン(金城武)。運命は、ふたりの男たちにさらなる深い傷を生み出していく。ヘイの愛する妻の父親が惨殺されてしまうのだ。捜査線上に揚げられたアリバイは証明され、あらゆる動機や目撃者はあと少しのところで完璧に消されていくのだった・・・。

監督:アンドリュー・ラウ/アラン・マック
   『インファナル・アフェア』シリーズ
出演:トニー・レオン 『HERO』『インファナル・アフェア』/
   金城 武 『LOVERS』『ウィンター・ソング』/
   スー・チー 『トランス・ポーター』/
   シュー・ジンレイ 『最後の恋、初めての恋』

 2006年/香港映画/1時間51分/35mm/カラー/シネマスコープ/ドルビーSRD/
 主題歌:「Secret」浜崎あゆみ(avex trax)/サントラ:エイベックス・エンタテインメント/配給:エイベックス・エンタテインメント

7月7日(土)よりみゆき座ほかにて全国ロードショー
 このリリース製作中には、まだ「赤壁」がどうなるか決まっていなかったのかも、ですね。
 で、来日プロモーションの有無ですが……かなり難しいかもしれない…。
 でもでも、どうせ「赤壁」にも出資しているエイベックスグループなんだし、ジョン・ウー監督に懇願して、トニーと金城クンを揃えて拉致してきてほしい!
 「2人揃って来日プロモさせないと、資金の一部を引き揚げるぞー!」なんて…いやいやいや。
 「2人揃って来日プロモさせないと、日本で『赤壁』見てやんないぞー!」とファンが嘆願書をジョン・ウーさんに宛てて書くか…?

 でないと、某エンディング・テーマ歌手がプレミア試写会でミニライブを決行、エンディング・テーマを歌って某企業社長と並んで花束贈呈があって、ハイ、プロモーションはおしまい、ってなことになりそうで、大変たいへん不安です…。
posted by nancix at 20:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 「傷城」特集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

トニーの義理人情に感極まるジョン・ウー

 前回の後半は素人考えの類推を書き連ねましたが(真実だと錯覚しないように)、今回は台北発の記事ですよ。
 この唐在揚記者は、ジョン・ウー呉宇森監督に電話ででもインタビューできたのでしょうか。ジョン・ウーが語る、トニー復帰劇の一幕です。ちょっと感動して涙ぐんでしまったのは、美談に弱すぎますかね?

トニー・レオンは義理と人情に感じて助けに来て、ジョン・ウーを感動させた
 【聯合晩報/唐在揚/台北報道】

 一ヶ月前、映画スターのトニー・レオンは体調不良と言語の問題から「赤壁」の諸葛亮孔明役を自ら降板し、映画ファンの一記者を愕然とさせた。1ヶ月後、同じ要素はまだ存在するにも関わらず、20数年の旧友であるジョン・ウー呉宇森の苦境を助けようと、トニーは毅然として義理と人情を携え「赤壁」製作チームに戻ってきた!
 ジョン・ウーは感極まってこう言う。抜刀して助けるのは衝動的な行為であり感性からでもある。彼は本当に、外見は理性的で冷静なトニー・レオンが、肝腎かなめな時には勇敢に身を挺してくれるとは思わなかった、たいへん感謝している、と。
喜びのウーさん(資料写真)

 今回の「チョウ・ユンファ事件」に比べ、1ヶ月前にトニー・レオンが「赤壁」出演を辞退した時、ジョン・ウーとテレンス・チャンは一言もコメントしなかった。なぜなら彼の出演辞退は金銭に関係なく、名利に関係なく、さらに前代未聞の厳しい契約条件でもなく、完全に、彼が「アン・リー李安監督の「色、戒」を撮影し終えたところで心身ともに疲れており、自分の演技表現がジョン・ウーの期待に沿えるものではないかもしれないと心配なため、出演を辞退させてほしい、製作チームに彼よりもさらに適した人材を見つけてほしい」と願ったからだった。

 トニー・レオンの辞退は「赤壁」に相当なショックを与えた。しかしジョン・ウーはとても理解していて、いささかもとがめようとはしなかった。ひとしきりの電話のやりとりはトニー・レオンをとても感動させた。その20数年来のよしみのある旧友の貴重な思いやりに、当時のトニー・レオンはこう言ったのだ。「監督、次には、僕は絶対にあなたと組みますよ」。その言葉が一ヵ月後に実現するとは思わずに。

 ジョン・ウーは「チョウ・ユンファ事件」に対して何もコメントすることはなかったが、「赤壁」製作チームの誰もが、彼がとても心痛を抱えていることを感じていた。この事件により「赤壁」は空前の危機と圧力にさらされたからだ。このとき、ジョン・ウーはふとトニー・レオンを思い、再び電話をかけた。電話が繋がったその時、トニーはウーが思ってもみなかったことを言ったのだ。
「監督、僕は戻ってあなたを助けますよ!」
「契約内容は問題じゃない、ギャラも問題じゃない、僕らはまず撮り終えてからまた相談しましょうよ!」

 このとき、ジョン・ウーは感動のわななきが止まらなかった。20数年来の旧友の義理と人情が、危機を3日足らずの時間で完全に解消させたのだ。

 ジョン・ウーは言った。この3日間の感情の起伏はとても巨大で、"朋友"に対するさらに深い一層があることを彼に体得させたと。種々のそれらはいずれも"会うは別れの始まり、別れは会うの始まり"の「赤壁」の中に溶け込んでいて、まさにかつての「男たちの挽歌」(86)のようで、当時の彼が台湾にいたときの心情の描写を反映していたのだ。(※註 「男たちの挽歌」撮影前のジョン・ウーは、数年のお蔵入りを余儀なくされた「黄昏戦士=ソルジャー・ドッグス/英雄無涙」を作った責任を問われてゴールデン・ハーベスト社を退職、3年間シネマ・シティ台湾支社の製作部長として不遇の時を過ごした。その失意の彼にマークのように「巻き返そう!」と誘い、励ましたのが、後に「電影工作室(フィルム・ワーク・ショップ)」を創立しジョン・ウーを迎え「男たちの挽歌」1、2を共に製作したツイ・ハーク徐克である)
 
 両岸三地(中国、台湾、香港)の映画ファンは、トニー・レオンが肝腎なときに「赤壁」に戻ったことに対し、高く肯定している。このような朋友の義が昨今の社会で見られることは、すでにとても少なくなった。中国の多くのサイトで調査したところ、最高で60%のネチズンがトニーが周瑜を演じるのが最も適している、彼と「小喬」林志玲が最も似合いだと感じているのだ。

 …………。
 最後の段落の「6割がトニーが周瑜役に最も適していると考えている」というのは、そうかぁ? ダニエル・ンー呉彦祖やホァン・シャオミン黄暁明の方がネチズンには…と眉につばをつけないでもないですが、そろそろ眉がベトベトになりそうだし。

 ここは素直に、ウーさんよかったね、今後もトニーとの友情を大事にお願いしますと喜んでおくとします。

 それにしても、トニー恐るべし。
 我々女性ファンのみならず、ウー監督までも完陥ちさせようとは…(そういうわけではない)。
 電話が繋がった途端、すかさずあんなこと言われたら、ウー監督だって感激で泣きますよ。うまい、人心を捉えるのが真に巧みだ。いつから君はそんなにそんなに、どこで誰に習ったんだーーっ。
 母さんはおまえをそんなふうに育てた覚えは……ありますか、トニーママ?

 ってことは、そうか、ウー監督はトニーの直通携帯電話の番号を知ってるんだな…( ..)φメモメモ…。
 

2007年04月19日

トニーは「赤壁」周瑜、ユンファは孫文に?

 今朝の香港・台湾ニュースサイトでも、トニー・レオン梁朝偉が改めて「赤壁」に加わることが報道されました。
 「周瑜役」と断言するところもあれば、台湾「総合新聞網」のようにトニーのマネージメント事務所の澤東公司は「トニーはじっくりと脚本を読み、それから役柄についてジョン・ウーと討論する」と言っているところも。

 そして奇妙なことに、本来は金城武が演じると発表されていた映画「孫中山」の孫文役を、突然チョウ・ユンファが演じることになると、台灣電影基金會のチュウ・フウション邱復生董事長(かつては「悲情城市」の製作者)が発表したところによると、この作品で孫文を演じるには大量の英語台詞を話さなければならず、ハリウッドでも実績を築いてきたユンファが適任だし、最も重要なのはユンファのまなざしが、孫文のものとそっくりなことだ、と言うのですが…??
 nancixは孫文さんとゆかりの深い神戸生まれの神戸育ちで、地元紙などで写真も幾つか拝見していますが、同じくっきり二重まぶたでも、ユンファ兄貴のいかにも南方中国人のパッチリまなこと、孫文さんの、夏目漱石を連想させる文人の奥深いまなざしは、あまり合致しませんが…。
 あまりのタイミングのよさに、記者が邱復生に「ユンファは孫文を演じるために、周瑜役を降りたのか?」と問い質すと、彼はこの映画がまだ準備中であるため、キャスティングに影響を与えないために詳細は語りたがらなかった、とのことです。

 さて、かつては米国留学中の大学生の身ながら、夏休みにジョン・ウーのもとで映画のタイロケの下働きを務め、映画界入りのきっかけを作り、
 なおかつUFO電影人製作有限公司で活躍時には、チョウ・ユンファ主演作として「裏街の聖者」製作を企画し、米国から香港映画界に戻ってからも小説「待ち暮らし」の映画化をユンファ主演でと企画していたピーター・チャン陳可辛監督は、ユンファの降板&ジョン・ウー呉宇森との決裂のニュースに大変ショックを受けています。
 ピーターさんのハリウッド進出に大いに貢献し、「ウインターソング」も共に創った米国人プロデューサーのアンドレ・モーガン氏と共に、台湾で新会社「發行拳發行國際有限公司」(東西のメインストリームの映画を配給する会社だそうで、「TAXI4」の台湾配給も手がけるとのこと)を設立したピーターさん(また会社作ったのかー!)。「赤壁」をユンファがギャラ問題と脚本の遅れを不服として降板したと聞かされ、大いに震撼したそう。
 俳優が早くからシナリオに目を通すことと、それに関連して待遇に対する要求を提出するのはごく当然のことであり、誰が誰に対して間違っていたかではない、要するにコミュニケーション不足がもたらした悲劇だと、ピーターさんは言うのです。
「(自分の最新作の)『投名状』を例にとれば、昨年12月1日にクランクインしたときはただシノプシスがあるだけで、今年の撮影終了の3日前まで、完全な脚本はなかった。3大国際ビッグスターを起用することは自分にとってとても大きな挑戦で、幸いに自分自身は独裁的な監督ではない、充分にスターと公平に接したので、とても順調に撮影が進んだ。みんな視点は異なるもので、自分が3人のスターのうち1人とコミュニケーションを取る時は、絶対に傍に来てもらって面と向き合い、じっくりと話し合った。そうでなければスタジオ内で(他人を介さずに本人同士で)互いに携帯電話(レシーバーかもしれません)でコミュニケーションを取ったよ」。
 「ジェット・リー李連杰と交わした出演契約も、ハリウッドクラスだよ。多くのビッグ・スターの契約項目は、100を超えるものなんだ。ジョン・ウーもチョウ・ユンファも、映画界で最も紳士的な監督と俳優だと僕には思えるのに。こんなに反目するなんて、これでは"相討ち"になってしまう。本当に残念だよ。実際には何があったのか、僕には本当に解らないよ」。
 また、ピーターさんはどの俳優も当然自分の役柄について主観と考えがあり、彼は監督はそれぞれの役柄のバランスを取るもので、それが映画のクランクイン時には俳優に完成脚本を渡せない原因だと言います。「投名状」撮影当時、彼は常にその日の撮影終了時に、俳優が素晴らしい演技をしたと感じ、帰宅後再びその日の演技を元に脚本を書き換えた、そのために完成脚本は撮影終了3日前にやっと出来上がったといいます。


 ええですから世界中を飛び回ってるおイソガシ屋のピーターさん、どうかサンドラとも東西各国の映画人とも仲よく、穏やかに付き合って、短気を起こさず頑張るんですよー!

 ところで、仕事しながら昨夜〜今朝飛ばし読みした中華圏ニュースを思い返してつらつら考えるに。
 一見、ユンファ降板劇に寄せてジョン・ウー支持を表明するかに思えた、4月18日の中影集団公司の声明文と、橙天艾迴公司が出した声明文が、にわかに重要なもののように思われてきました。
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再び参戦! トニーが周瑜に!!

 ……やはり今夜も……寝られそうにないよ……トニー…(T_T)

 北京晨報に、出ました。「梁朝偉火線回帰《赤壁》 前諸葛亮改行扮周瑜」。
 "トニー・レオン、「赤壁」最前線に復帰 以前の諸葛亮孔明、転職して周瑜に"てな見出しですね。

 新浪娯楽では、「梁朝偉回赤壁救駕 暫定接替發哥演“周瑜”」。
 "トニー・レオンが戻って赤壁を救わんと操縦する 暫定的にユンファに替わって周瑜を演じる"とでも訳しましょうか。

 北京晨報の楊蓮潔記者は、周瑜諸葛亮(孔明)の宿命の逸話を踏まえつつ
「紀元210年、長い嘆息の後に"天はこの世に周瑜を生みながら、なぜ諸葛亮をも生んだのだ!"と一言残して、東呉における最高の美男子と称された周瑜が巴丘(現在の湖南省岳陽市一帯)で、血を吐いて亡くなった。現代では、カンヌ影帝トニー・レオンが諸葛亮を"投げ打って"、毅然として周瑜を選択することを決めた。昨晩7時(北京時間)、「赤壁」制作プロデューサーが各メディアに声明した。チョウ・ユンファの代わりに出演し周瑜を演じる人物が確定した。まさに先日、諸葛亮役を辞退したばかりのトニー・レオンであると。周公瑾(周瑜の字=あざな)は1000年以上後に、1作の映画を通じて宿敵の諸葛亮に打ち勝ったのだ、もって瞑目すべし」
と記事を始めています。

(中略) 中影集団が昨日発表したのは、後継者の俳優はチョウ・ユンファよりも若く、演技は素晴らしく、国際知名度もユンファに劣らないということだった……結果はぐるりと一回りして、ジョン・ウーは馬上から槍の一突きで殺し、先ほど出演を辞退したトニー・レオンを招き周瑜を演じさせることにしたのだった。「赤壁」のプロデューサー、テレンス・チャン張家振は昨晩発表した。「トニー・レオン氏と連絡した後、トニー・レオン氏はジョン・ウー呉宇森監督との20年以上の友情に基づき、またチョウ・ユンファ周潤發がキャストから抜けたことを見て、「赤壁」は中国映画史上これほど期待されている作品であるから撮り続けなければならないと痛感した。そこでジョン・ウー監督が、彼にチームに戻ってほしいと懇願した時に、彼は一言で承諾したのだ」

 記者がトニーのマネージメント事務所に確かめたところ、ジョン・ウーの招請を受けて、香港で王家衛の「一代宗師」の準備をしていた(え? 王家衛はまだカンヌ映画祭関連で忙殺されているはず…トニーは金像奨出席だし)トニーは、急いで北京に飛び、特別に「赤壁」の契約を結んだ。ジョン・ウーがかつて言ったようには、「赤壁」の周瑜はもうチョウ・ユンファに属さない。バトンを渡されたトニーはイメージ上、ユンファと相当違っている。しかしテレンス・チャンは「トニー・レオンの容姿はもちろん、彼が演技上で形作れる空間はとても大きい。トニー・レオン版の周瑜はきっと、大きな驚きと喜びを観客に与えるだろうことを信じている」と表明している。

 というわけで記者は了解した。「赤壁」の中の周瑜の役回りはとても重要で、決して金城武の演じる諸葛亮孔明よりも目立たないことはないと。

 トニー・レオンが周瑜を演じるにあたり、第一の難問は身長だ。「三国志・周瑜伝」の中に記載されている「背が高く容姿が壮麗」「身長七尺七寸」などによると、現在の180cmぐらいはあったはずだ。トニーの身長は古代の周瑜に比べて追いつかず、身長174cmの小喬役の林志玲と一緒のシーンでは、ハイヒールを履かなければならないだろう。
 第二の難問は、台詞をそらんじることだ。記者は理解しているが、「赤壁」の中の周瑜のファーストシーンは遅くても5月中旬に撮影開始になる。たとえトニーが昨日、最終稿の脚本を受け取ったとしても、1ヶ月足らずの時間で周瑜の台詞と演技を熟悉しなければならない。トニーの役作りに対する真剣さは映画界でも知られているところで、今年のゴールデンウイーク(中華圏の)にはトニーは休暇を取ることができないと看た。


 ゴールデンウイークどころか…トニーは、いやトニー&金城武ほかの皆さんは、これから半年以上、大変な苦労を強いられるですよ(T_T)
 身長のことは、言わないでやってよぉぉぉ! 林志玲とのシーンは、トニーが台に乗ってチーリンが裸足になって、足元を映さなければいいだけの話よー!

 さて、新浪娯楽の記事は…。
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2007年04月18日

失意のジョン・ウー…トニーは再度「赤壁」に?

 16年――。
 「ワイルド・ブリット/喋血街頭」(90)を撮影中の頃から、三国志を自らの手で、盟友たちと映画化したいと夢見てきたというジョン・ウー呉宇森監督。
 4月14日の中国でのクランクインに際して「私の長年の夢がついに叶う、皆さん本当にありがとう」と挨拶したばかりなのに……。
 そのウーさん、やはり長年の盟友チョウ・ユンファの降板劇に、とてもとてもがっかりし、傷心でいる様子。
 この数日、ウー監督の携帯電話は電源を切ったままで、取材者の誰もコメントをもらえないでいるそうです。

 ……そりゃそうでしょう、現在は曹操の出兵シーンを800人を操って撮影しているとのこと、ロケ地から80マイル離れた易縣の安格莊水庫では、クライマックスの次々と燃え上がる戦さ船というシーンのために、せっせと船舶を建造しているところです。進行中の撮影日程を消化しながらの代役探しに忙殺されて、しつこくまとわりついてくるメディアの相手など、していられないに決まってます。対外コメントはテレンス・チャン張家振に任せ、数限りない撮影作業の準備に追われていて当然。自分の不用意な発言でユンファを傷つける事が、本意ではないからだろう、と類推する取材者も。

 諸葛亮孔明役が予定されている金城武のマネージャー、姚宜君女史は、このユンファ降板の知らせを聞いて「確定ですか?」と思わず聞き返したそう。「私たちは何がどうなっているのかはっきりとはわかりません。金城武は非常にチョウ・ユンファとの共演を望んできました。しかしこの映画はジョン・ウー監督作品なのですから、我々は監督のお考えの一切を尊重します」とコメントしているそうです。
チャン・チェン張震 孫権役に決まっているチャン・チェン張震は、ただいまスイスで腕時計広告を撮影中(スーツ姿が素敵)。スイス時間での昨夜、取材記者の口からチョウ・ユンファの降板を聞いて愕然とし「とても信じられない…」と洩らしたそうです。
 「本当に知らなかった。僕らは俳優を務めるだけで、キャスト交替をコントロールすることはできない。7年前に(ユンファとは)『グリーン・デスティニー』で共演できたけど…」。

 「おばさんのポストモダン生活/姨媽的後現代生活」で、ユンファとの共演シーンはなかったけど一応出演者同士のヴィッキー・チャオ趙薇…彼女のマネージャー陳蓉は、インタビュー時にユンファのことを聞かされ「ヴィッキーはすでにユンファと共演者同士ですから、リン・チーリン林志玲や金城武のように失望はしません。彼女はまたユンファと再び共演する機会があると信じています」とコメントしています。またヴィッキーの撮影スケジュールに、今回の降板劇は何も影響を及ぼしてはいないとのことです。

 一方的にチョウ・ユンファ(と身内の人間?)に責任を押し付け非難するような多くの論調に、疑念を呈するライターもいます。東方娯楽のこの記事では、どうもトニーの降板といいユンファの臨時交代劇といい、一連の騒ぎは製作者サイドの"やらせ"ではないか、と穿った見方をしています。
 製作サイドではそもそも、ユンファ&トニーらの知名度に拠って資金をかき集められるだけかき集めたものの、ユンファの要求に見合った巨額のギャラを払う気など当初からなく、言いがかりをつけて降板させればいいと企んでいたのではないかと。
 製作サイドは「ネチズンもユンファが周瑜を演じることに不満だ」と言うが、ユンファの年齢は起用時から変わってはいない、製作者らは当初は大衆の声を聞く気はなかったのか? いつから気にし始めたのか?とも疑問を呈し、ユンファに次のように呼びかけるかたちで文を結んでいます。「解ったでしょう、發哥。人は落とし穴を堀り、(あなたを)つまずかせて落とし込もうとすることがある。今回は思い切り、してやられたのです」と。

 疑ってかかれば、もう何もかもきりのない話で……誰を信用していいやら悪いやら……_| ̄|○

 そして本日早朝、香港の太陽報東方日報は「トニー・レオン梁朝偉は兜を翻して周瑜を演じる」という、にわかには信じがたい記事を掲載しました。ユンファとの決裂にショックを受け、嘆き沈むジョン・ウー監督の苦悩を知ったトニーが、改めてキャストに加わり、難関を共に乗り越えようと決意した! それもユンファの代わりに周瑜役を! 本日、中影集団が北京で、正式にこの衝撃の事実を発表する!とあるのですが……。
 が……。
 周瑜ではなく別の、意外な役だという説もあるし。

 いまだ中影集団公司の「赤壁」サイトでは、何の新発表もなされていません。また明け方の発表か…?(今夜は寝ます、絶対に頭洗ってちゃんとドライヤー当てて寝ます!)
 「大紀元epochtimes」サイトでも同様の記事が掲載されています。記者はまだ、トニー本人と連絡が取れていないといいますが…。他のメディアも、トニーのマネージメント事務所・澤東制作公司ジェットトーンのコメントをもらえていないそうです。

 ……ガセでしょうか…?

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2007年04月17日

テレンスの言い分と新周瑜役は…

 昨夜ご紹介した"チョウ・ユンファの言い分"に、本日は長年の盟友であり、共にハリウッドで闘ってきた戦友でもあるプロデューサーのテレンス・チャン張家震が、騰訊網(転載:東方娯楽)の取材に応じて、すかさず応酬いたしました。

テレンス・チャン張家振

問い:今回の「赤壁」でチョウ・ユンファを配役交替させなければならなかったことについて、あなたにはどんな感想がありますか?

テレンス:私とジョン・ウーが非常に望まなかったことだ。なぜならウー監督はずっと、チョウ・ユンファと再び一緒に映画を撮影することを渇望してきたからだ。米国でも、毎回インタビューを受けるたびにこの望みを述べてきた。今回撮影する「赤壁」も、特に彼のために周瑜の役柄を設定した。2年余り前に製作発表してからずっと、撮影を準備してきたのだから、今は特別に失望を感じている。

真の原因は保険会社が提出した73の反対意見

問い:真の原因は何なのですか? ユンファが年を取りすぎているのを嫌がった?

テレンス:絶対に違う、それなら当初から彼を起用しなかった。ユンファの年齢は周瑜に比べて20歳は上だ。多くのネチズンもずっと(ユンファの起用に)反対していた。後になって金城武が配役され、(年齢の)問題はさらに明確になった。ある投資家及び配給会社は反対を提出しさえした。しかし我々二人はずっと、ユンファを擁護してきたんだ。
 真の原因は、米国の保険会社がユンファの弁護士との契約交渉に同意せず、(ユンファ側の要求のうち)73箇条について反対意見を提出したことにある。私もできるだけ譲歩したが、残念ながら契約を成立させることができなかった。

問い:聞くところによると、そこは「黄石的孩子」などと同じ保険会社だそうですが…。

テレンス:そうだ、(他作品の時も)彼らは同じ契約を結ぶことに反対した。しかし(プロデューサーの)ビル・コン江志強は、ユンファが「満城蓋帯黄金甲」の出番を終えるのを待ってから、保険会社と契約を交わした。「黄石的孩子」となると、ユンファには20日分の撮影期間しかなく、ギャラは数十万だけだった。その時は保険会社はプロデューサーたちの全報酬を抵当に入れることを求めて、やっと保険をかけることを承諾したんだ。

問い:契約には、あなた方が同意することのできないどんな条件があったのですか?

テレンス:実際とても多かったよ。その多くが、受け入れるにはあまりにも(中国とハリウッドを含む)映画界の規範を超えるもので、私も一々列挙したくはない。

シナリオは昨年初めに彼に渡した

問い:聞くところによると、あなた方は1週間前に初めて彼にシナリオを渡したそうですが?

テレンス:それは馬鹿げた言い草だ。昨年の初めに、私はこっそりとシナリオ初稿をユンファに見せた。米国で映画撮影中だったユンファは、いくつかの周瑜と小喬の愛情シーンを加えるべきだと提案してきた。我々もそれはよいと考えた。
 今年の初めにシナリオ第一稿が完成し、我々はユンファとトニーに同時に渡した。ユンファはまた意見を出し、ウー監督と脚本家の陳汗はユンファの言い分に従ってシナリオを潤色した。この最新のシナリオを、確かに1週間前に彼に渡したんだ。

彼の最近の出演作4作のギャラを加えても「赤壁」のギャラに及ばない

問い:聞くところによると、彼はあなた方に一括払いでギャラをくれと要求したそうですが、そうなんですか?

テレンス:そうだ、彼は確かにそれを要求し、どの独立した映画でも一視同仁(差別を付けず同じ扱い)だと言ったんだ。後になって、私はまず50%を先払いする、金を受け取ったら3日後に製作側に報らせてくれと苦心して哀願したんだ。しかしその他の50%は、我々は銀行に口座を設ける必要がある、撮影が半分済んだら彼に渡すとも。彼は一括で金を手に入れられないが、私にも一度は金を手元に置く必要があったんだ。

問い:彼のギャラはいくらなんですか?

テレンス:500万米国ドルだ。さらに全世界での興収の分配をプラスする、彼に不義理はしていない。彼が最近撮影した4作のギャラを加えても、この額には及ばない。

ユンファを同行してハリウッドで15年発展し、びた一文取っていない

問い:あなたはユンファといつから組んでいるのですか?

テレンス:私とジョン・ウー呉宇森は以前、香港で「新里程」公司(マイルストーン)を設立し、3作の映画を撮影した。「狼たちの絆/縦横四海」(91、映画版とテレビドラマ版…とあるが、ドラマは後に米国資本で撮影したはず)、「ハードボイルド 新・男たちの挽歌/槍神」(香港題は辣手神探、92)「恋のトラブルメーカー/我愛紐紋柴」(92)だ。どれもチョウ・ユンファ主演で、当時の関係は非常によかった。

問い:聞くところによると、あなたが彼をハリウッドに連れて行ったそうですね? 15年間びた一文も取らずに。

テレンス:どう言えばいいのか…ジョン・ウーの「男たちの挽歌」が彼をビッグ・スターにした。そしてジョン・ウーの「狼〜男たちの挽歌・最終章」「ハードボイルド 新・男たちの挽歌」で、外国人がユンファに対して興味を持った。私はただ、紹介者の義務を果たしたに過ぎない。

問い:あなたは初め、どのように"紹介"したのですか?

テレンス:私は91年から92年の間にユンファに替わってシカゴ、ニューヨーク、ボストン及び英国のロンドンで「チョウ・ユンファ回顧展」を開催し、6、7作の彼の主演映画を上映し、彼を外国の観客と映画評論家に紹介して認識させた。その後、彼をハリウッド最大の老舗エージェンシーの一つ、ウィリアム・モリス・エージェンシーに紹介して契約させ、彼に代わってビバリーヒルズでパーティーを開き、多くのプロデューサーやシナリオライター、監督及びエージェントを招待して、彼を認めさせたんだ。

問い:あなたが彼のハリウッドでの発展を助けたことがありましたね?

テレンス:ある。私はまた、彼に代わって「リプレイスメント・キラー」などの映画を請けた。自分で出資して彼のために3作のシナリオを用意したこともある。「X-LA」「Charlie Apana」「Lost In Translation」(ソフィア・コッポラ監督作品ではない作品)だ。これらも、彼はとっくに忘れただろうがね。

ユンファには求めない、当初の援助は義務だ

問い:あなたは今回のことで、あなた方の間の友情が傷つくと思いますか?

テレンス:私は"友情"とは双方向のもので、純真で、何の利害関係もないものだと思う。私は彼に求めはしない。私は当初、彼を助ける義務があると考えた。それは彼が優秀な俳優で、彼の演技を紹介して全世界の観客に楽しんでもらいたいと私が望んだからだ。ただそれだけなのだ。

 「陣を敷く前に将軍を換えることは、兵家の忌むところ」であります。テレンス・チャンとジョン・ウーは、ユンファ側の強情さに、ひどく落胆したといいます。
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「赤壁」ユンファ降板騒動に「?」

 信じられない……(T_T)
 信じたくない……(T_T)(ToT)

 トニーが諸葛亮孔明役を降りた時も、同じように呻いたものですが、今回はもっとショックです…。
 クランクインの儀式を終え、いよいよ撮影に入ったばかりの大作映画「赤壁」で、主役の周瑜を演じるはずのチョウ・ユンファ周潤發の降板が決まった、というのですが……。

 とりあえず、公式表明と代役発表は、数日後に製作者側が設定するという「大型新聞説明会」を待つしかありません。

 トニーの降板時と同じく、中国のネットニュースとユンファ側の言い分(情報源は新浪娯楽)は、真っ向から対立しています。
 ネットニュース(製作スタッフ側)では、ハリウッドの製作スタイルにすっかり慣れ切ったユンファ側が、100近く(73という説も)もの要求を提出し、プロデューサーのテレンス・チャン張家振とジョン・ウー呉宇森監督が、到底呑めない、業界の行規に反している、と苦渋の決断を下したといいます。
 その100近くの要求が待遇についてなのか、ギャラやスケジュールについてなのかは不明です。一説によると「満城蓋帯黄金甲」の3倍ものギャラ額(約500万米国ドル=5.94億円!)を、しかも1回払いでとの要求も含まれているというのですが。そして「金城武の役回りに嫉妬」し、作品に対して多くの自分なりの考え方を述べ、脚本を書き換えろとも要求してきた、なんて…。

 もちろん、この作品の契約及び各種保険を担当する米国保険会社はその要求を徹底的に否決し、到底そんな相手とは契約できないからと、ユンファの降板を要求してきたと…。

 信じられない……(T_T)
 信じたくない……(T_T)(ToT)

 「リプレイスメント・キラー」(97)「アンナと王様」(99)の頃は、他のハリウッドスターと異なり、出番が済んでも自分のトレーラーに引きこもるんじゃなくて、出番がなくても撮影を見守り、機材を運んで手伝おうとし、スタッフ皆に分け隔てなく手料理を振る舞ったりしたユンファ兄貴が?

 そしてユンファ側の言い分は「僕はもう金曜の夜には弁護士を通じて正式に降板を申し入れた。降板の理由は、製作側があまりにシナリオをくれるのが遅く、またはっきりとした週間撮影スケジュール表をくれないことだ。このような大作に出演し、また北京語を話す必要があるので、僕は充分に時間をとって準備できるようにしていた。しかし1週間前になってやっとシナリオを渡されても、自分の役柄を巧く演じられるとは信じられない。だから降板するんだ」
 と、何だかトニーがコメントしたのとかなり似たことになっているような…。

 ギャラについては
 「投資側が最初から金額をはっきりと提示していた。後になって彼らが(その金額を)支払えないと言い出して、僕らも要求額を減らした。それから彼らは1作を2部作に変えると連絡してきて、僕も(了承して)ギャラの追加要求はしないことにした。最近、彼らはまたギャラを分割払いにしてくれと言ってきたので、僕はそれも承諾したよ。だから、僕にも彼らがなぜこんなふうに僕を非難するのかわからないんだ」
 「米国の保険会社が僕との契約に同意しないと言うけど、僕は『黄石的孩子』と『黄金甲』を撮影した時もその会社と契約を結んだんだぜ? もしも僕との契約に問題があるなら、前の2作のときはどうして契約できたんだい? だから僕はその言い方には同意しない。僕の契約は確かにハリウッドで西洋の作品を撮影するときと同じ形式で、大量の中国側の資金に関係するかもしれない。(中国の)彼らはまだハリウッドスタイルの契約方法に慣れていないから、『黄金甲』から『赤壁』に至るまで数々の問題が生じているんだ。つまりは、僕はこの件がテレンス・チャンとジョン・ウーとの長年の友情を傷つけることがないよう希望している」
 とのこと。

 しかしチョウ・ユンファのコメントは楽観的すぎるのではないかと、台北の聯合晩報の記事を読んでいると思うわけです。何しろ、出資者の一つ、北京の中影集團とは半官半民の企業。その中影集團が全面的にジョン・ウーを支持しており、配役変更は正しい決定だと強調しているのです。さらに、チョウ・ユンファは職業倫理に反しており、この情況ではユンファが今後中国映画で発展することは到底たやすいことではなく、また10数年マネージャー役を務めてきたテレンス・チャンが再びユンファのために、ハリウッドのよい作品の出演契約を結ぶことはありえない、つまり東西で封殺されて絶体絶命になるのではないか、ユンファは自分でこのような未曾有の事業の危機を招いたのだと糾弾しているのです。

 チョウ・ユンファが「満城盡帶黄金甲」に出演した後、中国側プロデューサーのチャン・ウェイピン張偉平が撮影期間中のユンファ夫妻の態度を強くなじり、あまりの剣幕にチャン・イーモウ張藝謀が二度とユンファを起用しないと表明したことがあったそうです。当時の張偉平の剣幕に、中国メディアも(いつもフランクな態度のユンファ兄貴が、そんな振る舞いを本当にするのか?)と半信半疑だったそう。さらに、張偉平はしょせんは民間企業のトップ。結局はうやむやになったのですが、今回は異なります。

 チョウ・ユンファ周潤發とジョン・ウー呉宇森、そしてテレンス・チャン張家振の特別な関係は、日本人でさえ知っているところ。もしも「男たちの挽歌」シリーズで"マーク"役をユンファが演じなかったら、後にユンファはハリウッド進出を可能にすることはできなかったでしょう。もしもハリウッドにも広く人脈のあるテレンス・チャンがユンファに名だたるハリウッドの映画会社を紹介し、タランティーノなど多くの映画人に紹介しなかったら「アンナと王様」「パイレーツ・オブ・カリビアン3」のような人気ヒット作に出演することはできず、二丁拳銃でドンパチするだけが見どころのB級アクションに数本出てキャリアおしまい、だったかもしれないと聯合晩報は見るのです。そして、まさにこの関係があってこそ、ジョン・ウーとテレンス・チャンが「赤壁」撮影を準備し始めた時に、真っ先に指名したのが運命共同体として長年一緒にやってきたユンファなわけで。

 もちろん、広東人で香港生まれの香港育ちであるユンファが、三国志のあまりにもよく知られた"美周郎"こと周瑜を演じるには、ハードルは高いです。一つには年齢の問題があります。ユンファはすでに50歳を過ぎていて、"赤壁の戦い"当時の周瑜とは年齢が離れすぎている、とネット上でも三国志ファンがカンカンガクガクやっているのは確かです。特に、宿命のライバル?諸葛亮孔明がまだ年齢が近いトニーではなく、より若い金城武になってからは、年齢がつり合わないとかなりバッシングされていたのですが…(特殊メイクと、CGでシワをしこしこ塗り消して、何とかできるんではー?とnancixは楽観視していたのに…)。
 それに最近のユンファには代表作と言えるものがなく(と聯合晩報に書いてある)、脇役でなければ悪役であり、しかしジョン・ウーとテレンス・チャンが絶対にユンファを起用するのだと言い張ったおかげで主役を張れるはずだったのだ、とも。それなのにユンファは好意に応えるどころか契約ゲームに興じたのだと、記者の唐在揚はかなり激烈な批判をしています。
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2007年04月16日

七夕公開、「傷だらけの男たち」

 実は2日前に、金城クンファンの方から速報をもらっていたのですが、「アジアン・パラダイス」さん以外のニュースソースが見当たらず…。いや、疑うわけじゃないんですが(汗)。
 エイベックスから何の公式発表もないような…社長ブログにもエントリーされてないし……業界では発表されたんですか?

 とりあえず、もにかるさんのブログでも紹介されたので、「傷だらけの男たち/傷城」が7月7日に公開決定らしいことをご報告しておきます。
 金像奨の作品賞にノミネートされなかったけど(「インファナル・アフェア」の延長線上にある作品だから)、
 トニーは金像奨主演男優賞を獲れなかったけど(インテリ日本人好みの抑制が効いた演技だから、演技派がどんな好演をしてもなかなか驚いてもらえないから)、
 見応えのある、謎が明かされても心がヒリヒリして、また何度も見たくなる映画です。(一部、何度も見たくはないシーンもやむをえずありますが)

 そんじょそこらの2時間ドラマサスペンスだと、犯人と動機と犯行が解るとなーんだ、じゃあもういいやって速やかに忘れてしまうのですが、この映画は違います。いや深読みしないでさらっと表面を撫でて「面白かった」「つまんない」で終わりたがる向きには、どうだか解らないけど。
 ラストシーンまで見終えて、改めて見直すと、トニーの細かな表情の変化、淋しい背中(&なで肩(*^^*))、
 金城クンの気遣うような表情、泣き出しそうな表情、むく犬が飼い主に甘えかかるような仕草と表情、ハッと思い当たる表情…などなどが、改めて見る者の胸を詰まらせるのです。

 女たちの勁さともろさ、も印象的です。他の香港映画にありがちな、たくましくて強情で男に食ってかかり一言なじられたら百倍ぐらい言い返し蹴飛ばすバイタリティーある香港女性、は今回出てきません。
 スー・チーちゃんなんて、結構"尽くす"タイプだし。日本男性好みなんじゃないかな…?
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posted by nancix at 16:43| Comment(3) | TrackBack(1) | 「傷城」特集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

式典から一夜明けて…

 昨夜無事に終わった香港電影金像奨領奨典禮ですが。

 2年連続で金像奨協会の主席を務め、香港と中国の橋渡しやメディア対策に苦労し、一時は主席降板さえ伝えられたマンフレッド・ウォン文雋は、3夜徹夜で式典を終わらせ、15日夜、正式に"解甲歸田=除隊して故郷に戻る"=主席の任期を終えました。
 青年報及び東方網の報道によりますと、もう文雋は再び主席を務める気はないそうです。「今は一生懸命に働いて、最後のさいごまで監視塔にしっかりと立って監督していたい。次期主席に手の付けようのないゴタゴタを残さないように、今できることを全てやり終えることに全力を尽くすよ」と話しています。また、自分の後継者候補を挙げることもしない、そうで。「後任者に余計なプレッシャーを与えたくないからね」

 昨年の"香港映画"はわずかに52作。中国での興収は2.75億香港ドルで「滿城盡帶黄金甲」1作の中国での興収にも満たないのです。多くの敏感な香港映画人は「香港映画はもう死んだ、もう純粋な香港映画といえる作品は存在しない」と呼ばわっているのです。
 文雋はこのような悲観的な論調に組しません。彼は、香港映画にはまだ発掘できる希望がある、中国との合作は必然的な時代の趨勢であると言います。
 「どんな業界にも浮き沈みはある。香港にはまだまだ自分の特色を堅持する監督が大勢いる。たとえばジョニー・トーの一連の作品群だ。それに『父子』を撮影したパトリック・タム譚家明が、王家衛の師匠筋であることは誰でも知っている。(17年映画界から離れていた)彼が出馬したのは、この業界に希望を見い出したからさ」。

 彼の視点からすれば、香港と中国の合作は必然的な過程であり、香港映画は今までもずっと各種の文化を融合させてきた達人であり、中国映画の進入もとてもよい競争になる、中国映画マーケットは香港映画が掴める救命用の藁だと言うのです。

 彼の主張通りになるかどうかは、時が経ってみなければわかりませんが、邦画界も
・資金がスポンサーがテレビ界に流れて集まらない
・映画俳優・映画女優と言える人材がいない、いてもじっくり演技を磨くより手っ取り早く稼げるテレビ界に流れてしまう
・邦画に出演するのも見るのもダサいと、若者がバカにしている
・何十年も映画が撮れないで、テレビのコメンテーターや2時間ドラマ演出、舞台劇の仕事で糊口をしのいでいる"映画監督"や"脚本家"が大勢いる
という苦境を少しずつ変えてきたのだから、香港映画だって優秀な人材さえ備えていれば、きっときっと事態が改善に向かうはず。

 それにしても、中国で午後8時から式典を生中継するはずだった中央電視臺電影頻道(CCTV-6)が「技術上の問題で」中継を突然取りやめたというニュースが気にかかります。いったいどんな問題が生じたのかも不明瞭だし。
 一応、午後10時14分から「香港電影金像獎特別報道」という特別番組で、式典ハイライトは報道されたようなんですが…。
 日本の「紅白歌合戦」のように、不測の事態がそのまま生放送されないように、当局が密かに手を回したんでしょうか?

 ところで、しっかりと手を握ってメディアの前に姿を現した、長年の戦友・トニー&カリーナなのに、
赤絨毯のトニーカリーナ

 まだ
 「二人の態度がよそよそしく不自然」
 「カリーナは自信たっぷりに微笑んでいたが、トニーは彼女の大胆なミニドレスが恥ずかしかったのか、はにかみ笑いしか浮かべていなかった」
 「二人は着席すると、レッドカーペットとは打って変わってほとんど会話もせず、目も合わせなかった」
 とか騒がれるのは、どーしてなんだよー!

 トニーはもともと、公衆の面前でイチャイチャできるほど大胆不敵な男じゃなくて、とーーーーっても照れ屋さんなんだよ! 「自分の所有物」のように女を見せびらかしてやに下がるような男だったら、こっちだって願い下げですよ!
 カリーナが何を着てたって何も着てなくたって(オイ)視線を合わせられず照れまくりなんだよ!
 式典中に雑談して冗談言い合って大切な映画仲間の話を聞かない…なんて無礼なこと、いまのトニーにできるわけないじゃないか! いつも客席にテレビカメラが向けられているのに!
 まして、今回は擁護者の王家衛やウィリアム・チョン張叔平ではなく、チャウ・シンチー周星馳やマギー・チャン張曼玉でもなく、エリック・ツァン曾志偉とメディア・アジア代表ピーター・ラム林建岳に挟まれた席ですよ?
真剣トニー&カリーナ

 付き合い出して10年以上になるのに、らうちんとエイミーみたいにメディアの前でキッスでもしなきゃ、承知してもらえないんですか?
キッスするらうちん夫妻
 いやこれはこれで微笑ましいんだけど、それこそ受賞者にこそ許されるパフォーマンスで。
 トニー&カリーナがキッスしたらしたで「とってつけたように演技しやがって。かえって怪しい」とか中傷するくせに。

 香港映画を殺しつつあるのは、ゴシップネタしか追わない、真面目な情報&評論誌「電影双週刊」さえ生き残れなくした、メディアと観客の責任でもあると思うんですがねえ。>>続きを読む
posted by nancix at 15:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 香港金像奨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アニタ・ユンがアンディファン事件に言及

 今回のアーロンの髪型は、どうも日本のボクサー亀田3兄弟の長兄を連想させて、nancix的にはNGなんだけどなー…。
 シャーーーッ!とか、ビッグボイスとか、苦手。
アーロンin金像奨
 アフリカン・アメリカンのラッパーやバスケ選手、ボクサー、アマゾン川流域の住民に任せて、アジア人は避けた方が…と思うのは古い?(^_^;)
 アーロンにはやはりアニメ美形キャラのような髪型や、少女マンガの恋のお相手みたいな髪型であってほしい…。

ママになったアニタ・ユン さて、順序が前後しますが、世紀影壇成就大賞の発表後にアニタ・ユン袁詠儀がステージでスピーチした時、彼女がアンディ・ラウ劉徳華の中国女性ファン・楊麗娟の一件について言及したそうです。
 アニタは最新作「門徒」で、出産を控えていながらアンディの妻役を演じたばかりですしね。

 思えば彼女が「君さえいれば〜金枝玉葉」で、女性歌手(カリーナ・ラウ劉嘉玲)に憧れる余り、彼女のマンションのゴミ箱まで漁るボーイッシュな追っかけファンを演じた時は、いじらしくも愛らしくもあったのですが…やはりクレージーなファンに悩まされたレスリー・チョン張國榮の追っかけ応援歌?「追」の歌声に合わせて香港島を全力疾走したアニタ・ユンも、もう1児の母ですよ。

 捜狐娯楽yule.sohu.comのページによると、彼女のスピーチは次の通り。
 「私は袁詠儀、袁[青見][青見](ゆん・れんれん=アニタの愛称)です。1999年から人生の舞台で様々な役を演じることを始めました。99年に"香港小姐"(ミス香港)になり、その後女優になり『つきせぬ想い』で影后になれました。昨年、自分が最も演じたかった、最も成功する役…ママを演じる、一つの機会を天が与えてくれました。しかし、私はただ一つの役だけは、巧く演じることができません。それは映画ファンです。なぜなら私は出待ち入り待ちをすることができず、アイドルのために狂奔することができないからです…」。

 アニタは続けて、ファンとして成功するには、アイドルに支持してもらえていると感じさせることで、危険を感じさせることではないと言い、アイドルとファンの間にも平和のうちに共に在ることが可能なはずだと表明しました。
 「大家要互相鼓励互相支持!」―みんなお互いに励まし、お互いに支え合うべきです!
 会場に集った芸能人も、テレビやラジオでこの言葉を聞いたファンも、噛み締めるべき言葉ですよね…。

 最後に、アニタは「自分もアンディ・ラウ劉徳華のファン」だと言い「最も重要な点は、私がアイドルをとても尊重していることです。私は彼にプライベートな空間を与えるべきだと解っています。一人のファンとして、私が彼のために成すべきことは、ずっと支持することで、プレッシャーを与えることではないのです。最近、彼はとても多くのプレッシャーを受けています。私はこの一言を言いたいのです。アンディ、私は永遠にあなたを支持します!」と結んだのでした。

 そしてアンディ・ラウのビデオメッセージが、会場に流されました。
 アンディ、大先輩女優兼パーソナリティーのドゥドゥ・チェン鄭裕玲がインタビュー形式でメッセージを引き出してたみたいだけど、やたら笑ってたような…。
posted by nancix at 00:36| Comment(1) | TrackBack(0) | 香港金像奨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月15日

最優秀作品賞は「父子」!

 そして栄えある最優秀作品賞は!
 なんと、トニー&カリーナがプレゼンテーターですよ!
 何だよーー、前評判のように最優秀主演女優賞のプレゼンテーターじゃなかったので、すっかりあきらめていたのに…。
授賞するトニー&カリーナ

 最初の挨拶が、トニーは広東語、カリーナが北京語だったので、おやおや王家衛映画のように広東語と北京語で掛け合い漫才するのかと思ったのですが、カリーナが以後は「劉青雲、恭喜[目西]〜」と広東語で続けたので、ホッとしました。
 カリーナって、今でも「偉仔(わいちゃい)」ってトニーを呼ぶのね…。彼女の同い年のらうちんは受賞スピーチで「梁朝偉哥哥(トニー兄さん)」と呼んだのに(^_^;)
 カリーナが「偉仔、あなたは香港芸能界のニュースの素晴らしさは、映画に勝ると思う?」と問いかけます。
「事実は小説より奇なり」なんて英国詩人のバイロンが言い、作家のマーク・トゥエインが「事実は小説より奇なりというが、それは、小説はありうることから離れるわけにはいかないからだ。事実はそうではない」と書き記したことを踏まえながら、二人を悩ませた昨今のゴシップに、チクリと反撃しているのですよね。
 トニーの返答は「ニュースは受け手が見終わればそれでおしまい、すぐに忘れられてしまう。でも映画はそうじゃない、よい映画はずっと忘れられずに、語り継がれるからね」。
 いいなあ、映画人としての気概に満ちた言葉じゃないですか(*^^*)。確かに「風とともに去りぬ」も「理由なき反抗」も「勝手にしやがれ」も、現在まで語り継がれていますが、出演俳優や監督に関する刻一刻のゴシップまで、詳細に記憶して語り継いでいる人は、そうはいません。

 トニー:「たとえば、君は『007』映画全シリーズの中で、どの007が最もセクシーに踊っていたか、覚えてる?」
 カリーナ:「覚えてないわ」

 このくだりには少々説明が必要でして、カリーナの新交際相手!と報じられた、台湾トップ富豪で台灣鴻海集団代表の郭臺銘氏(中田ヒデではない)が2月にパーティーを開いた時、台湾メディアが"郭氏は映画の007に扮したようで、左にパティ・ホー侯佩岑(台湾の美人トップキャスター、ジェイ・チョウ周杰倫の交際相手?)を従え、右にリン・チーリン林志玲を抱きかかえてタンゴを踊っていた"なんて報道したことを踏まえての、やりとりなんだそうです。
 「どんなに面白いゴシップでもすぐに過去になってしまい、覚えている人はいないさ。じゃあ、まずはノミネート作品を見ようか」
 と、トニーは結んだのでした。

トニー&カリーナ03
 さて受賞作品は…とカードを見る二人。

 あ、そうそう、受賞作品は「父子」でした!
 トロフィーを受け取りにステージに上がったプロデューサーの邱黎寛は、カリーナとハグハグして、北京語でスピーチしていましたよ。
 ベテラン…というか一時はすっかり香港映画界から消えていた?パトリック・タム監督、強し。
 それなら、人気歌手としてのイメージ保持をかなぐり捨てて、アングリー・コントロールできない身勝手な、ダメんずを演じ切った、アーロンに主演男優賞をあげてほしかったけどなぁ…。
 でもらうちんだって、とっくに充分に「影帝」になる資格有りだったもんね。

 監督のスピーチに続いて、娘の司会だけには任せておけないとばかりに?エリック・ツァンがスピーチしていました。

 いやー……「傷城」が1つしか受賞できなかったことなど、
 少々哀しい今回ではありましたが、
 心ないバッシングに負けないトニー&カリーナの雄々しい?姿を見られるだけでも、良しとしますか!
 ……映像で、そのうち見られる、よね?
 見たいです。
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posted by nancix at 23:31| Comment(4) | TrackBack(0) | 香港金像奨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

主演男優賞は、らうちーーーん!

 おおおーーーっ!
 レオン・カーファイ梁家輝とジョウ・シュン周迅がプレゼンテーターを務めた、最優秀主演男優賞は、とうとうラウ・チンワン劉青雲が、ノミネート実に8度目の正直で、見事獲得ーーーー!
受賞した劉青雲
 おめでとう…心から、おめでとう!
 会場の歓声(今年はレオン・ライファンもアンディ・ラウファンも紛れ込んでいない、映画人だけの会場のはず)も、ひときわ大きかったような気がします。受賞が発表されると、らうちんはまず隣席のトニーと固い握手を交わしてステージへ。トニーもアーロンも、心から拍手を送っていたそうです。司会のツァン・ポーイー曾寶儀は嬉しさのあまり飛び跳ね、プレゼンテーターのレオン・カーファイ梁家輝はステージ前まで進んで、らうちんを迎えたのでした。

 目に涙もうっすら浮かべていたというらうちんの受賞コメントは「皆さんも僕が何度もノミネートされていたことをご存知だと思います。今回、僕は『場刊』を見て、テーマが"薪火相傳"(松明を譲り伝える)だから、僕も受賞する可能性があるんだと思いましたよ(笑)。ありがとう、秋生哥(アンソニー・ウォン兄貴)、城城哥(アーロン兄貴)、朝偉哥(トニー兄貴)。ありがとう、僕の妻エイミー、映画スタッフの皆さん、アシスタントの阿May。僕は努力し続けます」。
 そして客席で泣き笑いする奥様(91年のミス香港で女優のエイミー・クォック郭藹明)に向けて、喜びの雄たけびを上げていたそうな。

 バックステージの受賞者インタビューの場では、らうちんとエイミーは感激に目を潤ませたまま新婚カップルのように熱いキッスを交わし、そりゃもう微笑ましい光景だったそうな。

 「我要成名」はまだ未見なのですが…これを機会に、日本公開されないですかねえ?
posted by nancix at 23:19| Comment(2) | TrackBack(0) | 香港金像奨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

最優秀監督賞は、譚家明監督!

 最優秀監督賞のプレゼンテーターは、数々のヒット作と名作を送り出してきて、自らも「アンディ・ラウの麻雀大将」や「エレクション」で渋い演技を見せた、王天林老監督と、その息子の王晶監督。"メタボリック父子"です。

 そして、やはり最優秀監督賞に輝いたのは、パトリック・タム譚家明でした!
 うーーーむむ、nancixには王家衛監督の方がまだ性に合うんだがな…。

 こうなると、最優秀主演男優賞と最優秀作品賞が気になる〜!
 
posted by nancix at 23:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 香港金像奨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

主演女優賞は、コン・リー鞏俐!

 まだラジオ中継はそこまでいきついていませんが、
 最優秀主演女優賞は、「満城蓋尽黄金甲」で、コン・リー鞏俐だそうです!
 これで連続3年、中国女優が受賞ですよ香港女優の皆さん!
 奮起を望む! プロデューサーらスタッフも、香港からカワイコちゃん・クールビューティー・下町美人・個性派など、新人をどしどし発掘して、どしどししごいて、世に送り出してくれ〜い!

 鞏俐、「テラコッタ・ウォリアー」でも「花の影」でも「2046」でも受賞できなかったのに…今回の欠席が実に残念ですが……。
 貫禄の受賞ですね…。
 「ハンニバル・ライジング」で日本女性を演じてる場合じゃなかったですが…。

 ちなみに、プレゼンテーターはアンソニー・ウォン黄秋生とアン・ホイ許鞍華監督の、中年ペア。
黄秋生&許鞍華

 テレビドラマから舞台劇に転じ、映画界に進出したロックンロール=反骨精神みなぎるアンソニーさんと、香港ニューウェーブの映画監督。意外な組み合わせに思えるかもしれませんが、許鞍華監督作品「千言萬語」(99)に、移民の強制送還に反対するイタリア人神父役で、アンソニーさんが出演してますしね。
posted by nancix at 23:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 香港金像奨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

最優秀助演男優賞は…

 最優秀編集賞は「墨攻」のゴン・チーリョン廣志良、
 最優秀新人監督賞は「四大天王」でダニエル・ンー呉彦祖(天は二物を与えるんですよねえ…)、
ダニエル・ンー呉彦祖

 最優秀脚本賞は「父子」でパトリック・タム譚家明とティン・ホイリョン田開良。

 さあて、演技者に与えられる賞の方はどうなる?

 ステージでは、イーソン・チャン陳奕迅が「夕陽無限好」を歌います。

 そして、最優秀助演男優賞は、プレゼンテーターが「父子」でアーロン親子の隣室のセクシーな女を演じた、ケリー・リン林熙蕾と、「傷城」スー・チー舒淇ちゃんの台湾出身女優コンビ!
 受賞者は……。あらーー! 何と!
 「父子」で、またまたイスカンダル・ンー・キントー呉[ミ景]錦滔クンであります!
イスカンダル君とママ
 これがトートー君とママのチーマー・イェン司馬燕。
 さすがに美人だ…。

 最優秀新人賞ともう1つ賞をW受賞したのって、アニタ・ユン袁詠儀ぐらいしか思いつかないんですが…? アレ、彼女は1回にWじゃなくて、2年連続最優秀主演女優賞受賞だっけな?

 発表前のことだと思うけど、司会進行役の一人で助演男優賞候補者の一人でもあるニック・チョン張家輝が、トートー君の傍に行って「トートー、君はもう台湾金馬奨を獲得してるしとっても若い。受賞は君にとっては重要じゃないよね、でも僕には重要なんだ。君はまず勉強をちゃんとして、両親に孝行するべきだ。18年後まで(受賞を)待ってくれたら、僕が女の子を紹介してあげるよ、(賞を譲ってもらっても)いいかな?」と聞き、トートー君は恥ずかしそうに「いいよ」と言ったそうです。
 こらこら、純真な坊やを女の子で釣って取引するんじゃありませんってば(^_^;)
 トートー君は女の子よりも、Wii入手の方が重要でしょうし。
posted by nancix at 22:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 香港金像奨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アジア映画賞は「単騎、千里を走る」

 ラジオ中継では北京語で男女が話してる…「ダイジャーハオ=大家好」「シャンカン=香港」しか聞き取れないよぉ。

 さて、最優秀アクション指導賞のプレゼンテーターは、ショーン・ユー余文楽と、ジョシー・ホー何超儀でした。
 マカオのカジノ王の娘ジョシー、Aliveの一員でもあるコンロイ・チャン陳子聰と結婚したんでしたっけね。

 そして受賞者は、「SPIRIT/霍元甲」で大ベテランのユアン・ウォーピン袁和平監督!

 最優秀アジア映画賞はクォン・サンウ權相佑とソン・ヘギョ宋慧喬、韓国男女優コンビがプレゼンテーター。
 ノミネートで「単騎、千里を走る」の日本語台詞が場内にながれるのは、何だか不思議な響きだったり。
 そして受賞は、中国映画としてノミネートされた(本来は日中合作のはず)「単騎、千里を走る」でした!
 イーモウ監督&高倉健、容貌も似た者同士なんですが、韓流に負けないとは、熟年パワー、恐るべし……(^_^;)

 おっと、ミリアム・ヨン楊千[女華]とイーソン・チャン陳奕迅がプレゼンテーターを務めた、最優秀助演女優賞は、「夜宴」のジョウ・シュン周迅です!
 「ウインター・ソング」といい、もーここのところノリノリの女優さんですよね…。香港でもこんな人材を発掘して育てなきゃ〜〜!

 ところで、日本の某人気歌手の香港コンサートについて、言わなくてもいい感想を発言して叩かれたばかりのイーソン。彼が「僕は香港映画に対して思うに…」と言いかけると、すかさずミリアムが厳粛な顔で「あなたは今夜は話さなくていいと思うわ。私たちはノミネートリストを見ましょ」と遮り、会場を唖然とさせたとか。
 そしてノミネート紹介が終わると、イーソンは悪戯っぽく笑って「僕がしゃべるたびに何か問題が生じるなら、歌えばいいのかな?」とミリアムに聞き、メロディをつけて「周〜〜迅〜〜!」と発表したとのこと。
 何ともオチャメな演出でありました。……イーソン、以後発言する時には、頭の中でぐるっと言いたいことを反芻して、吟味してから、ね?
posted by nancix at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 香港金像奨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ジェイ・チョウ周杰倫、受賞!

 最優秀オリジナル映画歌曲賞は、「満城盡帯黄金甲」のエンディング・テーマ「菊花台」で、ジェイ・チョウ周杰倫が見事に受賞!
ジェイ・チョウ周杰倫

 ちなみに最優秀オリジナルBGM賞は、ピーター・カム金培達さんが「イザベラ/伊莎貝拉」で受賞! ベルリン国際映画祭で最佳電影音樂銀熊獎(Silver Bear - Best Film Music 2006)を受賞しているとはいえ、やはり香港での受賞は嬉しいはず。プレゼンテーターはジェイシー・チェン房祖明と阿saことTWINSのシャーリーン・チョイ蔡卓妍でした。

 おやおや、映画「四大天王」のために結成された俳優バンドAliveの生演奏は、あの有名な「ゴッド・ファーザー」メロディがイントロですよ(^_^;)
 そして歌は………ええと………音、外れてるよーーー。
no-title
We are All ALIVE=♪ぼーくらーは みんなーー いーきているぅーー!

 でも盛り上がりはさすがです。若さ爆発、ヤングパワー(死語)です。何だかもう盛り上げまくり。ゴリラみたいな唸り声で終わったよ(^_^;)(^_^;) まさか、某国の「紅白歌合戦」のアゲアゲ何とかを真似してないよね…?

 映像で見たいなーー。
posted by nancix at 22:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 香港金像奨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「傷城」が最優秀撮影賞受賞

 エリック・ツァン曾志偉とテレサ・モー毛舜[竹/均]がプレゼンテーターを務めた、最優秀撮影賞。
 「傷城」で、アンドリュー・ラウ劉偉強とアラン・マック麥兆輝が受賞しました!

 その他、現在のところ「満城盡帯黄金甲」でイー・チョンマン奚仲文が最優秀服装デザイン賞、フォ・ティンシャオ霍廷霄が最優秀美術監督賞を受賞してますね。

 ラジオ中継では、ランラン・ショー邵逸夫さんが「世紀影壇成就大奨」を受賞して、息子さんが代理でスピーチしました。
posted by nancix at 22:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 香港金像奨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

最優秀新人賞は「父子」の息子クン

 おおっ! 最優秀新人賞は「父子」のアーロン息子役、わずか9歳か10歳(撮影当時は8歳!)のイスカンダル(イアン?)・ンー・キントー呉[ミ景]錦滔クンですよ! この年齢にして、台湾金馬奨と共に、2大中華圏映画賞を制覇です!
テーブルに届いていない呉景滔君

 ママが元女優のチーマー・イン司馬燕でプロデューサーの友人で、パトリック・タム譚家明監督がプロデューサーを通じてイスカンダル(イアン?)を紹介されたのが、「父子」に出演するきっかけだったそう。
 ホントに真に迫った、名演だったもんなあ…。
 この数年以内に、トニーの息子役も演じてくれませんかね?

 受賞コメントを立派に述べた彼、しかしバックステージでは弟と駆け回って無邪気に遊んでいたそうで。「今回は前回(台湾金馬奨)より嬉しいよぉ。だってママが(お祝いに)Wiiを買ってくれるって言ったんだもん!」と受賞コメントを求めたメディアに話したそう。
 おおっ弟もアーロン似の美少年ですか? 期待できそう。

 ゲームはほどほどに、ちゃんと勉強してスポーツしてすくすく育って、アーロン並みの美形兄弟になってほしいです!
 
posted by nancix at 22:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 香港金像奨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

第26回香港電影金像奨、トニー&カリーナ!

 ほらほらぁ、ちゃんと二人で参加したじゃないですかぁ!!
 レッドカーペットでの二人。
トニー&カリーナ01
 カリーナのあまりにゴージャス、あまりに大胆なバルーンミニドレスは、かつてのレスリーのコンサート衣裳デザインでも名高いジャン=ポール・ゴルチエによるデザインだそうですよ。
トニー&カリーナ02

 トニー、元気だーーー!

2007年金像奨のトニー01

 ラジオ中継も聞き始めました。
 年に1度の香港の映画のお祭り、たとえチョウ・ユンファ周潤發もアンディ・ラウ劉徳華もジェット・リー李連杰も映画撮影のために参加できなくても、
 司会についにエリック・ツァン曾志偉の娘が起用されて、世代交代を痛感させられようとも、
 「金像奨26歳已有衰相」なんて中国のメディアに冷やかされようとも、
 やっぱり金像奨は格別なんですよ!

 力強いエリック・ツァン曾志偉のスピーチ?から、幕を上げた式典のラジオ中継。
 今夜はラジオとニュースサイトで、徹夜ででも楽しむぞぉ〜〜!
posted by nancix at 21:40| Comment(1) | TrackBack(0) | 香港金像奨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月08日

楊麗娟の香港彷徨は続くよ。

 「アンディ・ラウ劉徳華は責任を取って、1週間以内に哀れな楊麗娟と結婚しろ!」などと、果物ナイフを自分の腹に突きつける写真や、窓枠に跨って飛び降りそうになる動画までアップして無茶を書いた自称"北京の大学生"の中国人男性ブロガーや、
 300万人民元の、アンディそっくりにする整形手術を受けて、一途なのがイマドキ珍しい楊麗娟と結婚すると表明した上海の詩人で富豪?の男性がいる(元が違いすぎるので止めたほうがいい…)とか、
 楊一家の再現ドラマを「追星家庭」というドキュメンタリー映画にして世間に若者の思想と教育と家庭教育について警告を発し、公開時の収益を楊麗娟母娘に寄付すると発表した「瀘州のブルース・リー」こと、農村出身の監督兼カンフー俳優の陳天星(36)とテレビドラマのシナリオライター黄放、
 まで出て来た、
 もはやしっちゃかめっちゃかな「楊麗娟騒動」ですが、中国の廣播電視總局は、騒動がまだまだ続いていることを憂慮し、口頭で各テレビ局に、この騒動について報じるのを禁止する命令を伝えたといいます。
 また香港中文大学新聞與傳播學院(コミュニケーション&メディア学部)の馮應謙副教授は、ここまで話がこじれたことについて、メディアが絶対に責任を負うべきだと表明しました。
 馮副教授は、楊麗娟一家にもしも何の助けもなければ、とっくに困窮してあきらめていたはずなのに、メディアが直接彼女らと接触し、事件に介入したために、楊一家は金銭的援助を利用して「追っかけ願望」をエスカレートしていった、事件を(父親の抗議自殺にまで)発展させてしまったのだと指摘します。このような行為は「ニュースのねつ造」にも等しく、ニュースメディアの道徳を取り違えていて、到底受け入れられないと。
 メディアがニュースを追いかけるのは理解できるが、あくまでメディアは第三者の身分で事件を報道すべきで、当事者に金銭的援助をして介入し、事件の発展に影響を与えるなどもってのほか、とても特殊で緊急な、あるいは人道的理由がないかぎりは、援助などすべきではないと表明しているのです。
 さらに、東方網の池墨氏の4月4日のコラム(香港でも中国寄りの新聞、大公報のネットニュースにも転載)では「不良メディアは楊麗娟よりもさらに『瘋』だ」と題した一文を掲載し、中国メディアと香港メディアの温度差にも言及しながら、一家による一連の頓狂な挙動の中に、我々は病的な心理を見た、もしもこのまま事件が発展するに任せるなら、疑いもなく我々の社会も理智を失ったことになり、「集団追っかけ」の狂気の中に陥れられてしまう、一部メディアのやらせはさらに狂気の沙汰だと憂慮しています。
 楊麗娟にもしも精神的障害があるのなら、我々メディアは心理的・医療的な援助をすべきで、再度の香港行きの資金援助をするべきではない、(中国の)我々のメディアは本末転倒しており、自分たちの独占スクープのために一家を道具としている、そんなことをするのは道徳と社会公徳のない記者だと厳しく糾弾し、そのような無責任な不良報道人のことを、我々は恥ずかしく思う、また成り行きに興味津々の野次馬諸君も楊麗娟と同じく、早く目を覚ますように!と言い切っています。

 全くもってその通りなのですが…。

 当の楊麗娟と母親の陶菊英は、いまだに香港滞在中なのです。
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posted by nancix at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 香港映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月06日

第26回金像奨準備は着々と。

 いよいよ4月15日に香港文化中心で開催される「第26回香港電影金像奨」授賞式ですが、着々と準備が整っている様子です。

 ここ数年、各部門にノミネートされた男女優や監督がプロカメラマンによって、ファッションモデルよろしく揃いの姿でポーズを取って撮影されるのが恒例になりました。会場で招待客に配布&5日から一般販売される、分厚い図録「特刊」を飾るためです。

金像奨受賞候補者ら
 ネット上で発表された、その男女優の画像です。
 "端っこが大好き""周囲を前に出して一番後ろに陣取るのが安心する"トニーには珍しく、真ん中でいちばん前です。(合成だからね)

 今年の衣裳は、青春の活力を表現するという白シャツにブルージーンズ。
 もうね、はにかみトニーに合わせて決められたような衣裳だわ〜(はぁと)。
 思えば以前のシマシマジャケットは、ホントにひどいチョイスだった…_| ̄|○。
 せっかく男優が全員、ダークスーツでビシっと決めた年度は、トニーがノミネートされていなかったし…。

 でも…今回は…。
 言っちゃっていい?

 身長詐称じゃないか…?(爆)。

 亀田"八百長"兄のような髪型のアーロン・クォック郭富城とトニーと、丸刈りーたのジェット・リー李連杰がほぼ同じ身長なのも何だかだけど、らうちんこと劉青雲と、チョウ・ユンファ周潤發兄貴は、もっと背が高いはずですもんね。
 合成だからね。全員集めてえいやっと記念写真撮れたわけじゃないしね。金像奨委員会主席のマンフレッド・ウォン文雋によると、ジェット・リーの場合でも、彼自身がカメラマンを引き連れ中国のロケ地まで飛んで撮影したっていうし。
 それでも、海外にいるからって撮影できなかったのが、日本でもまもなく公開の「ハンニバル・ライジング」(現在、小説版を読書中)で、ハンニバル・レクター少年の伯父・レクター伯爵の日本人妻"紫夫人"を演じるコン・リー鞏俐。
 事務局に1枚の写真を届ける余裕もなく、もちろん金像奨当日にも、招待はしているけれど、コン・リーが姿を見せるかどうかは、マンフレッド・ウォンにも解らないらしいです。
 
 今年のキャッチコピーは「薪火相傳,承先啓後」。
 松明(たいまつ)をバトンタッチし、後輩は先輩の教えを受け継ぎ、先輩が後輩を啓発しよう!というような意味かな?
 今年の「特刊」では、14人の候補者紹介に加え、8人の注目株の男女優と、3人の新人育成に熱心な映画プロデューサーへのインタビュー記事が掲載されるとか。8人の注目株とは、ダニエル・ンー呉彦祖、ロナルド・チェン鄭中基、舞台人でもあるジム・チム・瑞文、ショーン・ユー余文樂、エディソン・チャン陳冠希、イザベル・リョン梁洛施、フィオナ・シッ薛凱[王其]、「永遠の夏/盛夏光年」「見鬼10」のケイト・ヨン楊淇です。3人の映画プロデューサーとは、「ウインター・ソング」でも駆け出し女優をいつも従えていたエリック・ツァン曾志偉、メディア・アジアのジョン・チャン莊澄、銀河映像控股有限公司主席のデニス・ロー羅守耀。

 1981年〜2005年(なぜ2006年までじゃなく?)の香港公開30映画の興収記録も載るとのことで、休刊になった「電影双週刊」が毎年出していたデータファイル別冊のような形式なんでしょうか?
 あのデータファイル別冊には、たまにミスを見つけていたけど、大丈夫だろうなあ…。

 この「特刊」、日本国内の某ショップで大枚はたかなくても、現在香港旅行中の方が買って来てくださることになり、大いに安堵しております。
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posted by nancix at 06:25| Comment(1) | TrackBack(0) | 香港映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月05日

やはり東は東、「ブラックブック」試写会

 さて3日夜、まもなく公開される新作映画「ブラックブック」の大阪試写会に行ってまいりました。
ブラックブック

 ちょうど1944年、ナチスドイツ占領から解放される寸前のオランダを舞台にしていて、主人公はレジスタンスに身を投じながらも敵のナチスドイツ将校(ただし切手の価値をよく理解し収集し、元は地理学者だったという文人型)を愛してしまい、総本部に潜入してのスパイ活動のなかで苦悩する若きユダヤ人女性。

 いわば「ラスト・コーション/色、戒」(仮題)西洋版とも言えるので、興味を持っていたのです。
 「この愛は裏切りから始まる」というキャッチコピーなんて、そのまんま「ラスト・コーション/色、戒」に使えそうだし。
 約25億円という、オランダ映画ではありえないほど巨額の製作費を出資したのは、オランダだけでなく英国、ドイツ、ベルギーなど多国籍なのも、中華圏映画と共通するし。

 今回の試写会は、以前からファンの森川みどりさんと、神戸大学大学院経済学研究科教授で外務省に出向、ベルギー日本大使館への赴任が決まっている奥西孝至さんの対談付きで、得をした気分。この奥西孝至さんの談話は、4月6日の朝日新聞大阪本社版夕刊に記事広告スタイルで載るらしいです。

 森川さんには、ぜひとも「ラスト・コーション/色、戒」大阪試写会でも軽妙に知的に司会進行役を務めていただき、アン・リー監督やトニーから貴重なエピソードを引き出していただきたいものです。

 オランダの映画事情には疎かったのですが、同国の総人口は約1632万人。香港は約704万人ですから、2倍以上ですか。しかし北海に面した地理的事情、植民地貿易で繁栄してきた歴史的背景、思想、信条、宗教、人種を問わず受け入れてきた寛容さ(おかげで香港マフィアも麻薬取引と売春で儲け…モガモガモガ…)のためもあり、上映される映画はハリウッド映画が多く、吹き替え無しの英語映画にオランダ語字幕付きで上映されることがほとんどという話でした。
 この映画の出演者もオランダ人だけでなく、ドイツ人、カナダ人など多彩で、台詞も英語、オランダ語、ドイツ語、ユダヤ人の間で話されるヘブライ語?など。そのところは、王家衛映画などに共通しますね。しかもヒロインのラヘル(英語ではレイチェル)=エリス役のカリス・ファン・ハウテンは、ナチスドイツ将校ムンツェ役のセバスチャン・コッホと恋仲になり、いまや熱々カップルなんだそうで…何もプライベートまで国際色豊かにならんでも。
 トニーと、ヒロインのタン・ウェイ湯唯は大丈夫だったよね…(^_^;)

 実を言うと、監督が、ハリウッドで「氷の微笑」「ロボコップ」「トータル・リコール」、栄えある?ラジー賞に輝いた「ショーガール」、「スターシップ・トゥルーパーズ」「インビジブル」のポール・バーホーベンなので、実を言うと好みに合うかどうか、危惧していました。
 「氷の微笑」「ショーガール」のエログロバイオレンスのコッテリぶり、アクの強さに、辟易する淡白な日本人なもんで。「スターシップ・トゥルーパーズ」「インビジブル」はもう予告編だけでおなか一杯になり、観てません。

 で、やはり危惧はある程度当たり、いやもう「グレタ・ガルボかイングリット・バーグマンか」と森川みどりさんが紹介した色白美女、カリス・ファン・ハウテンが、脱ぐぬぐ!
 ホントに濃い茶色からブロンドに髪色を変えると、見違えるほど艶やかに華やかになれる女優です。
色白美女ラヘル(エリス)

 それなのに。

 ワンピースの裾べろーーんで素足を太ももまでおっぴろげー。
 ○っぱいべろーーーーん。
 髪だけでなく別の箇所の毛も薬品を刷毛で塗って脱色しちゃう、それも男の前で!(最初は何をして「染みる〜!」と悲鳴挙げてるのか、気がつかなかったよ…(ーー;))
 全裸も辞さない大胆さ。彼女だけじゃなくて、オランダで助演女優賞を獲得したというロニー役のハリナ・ラインも。

 どんな濡れ場でもおっぱ○を死守する中華圏の女優を見慣れていたので、もークラクラいたしました。
 さすがは"飾り窓の女"などの売春が2000年から合法化されたオランダ……って、ちょっと関係ないか。とにかく、あまりに大胆にスパッと全部見せしちゃうと、イングリット・バーグマンの冷たくツンと澄まして自分を律している中の、ぞくぞくする色気やほのかな媚が生まれないのね、と改めて痛感。
 ためらい、恥じらい、じらし、誘いかけ、また突っぱね…といった男と女の駆け引きの方が、妄想が膨らんでくれるんだよなあ。

 そうそう、この映画はPG-12です。お忘れなく。

 まあ、ラヘルことエリスは戦前まで英語で歌っていた歌手で、中産階級らしい家族と離れて女一人で自活していたという設定なので「アンネの日記」のアンネ・フランクや幼いオードリー・ヘップバーンよりもよほど自分の欲望に正直になれた、因習や女らしい慎みのタブーに縛られず、女の武器をためらいなく使える、「貞操? 何ですかそれ? 愛すればこそ、愛を全身で表現するのよ」とばかりに性に開放的な女性だったって設定なのでしょう。嫌悪感を持つ相手には決して肌を許さないので、蓮っ葉、ふしだらとまでは言いませんけどね。

 あんまりこんなことばっかり書いていると、ロクなトラックバックが来ないので。

 確かにハリウッドで長年苦労しただけあって、観客にとても解りやすく人物を紹介してくれるし、敵味方の関係を二転三転させてスリルを盛り上げる手法は見事。話運びのテンポが実にいい。銃撃戦もある、待ち伏せもある、カーチェイスもある、危機一髪の逃避行もある。2時間24分を飽きさせません。

 ただ事前にパンフ(黒い封筒形式の箱に、綴じていないバラのページが入っています)の人物相関図で、誰がオランダ人で誰がドイツ人かぐらいは、確認しておいた方がいいかも。下劣でスケベな悪役将校、フランケン以外のリーアム・ニーソンorレイフ・ファインズ系ハンサムさんが、みな何となく似て見えてしまうんですよ。最初に登場する若者がとってもハンサム♪なんだけどなあ…。すぐに出番なくなるんだよねえ。レジスタンスの男たちもいい味出してるんだけどねえ…。彼らの描写がちょっと足りない気が。特にハンス・アッカーマンス(トム・ホフマン)の思想、主義、屈折の理由などを、あらかじめもう少し知らせてほしかったなあ…。前歴ではなく、どういう生い立ちの人間なのか、さっぱり解らない。

 それに「シンドラーのリスト」のような叙情性には欠ける。深みがない。ポール・バーホーベンだから。
ポール・バーホーベン監督

 確かNHKの「映像の世紀」の白黒記録映画映像で看たと思う、「対独協力者」の女性たちが街頭に立たされ、髪をバリカンで刈られ屈辱を受けるシーンも再現されているのだけど、最も「対独協力者」だと周囲に思われたはずの二人の女性が告発を免れているので、いまいち深刻さが伝わってこない。ポール・バーホーベンだから。
ポール・バーホーベン監督

 収容所でヒロインが謗られ、あざけられ、上半身の服を脱ぐよう強要されさらに…っていうシーンも、ああこりゃ絶対に正義の味方の助けが来るよねと、観客に安心感を与えてしまうので「愛の嵐」のような頽廃と官能と倒錯の世界には突入しません(しても困る)。健全なスケベで終わります。ポール・バーホーベンだから。
収容所でのエリス

 数奇な運命をたどり過ぎ、最後は銃殺刑に斃れるある人物も、あっけなさ過ぎて拍子抜けしました。ヒロインなら絶対に救いの手が差し伸べられるのになあ。ポール・バーホーベンだから、男に愛がないのか!(愛があってもそれはそれで困る)。
ポール・バーホーベン監督

 「なぜこんなことを?」「金さ!」というやり取りには、拍子抜け…。
 金儲けだけでなく、悪事には人を出し抜き騙しおおせるスリルや、歪んだ支配欲を満たせる愉快さ爽快さ、被害者への軽蔑などもあい混ざっているはずなんですがねえ…?

 そして、あの決着の付け方。
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posted by nancix at 02:45| Comment(0) | TrackBack(12) | アジア以外の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月04日

その後の楊麗娟騒動。

 素人診断では妄想性人格障害、としか思えないヤン・リーチェン楊麗娟のことが、とうとう「産経Web」でまで取り上げられてしまいましたね…。
 "北京の男性が「彼女と結婚したい」と名乗りを上げた"というのは、中国人男性ブロガー、電車男ならぬ"照片男(写真男)"を自称する石峰(24)のこと。彼のブログはこちら
ブロガー照片男こと石峰

 北京の企業に勤める普通の職員だという彼は、気取った自分自身の画像を公開し、美人だと中国ブログ界で大人気の少数民族女性ブロガー"芙蓉姐姐"への大胆な求愛をブログで発表し、テレビ番組に出演するなど話題を振りまいたのですが、今回の事件が大きく取り上げられるとさっそく便乗。"芙蓉姐姐"を振ったと言い、楊麗娟の根性を誉め「楊麗娟にも"芙蓉姐姐"と同じように夢見る人なのだ、夢想を表現することには価値がある」「僕の目には、楊麗娟も"芙蓉姐姐"と同じように、とても美しい!」などと、本音なのか煽りなのかわからないことを書き綴っているそうです。
 コメントで「まずアンディ・ラウそっくりに整形しろよ」と誰かに書かれると「僕は充分自分がカッコイイと思ってるし、色白で、顔立ちは整ってる。13年片思いしても苦しみしか与えられなかった楊麗娟が、ちょっと(男の)シュミを変えればいい話さ。僕は将来、アンディから彼女を奪えると思うよ! 彼女の母親も養うよ。まあ僕は月収2千人民元で、プレッシャーは大きいけど、精神的に助け合えるさ!」などと書き綴っているそうで。
 しかし彼は楊母娘を助けるための、何の行動もまだ起こしてはいません。

 ……どうも中国のブロガーには、有名になりたい病的な連中も存在している様子です。

 もっとも中国国内の8大アンディファンフォーラムは、結束して「華仔を力づけ、楊麗娟に面会しないという彼の決定を支持し、健康的なファン活動を推進する署名運動」なるものを展開し、全国のファンが心のありようを正し、理性と健康(な精神)をもってアンディの支援活動をするように、このような悲劇が再度起こらないように呼びかけ合っている様子です。その数、なんと8万人とも…。

 当の楊麗娟は、メディアが出した金で、故郷の蘭州の東方大酒店(ホテル)に滞在し、まずは亡くなった父親の元の職場だった公立中学校に、ぞろぞろと記者団を引き連れて向かいました。しかし中学側はその日が「家長開放日」(保護者参観)の日だったため、混乱を恐れて取材を拒否。母娘だけが困惑する学校側と面談し、国家の規定による退職者への諸費用は従来通り保証する、しかし一家の借金の肩代わりはできない、などの協議を行いました。
 そして母娘は蘭州市公安局に向かい、父親の遺体を引き取って荼毘にふし、埋葬するまでの手続きについて教わり、再び「港澳通行證」の取得手続きを終えました。「父親の遺体を引き取り、弔うため」という理由なので、取得は他の場合よりもスムーズに進行したそうです。

 楊麗娟は例のアニータ気取りなのか? 「港澳通行證」など発行するなよ、と日本人としては苦々しく思うのですが、ある記者の調べによると、犯罪者もしくは国家に不利益をもたらす行為のための「港澳通行證」取得でなければ、発行を拒めないそうで。法的には楊麗娟への発行差し止めができません。

 そして3日午後、楊母娘は10人ほどの記者団に取り巻かれて空港に向かいました。広東のメディアの2人の記者に付き添われ、なぜか北京行きの飛行機に乗り、北京から深[土川]に入り香港を目指す予定だそうです。北京の空港で待ち構えていた多くの記者が蜂の巣をつつくような大騒ぎで彼女らを迎え、母と娘は北京の高級ホテルにチェックインしました。噂によると、楊麗娟は母の陶菊英と二人のツインではなく、あくまでシングルルームを求め、部屋に案内されるとじろじろ点検して「消毒してあるの?」と聞き、周囲はあっけにとられたとか。また「今日はインタビューの申し込みはないの?」と不満そうに、付き添いの女性記者に洩らしたとのことです。

 なぜ彼女らは北京に来たのか?
 困窮しているはずの彼女らが、高級ホテルに泊まる費用は、誰が払ったのか?

 その答えは、4日に北京で明らかになりました。

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posted by nancix at 23:29| Comment(2) | TrackBack(0) | 香港映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月02日

中国人アンディファンの悲劇(2)

 そして翌日、彼女らは深[土川]で、多くの中国メディアのインタビューを受けたのでした。
 父の死のショックで、楊麗娟は憔悴してはいましたが、中国メディアは「香港メディアが報じたような知能障害は彼女にはない、言語ははっきりしていて、思考回路にも問題はなさそうだ、ただどちらかというと偏執的で、情緒不安定でくるくると気分が変わる。部屋の中を行ったり来たり落ち着かない」と感じたようです。

 メディアの質問に、楊麗娟は「私は依然としてアンディに会いたいと望んでいます。この13年間ずっと彼にファンレターを書いてきました。次の対面は単独対面であるべきで、少なくとも1時間半は会いたい。ボディガードとマネージャーがその場にいてもかまいません。私の父の死はアンディ・ラウのせいです。いまは父親の最後の願いをかなえるために、私も彼に会う必要があるのです。アンディも私の父親を弔うべきだわ!」と主張するのでした。

 松葉杖を手放せない母親、陶菊英は、とても疲れている様子でした。「私はとても私の娘に感動しています。この子は13年間ずっと思いを堅持してきたのです。現在、このようなことはもうとても少なくなりましたよ。娘の願いは大きな返事となって返ってくるべきです。1時間半でも足りないくらいです。私は娘をアンディに嫁がせたいわけじゃない、娘も彼をただ自分と長年離れていた長兄のように捉えているだけですよ! 私は娘に引き続き付き添い、願いを叶えてやりたいのです!」と主張するのでした。
 楊麗娟はまた、「昨年、多くのメディアが私の父が腎臓を売ったと報じた。だからアンディに誤解されたのです! 私の父は腎臓を売ってはいません、私は悪い印象を与えてしまった、だからアンディは私を批判したのです」とも主張するのでした。そして母親は「あなたたちは私の娘を取り囲むべきじゃないのよ、アンディ・ラウにこそ圧力をかけなさいよ!」と叫ぶのでした。

 すったもんだの遺族に見放され、宙に浮いた楊勤冀のご遺体ですが、今でも香港の公共葬儀館に安置されています。2週間の猶予期間が過ぎても引き取り手が現れないなら、荼毘にふすしかありません。そして5年以内に中国国内に遺灰を移送できないなら、香港の公共墓地に埋葬されるしかないのでした。遺族は毎年、清明節(日本でいうお盆ですね)にしかお参りできません。

 アンディはマネージャーを通し「ファンが正常ではない、不健康な方法を用いて彼に会おうとしても、彼は決してそれを受け入れません。そして彼が最も嫌うのは親不孝なファンであり、家長はそのような子どもの行き過ぎた行為を放任すべきではありません」とコメントしたといいます。

 さらに、アンディ・ラウの事務所は、29日に写真付きで声明を出しました。
 「各報道機関からの今日のご質問について、私たちは次のようにご返答いたします。
 アンディ・ラウのマネージメントオフィスが昨日、記者の皆さんに重ねて申し上げた通り、楊さんの娘さんの一目アンディに会いたいという願いは、先週(25日)に達成されました。
 楊さんの父のご不幸の後、我々はすぐにスタッフを派遣し、楊さんの母に接触し、適当な援助と慰問を致しました。しかしそのとき、楊さん娘さんの非正常な要求を受け、我々は再び援助をすることはできません。
 いま、彼らがなすべき事は、ご自分の故郷に戻り、新しい生活を築くことであるべきです」


公開されたアンディとの2ショット

 この写真が、証拠として公開されたもの。マネージャーによると、アンディ本人は公開をためらっていたのですが、楊麗娟が「2ショット写真なんか撮っていない」とメディアに嘘をつくので、やむなく公開に踏み切った…そうで。

 ともかく、母娘は深[土川]に留まり再度香港に行くチャンスを待つか、広州から蘭州に戻り、香港に入る手続きを取り直すか。
 政策として、中国人民が再び「港澳通行證」を発行してもらうには15日という期間を置く必要があるそうで。結局、母娘はあるメディアが出した旅費に頼り、30日に飛行機で蘭州に戻ったのでした。機内でも楊麗娟は「何をするの? 何をするの? 私は帰らない! アンディは私にサインしてくれなきゃ!」と言い張り、フライトアテンダントに携帯電話を取り上げられかけると「爆発する、爆発する! みんな死んじゃう」と騒いだそうです…。
 そしてあるメディアが彼女らをホテルに宿泊させ、当座の面倒をみている様子。一応、蘭州市民政局の職員は、正式な申請があり情況の調査の結果必要があれば、母娘に日本の生活保護に当たる制度を適用できる、また地域のソーシャルワーカーが生活の手助けをして、彼女たちの新生活を助けられるとのことです。同じ楊姓の親族の一人も、父親の葬儀費用と旅費を肩代わりしてやろうと申し出ているらしい。
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posted by nancix at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 香港映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

中国人アンディファンの悲劇(1)

 アンディ追っかけ中国人女性と両親の悲劇。

 最初は見過ごしていたのですが、だんだんおおごとになってきましたよ…。
 「中国・国際在線」では、特集ページとバナーまで用意していますよ_| ̄|○

 自分たちの新聞記事を見せる楊母娘
 自分たちが載った記事をメディアに見せる、これが追っかけ女性の楊麗娟と、その母親陶菊英です。
 一般人とはいえ、メディアに露出することをいとわない家族なので、あえて画像も出します。

 中国甘粛省・蘭州市在住の楊麗娟は29歳。小学生の頃から、学校の成績は悪いけど香港・台湾のスターについて詳しいと同級生に一目おかれていた彼女は、94年のある夜、アンディ・ラウ劉徳華の写真を夢に見ます。その写真には「イ尓這樣走近我,イ尓與我真情相遇(君がそんなに僕に近づいて来るなら、君と僕は真心を持って巡り会える)」と書かれていたそうです。彼女は「これは縁だ」と夢のお告げを信じこんでしまったのです。その3年後、彼女はまた同じ夢を見て、さらに夢に見たのと同じ写真を、雑誌の1ページに発見します。以来ずっとアンディの熱狂的な追っかけを続け、中学を卒業すると、以後は就職も進学もせずに、一日中アンディの記事を切り貼りし、アンディのアルバムの(海賊版)テープを買い集め、アンディへのファンレターを書く日々を重ねてきてしまいました。
 父親の楊勤冀は元中学教師で、今年68歳。毎月、年金の1900(2060とも)人民元だけが頼りです。母親の陶菊英(54歳)は農村出身で病弱、ずっと仕事をせずにいました。家事さえこなせずテレビを看てばかりで、家中のことは楊勤冀が一手に引き受けてきたようです。

 当初は娘の熱中ぶりを心配し、諌めたり説教していたという両親ですが、何せ一人っ子政策の中国のこと、遅く生まれた一人娘が全く両親の諌めを聞き入れずにアンディに固執するのを、止めることができなかったようです。

 楊麗娟は1997年9月、父が四方に頼んで借金した1万人民元で中国からの香港ツアーに参加し、アンディに会おうとしました。しかし当時は団体旅行のこと、フリータイムは少なく、旅行業者にせきたてられ、アンディの公式ファンクラブ「華仔天地」のドア前で、アンディの写真を見るのがやっとでした。
 2004年10月、アンディは北京でソロコンサートを開きました。その時も父が5000人民元を借金してくれ、両親が楊麗娟を伴って北京の工人体育館でコンサートを見ることができました。彼女のチケットは前から11列目だったのですが、アンディにそれ以上近づくことはできませんでした。両親が記者に訴えたところによると、この時一家はすでに住み慣れた家を失い、2室しかない粗末な家に引っ越したのでした。そして病弱な母はこの旅行中に転倒し、足をくじいて今でも後遺症が残り、松葉杖をつく状態だと言います。

 すでに借金がかさんで首が回らなくなっているのに、一家は2005年9月、娘の「どうしてもアンディに会いたい」という願いをかなえるために、40平方m足らずの家を3万人民元で売ってしまいます。
 その年の10月、家を売ったお金で楊麗娟ら一家は再度、香港ツアーに参加します。その時は香港のタクシー運転手と「華仔天地」スタッフの好意で、一家はなんとアンディの自宅の前までたどり着くのです。しかしアンディは不在で、楊麗娟は隣の家にアンディへのファンレターを託すだけしかできませんでした。そしてもちろん、多忙なアンディからの返事は届きませんでした。楊麗娟はこの時「華仔天地」の会員になる手続きを取り、会費を払います。

 2006年1月、楊麗娟は幸いにも、団体旅行でなくても香港との往復ができる「港澳通行證」を入手します。両親はまたもや、香港旅行のための金策に走り回ったのでした。この頃、父親は病院で、腎臓を売る相談を持ちかけますが、当然中国でも臓器売買は犯罪です。医師はきっぱりと父親の頼みをはねつけたといいます。
 メディアが彼女ら一家の存在を知ったのは、この2006年だったようです。4月に一家は蘭州晨報社を訪れ事情を打ち明けます。「我々はもう300数元しかお金がありません。我々は今度こそアンディ・ラウに会わねばなりません。もしも会えなければ北京で彼を待ちます」と宣言した楊麗娟は"林娟"という仮名でニュースとなります。中央電視台、上海東方衛視など多くのメディアが彼女にインタビューし、国内で争論となります。北京衛星テレビと中国のファンらは"林娟事件"に関する「歌手のファンはいかに理性をもってスターを追うべきか」と題した討論会を開いたりしたのでした。

 楊麗娟の父親は記者の取材に「アンディ・ラウは慈善の人であり、敬虔な仏教徒でもある。私の娘に会って一家の12年もの夢想を実現してほしい」と語りました。しかし母親の陶菊英は「娘は12年間ずっとアンディにファンレターを書き続けてきた、彼女はアンディが何も受け取っていないと言うのは信じられない。アンディは故意に娘に会わないのだ、故意に娘の青春を奪ったのだ、不道徳なことだ」と批判的なコメントをしていました。そして全国のメディアに助けてほしい、アンディが一家に会ってくれるように計らってほしいと泣きついてもいたようです。
 またアンディが「墨攻」北京プレミア上映会に出席したとき、北京晨報の記者が取り計らって、楊麗娟をプレミア上映会に潜り込ませてやります。それでも楊麗娟は不満でした。アンディとの対面は1対1でなければ、とこだわるのです。

 この年の9月末、アンディは香港にやって来た"變臉師父"こと彭登懷師匠に、楊一家が財産を使い果たし生死を賭けてまで自分に会いたがっているが、どうしたらいいだろうと相談したようです。当時、2人はどのようにして一家を苦境から救うか頭を悩ませたと言います。そしてアンディは「楊麗娟が社会に歩み出し、正常に仕事に就いた後に、僕が働きかけて彼女に会い、サインし、2ショット写真を撮ってあげることもできる。問題の鍵は、彼女が仕事に就き、両親に再び迷惑をかけないことだ」と話していたといいます。彭登懷さんは飲食業界の友人に頼み、楊麗娟のために月収1000人民元のレストランの仕事を世話し、両親を安心させるつもりだったと証言します。しかしその後、楊一家と連絡が取れなくなり、彭さんに対してまったく何の返事もなかったのだと言うのです。

 そして2007年3月19日。父親の同僚の息子に1万1300人民元の借金をして、アンディに対する「請願書」をメディアに公開し、一家は香港に3たびやって来ました。油麻地の旅館にも2日泊まる金しかなく、後は両親は野宿したと言います。
 20日に、一家はまたまた公式ファンクラブ「華仔天地」に頼ります。20日朝は10時にしか事務局が開かず、ようやくスタッフが来てもアンディには連絡を取れず、一家はアンディの姿を見ることができずに悄然として去りました。
 21日、3人はなんと政府総部に行って香港特別行政区のドナルド・ツァン曾蔭権行政長官に請願し、アンディに会わせてもらおうとしますが、もちろん要求ははねつけられます。警備員が「尖沙咀の文化中心に行って助けてもらえ」と追っ払います。そして一家にすがられた文化中心の職員は、彼らに「やはり直接、華仔天地に頼むほうがいい」と助言し、職員が付き添って、一家は午後6時に「華仔天地」に再び向かったのでした。
 香港人、親切だ…。

 懇願に負け、スタッフは25日に開かれた会員のためのお誕生会「春風得意慶生會」に、特別に彼女を参加させてやりました。

 首尾よくアンディとの2ショット写真を撮影でき、2時間の間ゲームに興じるアンディを眺めた楊麗娟ですが、彼女はそれでは到底満足できませんでした。どうしても、アンディと二人きりで話がしたい、と言い張ってきかないのです。父も「やっと会えたのに、(こんなに犠牲を払って)たったこれだけの扱いか」と怒り出し、ビル下に駆け下り、アンディの車に体当たりしてやろうとさえしますがもちろん阻止され、娘の願いはかなえられませんでした。

 しかし、一家の香港への滞在期限はその25日まででした。その夜、両親は尖沙咀・星光行の24時間営業マクドナルドで朝を待ちますが、明け方、父の楊勤冀は「新鮮な空気を吸いたい」と、娘一人を残して外に出ます。母もついて来て、二人はスターフェリー乗り場天星碼頭近くにやってくるのですが、突然楊勤冀は海に飛び込んでしまったのでした。午前6時頃のことでした。

 母親は仰天して、マクドナルドの店員に頼み込み、警察に通報してもらいました。消防関係者が父親を救出して陸に上げ病院に運んだのですが、父親は助かりませんでした…彼が持っていた、12ページ4千字余りの遺書を妻がメディアに公開しますが、そこにはこうあったといいます。
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2007年04月01日

そしてまた4月1日が。

 そしてまた、今年も4月1日が巡ってまいりました。

 日曜なんで、静かにたった一人で、レスリー・チョン張國榮のDVDを鑑賞して
 彼の無邪気な笑顔、彼のキッと睨んだ顔、彼の憂愁、彼の性を超越した色気、彼のひたむきさを眺めたいと思っています。
 
 「男たちの挽歌」(関西のテレビ大阪では放送なかったよね…?)のポスターを街中で見て、オールバック風のレスリーにこそ興味をそそられ、
 観に行って(あらら、某俳優よりも坂本龍一教授似だった)と拍子抜けしながらも、
 仁王のように熱く狂気のように激しく血まみれで親友を求め、親友に殉じるチョウ・ユンファ周潤發兄貴に当時はおののき、紅一点とばかりに華やぎと少年っぽさを身にまとったレスリーに心惹かれたものでしたっけ。
 香港でトップチャート争いを続けていた流行歌手だとは夢にも知らず。
 「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」シリーズで、(えーーーもっと凛々しく美しい書生に描いてくれてもいいのにぃ、何だかお間抜けさん過ぎ…)とガッカリし、
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posted by nancix at 09:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 香港映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする